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【厚生年金と基礎年金】今のシニア世代「平均受給月額」はいくら?国民年金のみで生活は可能なのか《高齢単身世帯の家計収支》の平均を解説

執筆者安達 さやかLIMO&ファイナンス編集部記者
11:50
【厚生年金と基礎年金】今のシニア世代「平均受給月額」はいくら?国民年金のみで生活は可能なのか《高齢単身世帯の家計収支》の平均を解説
Wako Megumi/shutterstock.com

老後の生活設計を考えるうえで、公的年金制度の理解は欠かせません。

日本の年金制度は「国民年金」と「厚生年金」の2階建て構造になっており、働き方によって将来受け取れる金額が大きく異なります。

「自分はいくらもらえるのか」「制度の違いがよくわからない」といった疑問を持つ方も少なくないでしょう。

筆者はかつて証券会社で、主に富裕層や法人に向けた資産運用コンサルティングを行っていました。

富裕層の多くは、「年金の見込額」や「保有している資産の状況」などを確認し、事前に資金計画を立てている傾向にありました。

このような経験から、理想とする老後生活を目指すには今の生活だけでなく、「将来の生活」に目を向けておくことも大切だと考えています。

2026年度の年金額は4年連続で引き上げられましたが、実際の受給額はどのくらいなのでしょうか。

また、2025年に成立した年金制度改正法により、パートタイマーなどの働き方に影響する「年収106万円の壁」も見直されることになりました。

この記事では、公的年金の基本的な仕組みから最新の年金額、制度改正のポイントまで、わかりやすく解説していきます。

ご自身の将来設計の参考にしていただければ幸いです。

日本の公的年金制度の基本、「国民年金」と「厚生年金」の2階建て構造とは

日本の公的年金制度は、基礎となる「国民年金(基礎年金)」と、上乗せ部分である「厚生年金」から成り立っており、その構造から「2階建て」といわれることがあります。

ここでは、それぞれの制度の基本的な仕組みについて見ていきましょう。

厚生年金と国民年金の仕組み
出所:日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」などを参考にLIMO編集部作成

1階部分にあたる「国民年金(基礎年金)」の概要

  • 加入対象:原則として日本に住む20歳から60歳未満のすべての人
  • 保険料:全員が定額ですが、年度ごとに改定されます(※1)
  • 受給額:保険料を全期間(480カ月)納付すると、65歳以降に満額の老齢基礎年金(※2)を受け取れます。未納期間がある場合は、その分が満額から差し引かれます

※1 国民年金保険料:2026年度の月額は1万7920円です。 ※2 国民年金(老齢基礎年金)の満額:2026年度の月額は7万608円です。

2階部分にあたる「厚生年金」の概要

  • 加入対象:会社員や公務員のほか、パートなどで特定適用事業所(※3)に勤務し、一定の要件を満たす人が国民年金に上乗せして加入します
  • 保険料:収入に応じて決まります(上限あり)(※4)
  • 受給額:加入期間や納付した保険料によって、個人差が生じます

厚生年金は、会社員や公務員などが国民年金に上乗せして加入する制度です。

国民年金と厚生年金では、加入する対象者、保険料の決定方法、将来受け取る年金額の計算方法が異なります。

このため、老後に受け取れる年金額は、これまでの加入履歴や現役時代の収入によって一人ひとり変わってきます。

また、公的年金の支給額は、物価や現役世代の賃金の変動を考慮して、毎年度改定される仕組みになっています。

※3 特定適用事業所:1年のうち6カ月間以上、適用事業所の厚生年金保険の被保険者(短時間労働者は除く、共済組合員を含む)の総数が51人以上となる見込みの企業などを指します。 ※4 厚生年金の保険料額:標準報酬月額(上限65万円)と標準賞与額(上限150万円)に保険料率を乗じて計算されます。

2026年度の年金額改定:6月支給分から国民年金は+1.9%、厚生年金は+2.0%へ

公的年金の支給額は、物価や賃金の動きに合わせて、毎年見直しが行われています。

2026年度においては、老齢基礎年金(満額)が前年度と比べて1.9%引き上げられ、厚生年金のモデル世帯の金額も増額となり、これで4年続けてのプラス改定となりました。

2026年度の年金額

2026年度の年金額
出所:厚生労働省「令和8年度の年金額改定についてお知らせします」
  • 国民年金(老齢基礎年金・満額):月額7万608円(1人分 ※1)
  • 厚生年金:月額23万7279円(夫婦2人分※2)

※1 昭和31年4月1日以前に生まれた方の老齢基礎年金(満額1人分)は、月額7万408円(対前年度比+1300円)です。 ※2 男性の平均的な収入(平均標準報酬月額45万5000円・賞与含む)で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金・満額)の給付水準を指します。

国民年金だけを受給する場合、満額(※3)でも月額は約7万円です。

繰下げ受給(※4)を利用して上限の75歳まで受給開始を遅らせても、月額は13万円には達しません。

※3 国民年金(老齢基礎年金)の満額:国民年金保険料を480カ月納付した場合に、65歳から受け取れる年金額のことです。 ※4 繰下げ受給:老齢年金の受給開始年齢を66歳から75歳までの間に遅らせる制度です。「繰下げ月数×0.7%」の増額率が適用され、75歳で受給を開始した場合の増額率は84%になります。

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