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8月14日に振込「年金生活者支援給付金」あなたは対象?「月5620円」が年金に上乗せされる3つの条件

執筆者 太田 彩子 LIMO&ファイナンス編集部記者
8月14日に振込「年金生活者支援給付金」あなたは対象?「月5620円」が年金に上乗せされる3つの条件

年金収入だけでやりくりするのは大変、と感じる方は多いのではないでしょうか。

物価がどんどん上がる中で、毎月数千円の上乗せ収入があるだけでも家計の助けになります。

日本年金機構が公表した「令和8年4月分からの年金額等について」によると、2026年度の年金生活者支援給付金は前年度から3.2%引き上げられ、老齢年金生活者支援給付金の基準額は月5620円となりました。

給付金を受け取るには、65歳以上であることや所得が一定以下であることなど、いくつかの要件を満たす必要があります。

この記事では、対象者の条件・給付額の目安・請求の手続きまでを、元自治体職員として年金や給付の窓口に立っていた立場から、わかりやすく整理していきます。

【年金生活者支援給付金】どんな給付金?Q&Aで解説

年金生活者支援給付金は、公的年金を受け取っていても所得が低い方の生活を支える目的で、年金に上乗せして支給される給付金です。

給付金の財源はどこから?

制度のスタートは2019年10月1日で、このとき行われた「消費税率引き上げ分」が財源にあてられています。

「年金生活者支援給付金の支給に要する費用の財源は、社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法の一部を改正する等の法律の施行により増加する消費税の収入を活用して、確保するものとする。」 引用:e-Gov法令検索「年金生活者支援給付金の支給に関する法律」

給付金には何種類ある?

年金生活者支援給付金には大きくわけて3つの種類があり、受給する年金の種類によって変わる仕組みです。

  • 老齢年金生活者支援給付金
  • 障害年金生活者支援給付金
  • 遺族年金生活者支援給付金

「障害年金生活者支援給付金」「遺族年金生活者支援給付金」の支給要件は?

上記のうち「障害年金生活者支援給付金」と「遺族年金生活者支援給付金」は、それぞれの基礎年金(障害基礎年金または遺族基礎年金)を受給中で、前年の所得が「479万4000円」以下の方が対象です。

判定の際には、障害年金や遺族年金などの非課税収入は含まれません。扶養親族の数に応じて金額が加算されます。

「老齢年金生活者支援給付金」の支給要件は?

一方で老齢年金生活者支援給付金の対象になるのは、次の3つの要件をすべて満たす方です。

  • 65歳以上の老齢基礎年金の受給者
  • 同一世帯の全員が市町村民税非課税
  • 前年の公的年金等の収入金額とその他の所得との合計額が、昭和31年4月2日以後生まれの方は「90万9000円」以下、昭和31年4月1日以前生まれの方は「90万6700円」以下

老齢年金生活者支援給付金でも、判定対象に障害年金・遺族年金などの非課税収入は含まれません。

また「基準額ぎりぎりで対象になる方」と「わずかに超えて対象外となる方」のあいだで不公平感が生じないように、後者には「補足的老齢年金生活者支援給付金」が用意されています。

【あと一歩の人へ】補足的老齢年金生活者支援給付金とは?

1956(昭和31)年4月2日以後生まれの方で、前年の年金収入金額とその他の所得の合計額が「80万9000円」を超え「90万9000円」以下である場合に、補足的老齢年金生活者支援給付金が支給されます。

1956年4月1日以前生まれの方は、「80万6700円」を超え「90万6700円」以下が対象範囲です。

所得が増えるほど、補足的給付金の金額は段階的に少なくなっていく仕組みです。

年金生活者支援給付金は課税されるの?

給付金が受け取れるのはうれしいものの、「収入が増えた分、税金や保険料も上がるのでは」と気になる方もいるかもしれません。

結論から言うと、年金生活者支援給付金は所得税および復興特別所得税の課税対象ではありません。住民税や社会保険料の計算にも影響しないため、その点は安心して受け取れます。

次章からは気になる「年金生活者支援給付金の給付額」を見ていきましょう。

【2026年度】年金生活者支援給付金の給付額

給付金額は年度ごとに見直されます。2026年度分は、前年度から3.2%引き上げられました。

2026年度「年金生活者支援給付金」の月額一覧

【2025年→2026年】年金生活者支援給付金の支給金額

【2025年→2026年】年金生活者支援給付金の支給金額

出所:日本年金機構「令和8年4月分からの年金額等について」

  • 老齢年金生活者支援給付金(月額・基準額):5620円
  • 障害年金生活者支援給付金(月額):1級は7025円・2級は5620円
  • 遺族年金生活者支援給付金(月額):5620円

【納付期間別】老齢年金生活者支援給付金の月額はどう変わる?

老齢年金生活者支援給付金は、上の基準額をもとに、保険料の納付済期間などに応じて実際の金額が計算されます。

厚生労働省が示している計算例を見ていきましょう。なお金額はいずれも月額です。

年金生活者支援給付金の給付月額

年金生活者支援給付金の給付月額

出所:厚生労働省「年金生活者支援給付金について」

保険料納付済期間が480月で全額免除期間が0月の場合

  • 給付金額:5620円
  • 老齢基礎年金額:7万608円
  • 合計額:7万6228円

保険料納付済期間が240月で全額免除期間が0月の場合

  • 給付金額:2810円
  • 老齢基礎年金額:3万5304円
  • 合計額:3万8114円

保険料納付済期間が360月で全額免除期間が120月の場合

  • 給付金額:7157円
  • 老齢基礎年金額:6万1782円
  • 合計額:6万8939円

保険料納付済期間が240月で全額免除期間が240月の場合

  • 給付金額:8694円
  • 老齢基礎年金額:5万2956円
  • 合計額:6万1650円

納付済期間が240月で免除期間がまったくなかった方の合計月額は3万8114円。一方、同じ240月でも全額免除を240月分受けていた場合は、合計月額が「6万1650円」になります。

保険料は未納のまま放置するのではなく、まずは全額免除などが利用できないか相談してみることが大切です。

なお厚生労働省「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、2025年3月時点の平均給付月額は、老齢年金生活者支援給付金で4146円、障害年金生活者支援給付金で5727円、遺族年金生活者支援給付金で5228円でした(※)。

※2025年3月において認定されている平均給付金額です。

【手続き漏れ注意】年金生活者支援給付金の請求方法

年金生活者支援給付金を受け取るには、原則として請求の手続きが必要です。

新たに年金の支給対象になる方は、年金の請求と同じタイミングで給付金の手続きも案内されるため、漏れは起こりにくいでしょう。

同封されている給付金請求書に必要事項を記入し、老齢基礎年金の請求書とあわせて提出します。

一方で、すでに年金を受給している方の中にも、所得の減少などで新しく給付金の対象になるケースがあります。この場合は、9月1日以降に日本年金機構から「年金生活者支援給付金請求書」が届く流れです。

はがきの太枠内に必要事項を記入し、ポストに投函するだけで手続きは完了します。簡単な作業なので、後回しにせず早めに済ませてしまいましょう。

もしはがきを見逃していた場合、遡って受給するのは難しいものの、手続きした月の翌日分から受給することができます。

また、給付額が改定される際には「年金生活者支援給付金支給金額改定通知書」が、対象外となった場合は「年金生活者支援給付金不該当通知書」が郵送されます。

【まとめ】「申請しないと受け取れない」年金生活者支援給付金を知ろう

2026年度の年金生活者支援給付金は、前年度から3.2%引き上げられました。

3種類あるうちの「老齢年金生活者支援給付金」を受け取れるのは、65歳以上の老齢基礎年金の受給者で、同一世帯全員が住民税非課税、なおかつ前年の公的年金等の収入とその他の所得の合計が一定基準以下といった3つの要件を満たす方に限られます。

所得が基準を少し超えてしまう場合でも、補足的老齢年金生活者支援給付金で段差を埋める仕組みが用意されています。

給付金そのものは所得税・住民税の課税対象外で、社会保険料の計算にも影響しません。手元に残る金額をそのまま家計に充てられるのは、この制度の安心できるポイントです。

新たに対象になる方には、9月以降に日本年金機構から緑色の封筒が届きます。案内が届いたら早めに請求書を返送し、手続き漏れで「もらえるはずだった給付金が0円」になる事態を避けましょう。

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