
物価高が続くなか、年金収入だけで毎月の暮らしを回していくのは想像以上に骨の折れることだと感じている方もいるはずです。
厚生労働省「令和8年度の年金額改定についてお知らせします」によると、令和8年度は公的年金本体とあわせて、年金生活者支援給付金も3.2%の引き上げが決まりました。
老齢年金生活者支援給付金の月額基準額は5620円であるため、夫婦そろって対象となれば、年金支給日には2カ月分の合計2万2480円が振り込まれるケースもあります。
この記事では、年金生活者支援給付金の対象になる方の要件、令和8年度の支給額、請求手続きのスケジュールを、かつて自治体の窓口で社会保障制度を扱っていた立場からの注意点も交えて整理していきます。
【年金生活者支援給付金】どんな制度?気になる財源も確認
「年金生活者支援給付金」は、公的年金やその他の所得を加えた合計が一定の基準額に届かない方を対象に、年金にあわせて支給される給付金です。
制度自体は2019年10月に開始された、比較的歴史の浅い支援です。
給付金の財源は当時行われた消費税の増税分でまかなわれており、その仕組みは「年金生活者支援給付金の支給に関する法律」のなかにはっきりと明記されています。
「年金生活者支援給付金の支給に要する費用の財源は、社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法の一部を改正する等の法律の施行により増加する消費税の収入を活用して、確保するものとする。」
引用:e-Gov法令検索「年金生活者支援給付金の支給に関する法律」
基礎年金には「老齢」「障害」「遺族」の3種類があり、それぞれに対応する形で給付金が用意されています。
支給要件を満たした方には、2カ月に1度ある公的年金の支給日にあわせて、本体に上乗せされる形で振り込まれる仕組みです。
昨今では物価高の支援として度々給付金が支給されていますが、これらとは違って「継続して支給される」のが、年金生活者支援給付金の最大の特徴なのです。
地方公務員・保険代理店出身。証券外務員二種保有。自治体で国民健康保険の賦課や高額療養費、退職に伴う年金切り替え等の実務に従事。複雑な社会保障制度に精通し、現在はLIMO編集部で年金・貯蓄・退職金等の金融情報を発信。

