この記事はここがポイント
- 令和6年度厚生年金平均月額は15万289円、10万円未満19.0%・20万円以上18.8%の現状。
- 繰上げ受給は最大24%減額、繰下げ受給は最長75歳で最大84%増額。
- 年金だけでは厳しい老後、新NISAなど自助努力と健康・資金状況考慮の選択が不可欠。
7月で今日で終わり今年も折り返し地点を過ぎた今「1年の後半戦をどう過ごそうか、そしてご自身の将来のマネープランをどう組み立てようか」と考えている方も多いのではないでしょうか。
筆者はFP(ファイナンシャルプランナー)およびFA(ファイナンシャルアドバイザー)ですが、日々多くのお客様の資産形成などの相談をお受けしていると、「実際、年金って自分はいくらもらえるの?」「受給開始を遅らせた方が本当にお得?」という切実な声をよく耳にします。
今回は、最新の厚生労働省の調査データをもとに、厚生年金受給額のリアルな実態と、受給時期をずらす「繰上げ・繰下げ受給」のポイントを、お金の専門家の視点からわかりやすく解説します。
厚生年金「月15万円以上」ほぼ半数!「10万円未満」と「20万円以上」の分かれ道とは?
厚生労働省年金局の「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金(国民年金分を含む)の平均受給額は月15万289円となっています。では実際に、「10万円未満」と「20万円以上」ではどちらの人が多いのでしょうか。
男女別の平均受給額
厚生年金の受給額
〈全体〉平均年金月額:15万289円
〈男性〉平均年金月額:16万9967円
〈女性〉平均年金月額:11万1413円
※国民年金の金額を含む
割合(全体:1608万5696人)
- 10万円未満の割合:19.0%
- 10万円以上の割合:81.0%
- 15万円以上の割合:49.8%
- 20万円以上の割合:18.8%
- 30万円以上の割合:0.12%
結果を見ると、10万円未満の人は全体の19.0%であるのに対し、20万円以上の人は18.8%と、わずかに10万円未満の層が上回っています。つまり、「高額受給者が多い」というよりは、低めの受給額の人も一定数存在しているのが現実です。
また、15万円以上を受け取る人は約半数に達しているものの、20万円以上に届く人は2割弱にとどまります。こうした分布からも、年金だけでゆとりある生活を送るには、iDeCo(個人型確定拠出年金)での積み立てや、長く働くためのキャリア形成といった「自助努力」による備えが不可欠と言えるでしょう。
「平均月15万円」と聞くと少し安心するかもしれませんが、実際にご相談に来られる方々の受給予定額を拝見すると、個人差が非常に大きいと感じます。
特に女性は、ライフステージの変化による離職などで厚生年金の加入期間が短くなることもあるでしょう。漠然とした不安を解消するためにも、まずはご自身の「ねんきん定期便」で現状の着地点を確認することが、すべての対策の第一歩になります。
ファイナンシャルアドバイザー。一種外務員資格、FP2級及びTLCを保有。オリックス生命出身。若年層から高齢層までの幅広い世代へ向けたファイナンシャルプラニングから投資信託・債券・保険を活用した個人向け資産運用コンサルティング業務を行う。
元マネースクール講師、現役FP(CFP®・1級FP技能士)でJ-FLEC認定アドバイザー。保険から年金、資産運用まで幅広い知見を持ち、「お金の先生」としてLIMO&ファイナンス編集部にてわかりやすく信頼できる記事をお届けします。
