「およそ10人に4人が通院」医療費の自己負担をおさえる《高額療養費制度》来月8月から何が変わる?主な変更点をFPが解説
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「およそ10人に4人が通院」医療費の自己負担をおさえる《高額療養費制度》来月8月から何が変わる?主な変更点をFPが解説

2026年8月スタート!高額療養費が変わる「3つのポイント」

執筆者村岸 理美LIMO&ファイナンス編集部記者
11:30
「およそ10人に4人が通院」医療費の自己負担をおさえる《高額療養費制度》来月8月から何が変わる?主な変更点をFPが解説
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この記事はここがポイント

  • 2026年8月からの高額療養費制度見直しで、70歳以上一部の自己負担上限額引き上げ。
  • 年間53万円を超える医療費は還付される、新たな年間上限制度の開始。
  • 多数回該当による自己負担額の軽減措置は維持され、長期治療負担増の抑制。

少子高齢化が進む日本において、社会保障制度の要「公的医療保険」が大きな転換期を迎えています。医療費の増大に伴い、家計の資金計画(マネープラン)にも直結する法改正が次々と決定されました。本記事では、厚労省の最新データをもとに日本人の通院実態を解説し、2026年8月から実施される「高額療養費制度の見直し」について、FPの視点でわかりやすく紐解きます。

およそ10人に4人が通院、長引く治療による医療費への備えは重要

厚生労働省の「2025(令和7)年国民生活基礎調査」によると、病気やけがの自覚症状がある「有訴者率」は人口千人当たり総数255.7(男性233.2/女性276.7)です。

また、日本の総人口(世帯人員)約1億1963万人のうち、何らかの病気やケガで通院している人は約4896万人に上り、およそ10人に4人が日常的な通院をしている計算になります。

性別にみた通院者率の上位5傷病(複数回答)

性別にみた通院者率の上位5傷病(複数回答)

通院の理由として最も多いのは男女ともに「高血圧症」であり、全国で約1711万人もの人が治療を受けています。次いで「脂質異常症(約848万人)」や「糖尿病(約667万人)」といった生活習慣病での通院者が多くを占めており、長引く治療による医療費の負担に備えておくことが重要です。

【高額療養費】70歳未満、年収370万円の方「自己負担の上限額はいくら?」

医療費がひと月の上限額を超えた場合、超過分が支給されるのが「高額療養費制度」です。

70歳未満・年収約370万円~約770万円の方「自己負担の上限額」

70歳未満・年収約370万円~約770万円の方「自己負担の上限額」

自己負担の上限額

例えば「70歳未満・年収約370万円~約770万円」の方で、ひと月の医療費が100万円(窓口3割負担で30万円)かかった場合、自己負担上限額は約8.7万円に抑えられます。

多数回該当の軽減

直近12か月で3か月以上対象になると、4か月目からは上限額が4万4400円に下がり、長期治療の負担が和らぎます。

マイナ保険証で手続き不要

マイナ保険証を利用すれば、事前の「限度額適用認定証」の申請なしで、自動的に窓口での支払いが上限額までに抑えられます。

2026年8月スタート!高額療養費が変わる「3つのポイント」

2026年8月から、制度の持続可能性を確保するため制度が一部見直されます。

ポイント①:自己負担上限額の引き上げ

高額療養費制度の見直しについて

高額療養費制度の見直しについて
出所:厚生労働省「高額療養費の見直しについて」

70歳以上で「年収約260万円~約370万円」の方を例に挙げると、通常の上限額が現在の5万7600円から6万1500円へ、外来診療のみの上限額が1万8000円から2万2000円へ引き上げられます。

ポイント②:新たな「年間上限」のスタート

月額負担が上がる一方で、毎年8月~翌7月の自己負担額が年間53万円に達した場合、超過分が還付される長期療養者のための新制度が始まります。

ポイント③:「多数回該当」は金額維持

4か月目以降の負担が軽くなる多数回該当の金額は据え置かれ、長期治療者の経済的負担が増えすぎないよう配慮されています。

まとめにかえて

年齢とともに高まる通院・医療費リスクに対して、高額療養費制度は心強い仕組みですが、2026年8月からの法改正により一部で月額の上限負担が引き上げられます。一方で、「年間上限」の新設など長期療養へのセーフティネットも強化されました。

FPからの3つのアドバイス

自分の「上限額」を計算しておく

年齢や年収によって自己負担上限額は異なります。いざという時に慌てないよう、現在の自分の上限額がいくらになるか確認しておきましょう。

マイナ保険証を活用し、窓口での立て替えを防ぐ

急な入院時などに、何十万円もの高額な医療費を一時的に立て替える負担をなくすため、マイナ保険証の利用登録をしておくことをお勧めします。

公的保障をベースに民間保険を見直す

高額療養費制度による「実質的な自己負担額」を正しく理解すれば、必要以上に手厚い民間医療保険に入りすぎるのを防げます。浮いた保険料は、インフレに備えた老後の資産形成(NISA等)に充てることもできます。

参考資料

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村岸 理美LIMO&ファイナンス編集部記者株式会社モニクルリサーチ

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