【2026年4月改正】在職老齢年金は65万円に緩和!「月給50万円以上が目安?」支給停止を受ける可能性がある人を社労士が解説
akiyoko/shutterstock.com
執筆者西岡 秀泰社会保険労務士
19:30
【2026年4月改正】在職老齢年金は65万円に緩和!「月給50万円以上が目安?」支給停止を受ける可能性がある人を社労士が解説
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この記事はここがポイント

  • 2026年4月から在職老齢年金の支給停止調整額が51万円から65万円に増額。
  • 支給停止は「基本月額」と「総報酬月額相当額」の合計が65万円超で適用される仕組み。
  • 支給停止額は超過分の半額、老齢厚生年金受給者で給与所得者が主な対象。

年金制度改正により、2026年4月から在職老齢年金による支給停止の基準が51万円から65万円に大幅に増額されました。

定年後も仕事を続ける人にとっては歓迎すべき改正ですが、社労士として年金相談を受けていると制度を誤解している人が多いと感じます。

本記事では、在職老齢年金の仕組みと支給停止基準額の改正について解説します。支給停止を避けるために収入を調整するときの注意点も紹介しますので、働きながら年金を受給する人は確認しておきましょう。

在職老齢年金の仕組み

在職老齢年金について、「年金と給与の合計が月65万円を超えると年金が減額される」と理解している年金受給者(または受給予定者)も多いですが正確ではありません。

正しくは「基本月額」と「総報酬月額相当額」の合計が「支給停止調整額(2026年度は65万円)」を超えると、支給停止が始まります。

  • 支給停止:基本月額+総報酬月額相当額>支給停止調整額(65万円)

「基本月額」とは

在職老齢年金による支給停止を判定するとき、年金額ではなく「基本月額」、給与額ではなく「総報酬月額相当額」を使用します。

基本月額とは、老齢厚生年金の報酬比例部分です。報酬比例部分は、加給年金や経過的加算などの加算部分を除いた老齢厚生年金の基本部分を指します。

これから年金を受給する人は「ねんきん定期便」、受給中の人は「年金証書」をよく見ると「報酬比例部分」の金額が記載されています。わからない場合は、年金事務所などで聞いてみましょう。

「総報酬月額相当額」とは

総報酬月額相当額とは、「その月の標準報酬月額」と「その月以前1年間の標準賞与額の合計の12分の1」の合計金額です。標準報酬月額と標準賞与額は、社会保険料や将来の老齢厚生年金の計算基礎となるものです。

各金額は、勤務先から交付される「標準報酬月額・標準賞与額通知書」(名称は勤務先によって異なる)などで確認しましょう。

わからない場合は、年金事務所または勤務先の給与担当などで確認できます。また、高所得者を除くと、大雑把に年収の12分の1として概算する方法もあります。

支給停止されるのは65万円超過分の半額

基本月額と総報酬月額相当額の合計が支給停止調整額(65万円)を超えると、超過分の半額が支給停止されます。支給停止になるのは老齢厚生年金で、老齢基礎年金の受給額には影響しません。

  • 支給停止額=(基本月額+総報酬月額相当額-65万円)×1/2

基本月額と総報酬月額相当額の合計が65万円を大幅に超過すると、老齢厚生年金の全部が支給停止になったり大幅な減額となります。一方、少し超過しただけなら、超過分の半額が減額になるだけです。

支給停止額の計算方法

支給停止額の計算方法
在職老齢年金の計算方法のフローチャート

ここまで、在職老齢年金の仕組みや支給停止額の計算方法などについて解説しました。

次章では、在職老齢年金に関する相談を受ける中で、誤解の多い内容や注意すべき点について解説します。

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