【年金額】もらえる額はどうやって決まる?
実際に受給できる年金額は、それぞれの加入実績によって決まります。
まず国民年金(老齢基礎年金)ですが、こちらは「20歳から60歳までの間に保険料を納付した月数」によって決まります。40年間欠かさず納めれば満額がもらえますし、未納や免除があればその分が減額される仕組みです。
また老齢厚生年金の受給額は、現役時代の報酬(給与や賞与)と年金加入期間で計算されます。報酬比例部分は、次の計算式の合計で決まります。
- A(2003年3月以前):平均標準報酬月額×7.125/1000×2003年3月までの加入期間の月数
- B(2003年4月以降):平均標準報酬額×5.481/1000×2003年4月以降の加入期間の月数
なお、老齢年金ではなく遺族年金や障害年金が受け取れるケースもあります。
【年金】差し引かれる税金・社会保険料とは?
続いて、年金から天引きされる税金や社会保険料に注目しましょう。
年金から差し引かれる可能性があるお金は、次の5種類です。それぞれの項目には天引きの要件が設けられており、すべての受給者が対象となるわけではない点には注意が必要です。
- 所得税と復興特別所得税
- 住民税と森林環境税
- 国民健康保険料
- 後期高齢者医療保険料
- 介護保険料
※国民健康保険料と後期高齢者医療保険料は、どちらか一方のみが天引きされる仕組みになっており、両方が同時に引かれることはありません。
一つずつ中身を確認していきます。
【天引き項目1】所得税と復興特別所得税
所得税は、個人の所得に対して課される国税です。
年金額から公的年金等控除や基礎控除、配偶者控除などの所得控除を差し引いた「課税所得」に、所定の税率をかけて算出されます。
あわせて、平成25年1月1日から令和19年12月31日までの所得には、復興特別所得税も上乗せで徴収される仕組みです。
公的年金等に係る雑所得の速算表
たとえば、年金から各種控除を差し引いた「課税所得」が194万9000円以下のケースなら、所得税率は復興特別所得税を含めて5.105%となります。
所得が一定以下の場合はそもそも課税されないので、天引きされない人も少なくありません。
【天引き項目2】住民税と森林環境税
住民税は、その年の1月1日時点で住んでいる自治体に納める地方税です。
前年の所得に応じて課税される「所得割」と、所得の多寡にかかわらず一定額が課される「均等割」を合算して決まります。
これに加えて、2024年10月以降は地球温暖化対策の財源となる「森林環境税」も、個人住民税と一緒に年金から天引きされる仕組みになりました。
こちらも所得が一定以下であれば課税されないので、天引きされないこともあります。また、課税はされても「普通徴収」の対象となり、天引きされないケースもあります。
地方公務員・保険代理店出身。証券外務員二種保有。自治体で国民健康保険の賦課や高額療養費、退職に伴う年金切り替え等の実務に従事。複雑な社会保障制度に精通し、現在はLIMO編集部で年金・貯蓄・退職金等の金融情報を発信。
