執筆者太田 彩子LIMO&ファイナンス編集部記者
18:00

【天引き項目3】介護保険料

65歳を迎えると介護保険の第1号被保険者となり、介護保険料を単独で納めることになります(64歳までは健康保険料に上乗せされる)。

税金とは異なり、どれだけ所得が少なくても保険料がかからないことはありません。

保険料の額は、お住まいの自治体や本人の所得によって変わります。国の標準基準では、介護保険料の段階は現在「13段階」となっています。しかし、各市区町村は地域の実情に合わせて、この段階を独自に細分化することが認められています。

たとえば東京都江戸川区では、所得に応じて19段階の基準が設定されており、該当する段階の保険料を納める方式がとられています。

なお、介護保険料は要介護認定を受けているかどうかにかかわらず、生涯にわたって納付を続けることになる点も押さえておきましょう。

【天引き項目4】国民健康保険料

国民健康保険に加入している年金受給者の場合、その保険料も年金から天引きされる対象になります。

国民健康保険料は「医療分」「支援分」「介護分」の3つで構成されており、所得に応じた「所得割」と、加入人数に応じた「均等割」を合算して算出される仕組みです。

※自治体によっては、平等割や資産割などを採用しているところもあります。

先ほど触れたとおり、65歳以上になると介護保険料は別建てに切り替わるため、国民健康保険料の内訳からは介護分が外れます。

なお、稀なケースとして「自分自身は後期高齢者医療制度に加入し、家族の国保の擬制世帯主にもなる」という場合、両方の保険料支払い義務は発生しますが、年金から天引きされるのは「自分の後期高齢者医療保険料」のみです。

所得割の料率や均等割の金額は、お住まいの自治体によって設定が異なります。

【天引き項目5】後期高齢者医療保険料

原則として75歳に到達すると、すべての人が後期高齢者医療制度に加入する仕組みになっています。

この制度の保険料も、一定の要件を満たすと年金からの天引き対象に変わります。

保険料は所得に応じて負担する「所得割」と、加入者全員が一律で負担する「均等割」の合計で算出され、金額は都道府県ごとに異なります。

6月支給の年金までは、前年度と同額の保険料が天引きされることが一般的です(8月から本徴収)。

まとめにかえて

2026年度の年金額は、国民年金が1.9%、厚生年金が2.0%それぞれ引き上げられました。

ただし、年金からは税金や社会保険料が天引きされるため、額面どおりの金額が手元に届くわけではありません。

差し引かれる主な項目は、所得税・復興特別所得税、住民税・森林環境税、介護保険料、国民健康保険料、後期高齢者医療保険料の5つです。

報道などで「今年の年金は引上げ」「年金の平均額は約15万円」などを見かけることも多いですが、年金額も実際の手取り額も、個別のケースによって大きく変わります。

ご自身の年金から何がどれだけ引かれているのかをあらためて確認し、これからの老後資金の見通しを整えてみてはいかがでしょうか。

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太田 彩子LIMO&ファイナンス編集部記者

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