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【2026年度モデル年金額】ライフコース別「厚生年金と国民年金」もっとも金額が少ないケースとは?

執筆者 太田 彩子 LIMO&ファイナンス編集部記者
15:15
【2026年度モデル年金額】ライフコース別「厚生年金と国民年金」もっとも金額が少ないケースとは?

2026年4月分から年金額の改定が始まり、実際に6月15日の支給分から手取りに反映されました。これまでに比べて金額が増えた方、あるいはそこまで変化がなかった方など、さまざまでしょう。

厚生労働省「令和8年度の年金額改定についてお知らせします」によると、額面ベースでは国民年金で1.9%、厚生年金で2.0%の引き上げとなっています。

とはいえ年金額は個人差が大きいため、厚生労働省では近年「ライフコース別の年金目安額」を公表する動きがあります。

そもそも厚生年金に加入したことがない方、厚生年金を途中で脱退した方、最後まで高年収で勤め上げた方など、それぞれの加入実績によって受給額は大きく変わるものです。

また年金の水準は時代によっても変わるため、年齢ごとに平均額が変わるのも注目したいポイントです。

この記事では、ライフコース別のモデル年金額や、60歳代〜80歳代シニアの平均受給額を順に整理していきます。

公的年金の支給額は毎年改定される

公的年金の支給額は、物価の変動を背景に毎年改定されるしくみとなっています。

2026年度は前年度と比べて、国民年金で1.9%、厚生年金で2.0%の引き上げとなりました。

令和8年度の年金額の例

令和8年度の年金額の例

出所:厚生労働省「令和8年度の年金額改定についてお知らせします」

国民年金の月額は、満額のケースで7万608円となり、前年度比+1300円です。一方で厚生年金の月額は23万7279円であり、前年度比+4495円でした。

ただし、「標準的な夫婦世帯」と呼ばれるこのケースには、次のような前提条件が設けられています。

  • 夫:会社員や公務員として平均的な収入(平均標準報酬45万5000円)で40年間就業。国民年金に未納なし
  • 妻:専業主婦や扶養内パートなどで厚生年金に加入なし。国民年金に未納なし

かなり限定的な条件だと感じる人が多いでしょう。誰もがこの金額をそのまま受け取れるわけではないので注意が必要です。

厚生年金の受給額は加入実績によって大きくばらけるため、厚生労働省ではこのように「標準的な夫婦世帯」をモデルケースとして試算しているのです。

さらに、ライフコースに5つのケースでも年金受給額は試算されています。次の章で詳しく見ていきましょう。

【ライフコース別】2026年度のモデル年金月額はいくら?5つのケースで確認

年金額は人それぞれで、差が大きく出るものです。

ご自身の見込み額を確かめる手段としては、ねんきん定期便やねんきんネットが有力ですが、厚生労働省「多様なライフコースに応じた年金額(概算)」も参考のひとつになります。

この資料をもとに、2026年度の年金月額をケース別に見ていきましょう。

※2024年度に65歳を迎えた人を想定した概算です

ライフコースに応じた年金額(概算)

ライフコースに応じた年金額(概算)

出所:厚生労働省「令和8年度の年金額改定についてお知らせします」をもとにLIMO&ファイナンス編集部作成

厚生年金期間が中心だった男性でシミュレーション

  • 平均厚生年金期間:39.8年
  • 平均収入:50万9000円(賞与含む月額換算)
  • 年金月額:17万6793円(国民年金6万9951円、厚生年金10万6842円)

国民年金(第1号被保険者)期間が中心だった男性でシミュレーション

  • 平均厚生年金期間:7.6年
  • 平均収入:36万4000円(賞与含む月額換算)
  • 年金月額:6万3513円(国民年金4万8896円、厚生年金1万4617円)

厚生年金期間が中心だった女性でシミュレーション

  • 平均厚生年金期間:33.4年
  • 平均収入:35万6000円(賞与含む月額換算)
  • 年金月額:13万4640円(国民年金7万1881円、厚生年金6万2759円)

国民年金(第1号被保険者)期間が中心だった女性でシミュレーション

  • 平均厚生年金期間:6.5年
  • 平均収入:25万1000円(賞与含む月額換算)
  • 年金月額:6万1771円(国民年金5万3119円、厚生年金8652円)

国民年金(第3号被保険者)期間が中心だった女性でシミュレーション

  • 平均厚生年金期間:6.7年
  • 平均収入:26万3000円(賞与含む月額換算)
  • 年金月額:7万8249円(国民年金6万9016円、厚生年金9234円)

働き方や厚生年金の加入期間によって、将来手にする年金額には大きな差が生じることが見て取れます。

もっとも少ないパターンは国民年期間が中心という人の場合で、年金月額は約「6〜8万円」という水準にとどまっています。

このように、実際の年金額は一人ひとり異なるものですので、興味を持った方はご自身の目安額を一度調べてみてください。

続いての章では、年齢による受給額平均の違いを見ていきましょう。

【年齢で変わる】厚生年金・国民年金の平均月額はいくら?

ここからは、厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」のデータをもとに、年代別の平均月額を追っていきます。

年齢別の年金平均月額(円)

年齢別の年金平均月額(円)

出所:厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO&ファイナンス編集部作成

【60歳〜69歳】1歳刻みで見る厚生年金の平均月額

  • 60歳:9万9664円
  • 61歳:10万4455円
  • 62歳:10万9323円
  • 63歳:6万8758円
  • 64歳:8万3901円
  • 65歳:14万9862円
  • 66歳:15万2378円
  • 67歳:15万2356円
  • 68歳:15万2709円
  • 69歳:15万1284円

※65歳未満で厚生年金を受給している人の中には、特別支給の老齢厚生年金のうち比例報酬部分のみの受給者も含む

【60歳〜69歳】1歳刻みで見る国民年金の平均月額

  • 60歳:4万5186円
  • 61歳:4万6371円
  • 62歳:4万7784円
  • 63歳:4万7258円
  • 64歳:4万7896円
  • 65歳:6万1240円
  • 66歳:6万1369円
  • 67歳:6万1345円
  • 68歳:6万1293円
  • 69歳:6万978円

※65歳未満の受給者は繰り上げ受給を選択した人

本来の受給開始年齢にあたる65歳以上に絞って見ると、厚生年金の平均月額は約「15万円」、国民年金の平均月額は約「6万円」という結果になっています。

次に、70歳代の年金月額についても同じく確認していきましょう。

【70歳〜79歳】1歳刻みで見る厚生年金の平均月額

  • 70歳:15万455円
  • 71歳:14万8371円
  • 72歳:14万6858円
  • 73歳:14万5583円
  • 74歳:14万7774円
  • 75歳:15万1410円
  • 76歳:15万1241円
  • 77歳:15万962円
  • 78歳:15万862円
  • 79歳:15万3115円

【70歳〜79歳】1歳刻みで見る国民年金の平均月額

  • 70歳:6万1011円
  • 71歳:6万770円
  • 72歳:6万234円
  • 73歳:6万32円
  • 74歳:5万9813円
  • 75歳:5万9659円
  • 76歳:5万9555円
  • 77歳:5万9349円
  • 78歳:5万9124円
  • 79歳:5万8676円

最後に、80歳代の年金月額についても同様に見ていきましょう。

【80歳〜89歳】1歳刻みで見る厚生年金の平均月額

  • 80歳:15万3729円
  • 81歳:15万5460円
  • 82歳:15万7744円
  • 83歳:15万9994円
  • 84歳:16万2555円
  • 85歳:16万3947円
  • 86歳:16万5577円
  • 87歳:16万5557円
  • 88歳:16万6200円
  • 89歳:16万6767円

【80歳〜89歳】1歳刻みで見る国民年金の平均月額

  • 80歳:5万8623円
  • 81歳:5万8269円
  • 82歳:5万8003円
  • 83歳:5万7857円
  • 84歳:5万9675円
  • 85歳:5万9425円
  • 86歳:5万9228円
  • 87歳:5万9204円
  • 88歳:5万8756円
  • 89歳:5万8572円

70歳代・80歳代の年金月額をならべて見ると、厚生年金は「14〜16万円台」、国民年金は「5〜6万円台」というレンジに収まっています。

過去のマクロ経済スライドや物価スライドが反映された結果、80歳代後半の厚生年金は16万6000円台まで上昇していることがわかります。

【まとめ】ご自身の年金額を確かめよう

2026年度の年金は国民年金で「1.9%」、厚生年金で「2.0%」の引き上げが決まり、実際の支給は6月15日分から反映されています。

標準的な夫婦世帯では月4495円のアップとなる計算ですが、これはあくまでモデルケースで、すべての世帯に当てはまる金額ではありません。

ライフコース別のモデル年金額や60歳代〜80歳代シニアの平均受給額を見ても、働き方や加入期間によって金額の幅は大きく開きました。

ご自身が実際にどのくらい受け取れるかは、ねんきん定期便やねんきんネットで早めに確かめておきたいところです。

増額分を家計の見直しや、現役期間中の備えにどう活かすか、この機会に老後マネープランを点検してみてはいかがでしょうか。

参考資料

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