<配当利回り3.6%台>ピジョンの今期予想配当性向は99.5%、12月権利確定銘柄を予習
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<配当利回り3.6%台>ピジョンの今期予想配当性向は99.5%、12月権利確定銘柄を予習

増配目標から水準維持へ変わった方針の経緯と、基準日・受け取り方、11月5日の決算で確認したいポイントとは

<配当利回り3.6%台>ピジョンの今期予想配当性向は99.5%、12月権利確定銘柄を予習
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この記事はここがポイント

  • ピジョンの配当方針は水準維持、今期予想配当性向は99.5%
  • 年間配当は2022年12月期以降76円、2026年12月期も76円予想
  • 12月権利付き最終日は2026年12月28日、配当予想は11月5日決算で確認

9月末の配当・株主優待の権利取りが一巡し、株式市場は10月中旬から決算発表の季節に入ります。

3月期決算企業の中間決算が11月半ばにかけて集中し、業績予想や配当予想の修正といった材料が短い期間に次々と出てきます。

数字が出そろう前に、気になる銘柄の配当の「現在地」を押さえておきたいところです。

その先で、次に権利取りの動きが活発になるのが12月です。

12月を決算期末とする企業も少なくありません。

ピジョン<7956>もその1社で、事業年度は1月1日から12月31日まで、6月30日を基準日とする中間配当と、12月31日を基準日とする期末配当の年2回、配当を出しています。

同社は11月5日に第3四半期決算の発表を予定しています。

ピジョンの配当で押さえておきたいのが、同社が掲げる「現在の配当水準を維持した安定的な配当」という還元目標です。

本記事では、決算発表の前に、この目標がどのような経緯で定められたのか、直近5期の配当金の推移、株価と利回り、そして12月の権利付き最終日までを予習しておきましょう。

※記事中の株価はすべて終値です。

ピジョンは「現在の配当水準を維持」が還元目標。今期予想の配当性向は99.5%

ピジョンは、2月13日に発表した「第9次中期経営計画(2026年12月期〜2028年12月期)」で、株主への利益還元の目標を「成長投資を優先しつつ、現在の配当水準を維持した安定的な配当を継続」としています。

今期の年76円の配当予想も、この目標に基づいて前期並みの金額としたものです。

第9次中期経営計画の資料では、「株主還元方針」として、計画期間中は現在の水準を維持した安定的な配当を続けるとしたうえで、将来の増配も見据えてEPS(1株あたり当期純利益)の成長に着実に取り組むとしています。

計画の最終年度にあたる2028年12月期のEPSの目標は110円2銭で、2025年12月期の実績71円65銭から引き上げる計画です。

資金の配分(キャピタルアロケーション)の計画では、2026~2028年の3年間で、成長投資を優先しつつ、株主還元に270億円以上を充てるとしています。

株主還元では、安定的な配当の継続と一層の充実を目指すとしています。

この目標は、前の計画から引き継がれています。

2023年2月に発表した「第8次中期経営計画(2023年12月期~2025年12月期)」でも、連結業績や財務状況などの改善とともに、現在の配当水準を維持したうえで安定的な配当を続けることを目標に定めていました。

では、今期の配当は利益と比べてどの程度の水準なのでしょうか。

2026年12月期の予想1株あたり当期純利益76円41銭をもとに計算すると、年76円の予想配当の配当性向(利益のうち配当に回す割合)は99.5%です。

同社によると、配当性向の実績は2022年12月期が106.1%、2023年12月期が122.6%、2024年12月期が108.7%、2025年12月期が106.1%でした。

配当性向が100%を超えているのは、1株あたりの配当金が1株あたりの純利益を上回っていたことを示しています。

ピジョンの株価は10月9日終値2,099円。予想配当利回りは3.62%

続いて、株価と参考指標の数字をみておきましょう。

ピジョンの10月9日の終値は2,099円でした。

この株価をもとにした指標は、PER(会社予想)が27.47倍、PBR(実績)が2.93倍、配当利回り(会社予想)が3.62%です。

2026年の年初来高値は8月24日につけた2,198円、年初来安値は3月23日につけた1,567円です(いずれも取引時間中の値)。

10月9日の終値2,099円は、年初来安値を532円上回り、年初来高値を99円下回る水準にあります。

ピジョンの年間チャート

ピジョンの年間チャート

ここからは、3.62%という利回りのもとになっている配当金そのものをみていきます。

ピジョンの配当金の推移。1株あたり年間配当金は2021年12月期の74円から2022年12月期以降は76円に

ピジョンの1株あたりの年間配当金は次のように動いてきました。いずれも中間配当と期末配当を合わせた金額です。

1株あたり年間配当金の推移

決算期:中間配当:期末配当:年間配当

  • 2021年12月期:37円:37円:74円
  • 2022年12月期:38円:38円:76円
  • 2023年12月期:38円:38円:76円
  • 2024年12月期:38円:38円:76円
  • 2025年12月期:38円:38円:76円
  • 2026年12月期(予想):38円:38円(予想):76円(予想)

2021年12月期の74円から、2022年12月期には76円に増えました。

その後は2025年12月期まで4期続けて76円で、5年分を並べると金額の差は2円です。

この5期の間、年間配当金が前の期を下回った年はありません。

今期にあたる2026年12月期は、年間76円の予想です。

中間決算のタイミングでも、中間配当は38円で、期末配当も38円の予想とされています。

前期も中間・期末ともに38円だったので、今期の予想は中間・期末とも前期と同じ金額です。

なお、同社は8月6日に発表した第2四半期決算で、2026年12月期の通期業績予想を、2月13日に公表した期初の予想から変えていません。

売上高1,135億円(前期比4.0%増)、営業利益139億円(同5.6%増)、経常利益141億5,000万円(同3.4%増)、純利益91億4,000万円(同6.7%増)としています。

次の第3四半期決算は、11月5日に発表される予定です。

配当利回りは買う株価で3%台半ばから4%台後半まで変わる。高値から安値への値下がりは年間配当の8年分超

配当は業績や会社の判断で変わるものです。

高配当銘柄として知られる銘柄ほど、減配が発表されたときの株価への影響は大きくなりやすく、株価が大きく下落することもある点は知っておきたいところです。

配当利回りは、配当金が同じでも買う時の株価で変わります。

年76円の予想で試算すると、年初来高値の2,198円で買った場合の利回りは3.46%、年初来安値の1,567円なら4.85%です。

同じ1年のうちでも、1.4ポイントほどの開きがあります。ピジョンのように配当金が4期続けて同じ金額の場合、利回りの変化はほぼ株価の動きによるものです。

利回りが4%台に近づく場面があっても、それは配当が増えたからではなく、株価が下がった結果だと読み替えておく必要があります。

利回りの高さだけで買うと、株価の値下がりが配当を上回ることもあります。

仮に年初来高値の2,198円で買い、年初来安値の1,567円まで下がっていれば、1株あたりの値下がりは631円です。

年76円の配当の8年分を超える計算です。

配当の金額や利回りだけで判断せず、株価の水準や業績とあわせて見ておく必要があります。

ピジョンの期末配当の基準日は12月31日。2026年12月の権利付き最終日は12月28日

では、期末配当を受け取るには、いつまでに株式を持っていればよいのでしょうか。

期末配当は、支払いが決まった場合に、12月31日の株主名簿に載っている株主に支払われます。

基準日の名簿に載るために、いつまでに株式を買っておく必要があるのか(権利付き最終日)は、取引している証券会社の案内で、その年の日付を確認してください。

日付は年によって変わるので、毎年確かめておきたいところです。

2026年12月の権利付き最終日は12月28日です。

12月31日は取引所の休業日のため、受け渡しを12月30日までに済ませる必要があり、そこから2営業日さかのぼった日が権利付き最終日になります。

また、期末配当を受け取れるのは、同社が期末配当の支払いを決めた場合です。

今期の期末38円はあくまで予想で、決まった金額は決算の発表で確かめられます。

記者コメント

ピジョンは、第8次中期経営計画から「現在の配当水準を維持した安定的な配当」を還元目標に掲げ、年間配当金は2022年12月期から4期続けて76円です。

それ以前は毎期の増配を目標とし、2019年1月期の68円から2円ずつ増えてきました。

 一方で、今期予想の配当性向は99.5%と、利益のほぼすべてを配当に回す水準で、直近4期はいずれも100%を超えていました。

同社は第9次中期経営計画で将来の増配も見据えるとしていますが、そのためにEPSの成長に取り組むとしており、配当の原資はあくまで日々の事業が生み出す利益です。

11月5日の第3四半期決算では、配当予想の修正の有無とあわせて、通期の業績見通しにも目を向けておきたいところです。

12月の権利取りの動きが活発になる前に、配当と業績の両面から情報を整理しておくとよいでしょう。

免責事項

  • 本記事は一般的な情報提供のみを目的としており、特定の株式の購入や売却について助言や推奨するものではありません。
  • 本記事上の情報に起因、また関連して生じた損害や損失に関しては一切の責任を負いません。
  • 投資判断は最新の決算資料や市場動向などをご自身でご確認の上、自己責任で行ってください。
  • 株主優待の内容や条件などは変更される可能性があるため、必ず公式サイトでご確認ください。
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高原 祥子
LIMO&ファイナンス編集部記者

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