三菱UFJFG、10月2日は前日比▲1.17%の3,544円——1Q純利益+48.2%、予想PER約15倍・実績PBR約1.8倍をどう見るか
Ned Snowman_shutterstock.com
執筆者泉田良輔LIMO&ファイナンス編集部 編集長
06:05
三菱UFJFG、10月2日は前日比▲1.17%の3,544円——1Q純利益+48.2%、予想PER約15倍・実績PBR約1.8倍をどう見るか
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この記事はここがポイント

  • 三菱UFJ、1Q純利益は前年同期比+48.2%の大幅増益。
  • 予想PER約15倍・実績PBR約1.8倍は、金利と増益の中身で評価すべき点。
  • メガバンク株の評価は、資金利益と手数料の本業の稼ぐ力の持続性。

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>の株価は10月2日、前日比▲1.17%(▲42円)の3,544円で取引を終えました。時価総額はおよそ40兆円と、日本を代表するメガバンクグループです。この日は小幅に反落しましたが、足元の業績とバリュエーションはどうなっているのか、順にみていきます。

1Qは経常利益+57.8%、純利益+48.2%の大幅増益

ちょっと前になりますが、8月6日に発表された2027年3月期第1四半期(日本基準・連結)から振り返っておきましょう。

経常収益が3兆9,075億円(前年同期比+20.1%)、経常利益が1兆1,179億円(同+57.8%)、親会社株主に帰属する四半期純利益が8,094億円(同+48.2%)と、大幅な増益になりました。1株当たり四半期純利益(EPS)は71.77円(前年同期47.55円)です。

通期の業績目標は、親会社株主に帰属する当期純利益で2.7兆円(27,000億円)。2026年5月に公表した目標から据え置かれています。

事業の中核は「三菱UFJ銀行」で、これに「三菱UFJ信託銀行」「三菱UFJ証券ホールディングス」、クレジットカード・貸金業などを加えた総合金融グループです。

グループ全体で、銀行業務の資金利益に加え、信託・証券・決済といった手数料ビジネスを幅広く展開しています。配当も手厚く、年間配当は前期の86円から、今期は96円への増配を予想しています。

予想PER約15倍・実績PBR約1.8倍をどう見るか

バリュエーションを確認します。会社の通期純利益目標(2.7兆円)をもとにした予想EPSは概算で239円程度で、10月2日終値3,544円に対する予想PERは約15倍。自己資本(22兆6,991億円)から算出した実績の1株当たり純資産(BPS)に対する実績PBRは約1.8倍です。会社予想の年間配当96円ベースの配当利回りは約2.7%となります。

ここで一点、銀行株ならではの注意点があります。決算短信の自己資本比率は5.2%ですが、これは銀行が預金という形で巨額のバランスシートを抱える業態のため低く出るもので、一般の事業会社の財務健全性の尺度とは意味合いが異なります。

PERやPBRの見え方も、こうした銀行特有の構造を踏まえて読む必要があります。株価指標の基本は「PERとは?株価収益率の意味・計算式・目安から予想PER・実績PER、PBR・ROEとの関係まで」や「PBRとは?株価純資産倍率の意味・計算式・目安(1倍割れ)から、PER・ROEとの関係・使い方まで」もあわせてご覧ください。

元機関投資家イズミダの視点:銀行株は「金利」と「増益の中身」で読む

私がアナリスト時代から銀行株を見るときに大事にしてきたのは、増益の「中身」を分けて読むことです。銀行の利益は、貸出などの資金利益、手数料収益、そして与信費用(貸し倒れに備える費用)の増減で大きく動きます。今回のような大幅増益のときほど、それが金利環境の追い風によるものか、手数料ビジネスの地力によるものか、あるいは与信費用の戻りといった一時的な要因かを見極めることが欠かせません。

株式投資は「なんでも鑑定団」と同じで、勝負は値決めです。予想PER約15倍・実績PBR約1.8倍という水準が妥当かは、2.7兆円という通期目標を着実にこなし、増配に見合う資本効率を保てるか次第です。特にメガバンクは金利の局面転換で収益の景色が変わりやすいだけに、目先の株価の上下より、資金利益と手数料という本業の稼ぐ力がどこまで続くかを考えることが重要です。もっとも、前提しだいで評価は変わりますので、四半期の数字だけで判断しないことが肝心です。

免責事項

  • 本記事は一般的な情報提供のみを目的としており、特定の株式の購入や売却について助言や推奨するものではありません。
  • 本記事上の情報に起因、また関連して生じた損害や損失に関しては一切の責任を負いません。
  • 投資判断は最新の決算資料や市場動向などをご自身でご確認の上、自己責任で行ってください。
  • 株主優待の内容や条件などは変更される可能性があるため、必ず公式サイトでご確認ください。
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泉田良輔LIMO&ファイナンス編集部 編集長

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