【仮条件は2.400~3.200%】三井住友トラストグループが個人向け10NC5劣後債を準備、“実質5年”でついに「3%台」が射程圏内に
metamorworks/Shutterstock.com
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【仮条件は2.400~3.200%】三井住友トラストグループが個人向け10NC5劣後債を準備、“実質5年”でついに「3%台」が射程圏内に

みずほFGや三菱UFJFGでは提示されなかった「3%台」がついに仮条件のレンジ上方に、金利環境や格付けの差踏まえ

執筆者高原 祥子LIMO&ファイナンス編集部記者
11:41
【仮条件は2.400~3.200%】三井住友トラストグループが個人向け10NC5劣後債を準備、“実質5年”でついに「3%台」が射程圏内に
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この記事はここがポイント

  • 三井住友トラストグループ劣後債の仮条件は年2.400%~3.200%、3%台の利回りが射程圏内
  • 金利上昇とR&I格付けA+が、先行2社より高めの仮条件の設定理由
  • 劣後特約・実質破綻時債務免除特約・期限前償還条項、普通社債と異なるリスクに注意

長期金利の上昇(価格の下落)トレンドが長期化するリスクに身構えるなか、個人向け社債市場でも新たな動きがありました。

17日、三井住友トラストグループが、新たに発行を予定する社債「三井住友トラストグループ株式会社第25回期限前償還条項付無担保社債(劣後特約及び実質破綻時債務免除特約付)」について、利率の仮条件を年2.400%~3.200%とすることが明らかになりました。

個人投資家向けに販売される大手金融グループの劣後債としては、2026年7月に条件を決定した三菱UFJフィナンシャル・グループ(以下、三菱UFJFG)、みずほフィナンシャルグループ(以下、みずほFG)に続く動きです。

先行2銘柄が条件決定した7月から金利環境はさらに変化しており、上昇圧力がますます強まっています。

こうしたベース金利の上昇や、先行した2銘柄とはR&Iの格付けが1ノッチ下であることを踏まえて、三井住友トラストG債では、仮条件のレンジ上限を「3.2%」に設定しています。

7月の2銘柄では「3%台」が提示されることはありませんでした。

7月からの起債環境の変化や、三井住友トラストG債の特徴から、この違いをひも解いていきます。

三井住友トラストグループ債の発行要項案

  • 銘柄名: 三井住友トラストグループ株式会社第25回期限前償還条項付無担保社債(劣後特約及び実質破綻時債務免除特約付)
  • 発行額: 400億円
  • 仮条件利率:当初5年間が年2.400%~3.200%(6年目以降は5年国債金利+0.250%~1.050%にリセット、年率・税引前)
  • 年限: 10年(ただし5年後に期限前償還の可能性あり)
  • 利払日: 毎年3月11日、9月11日
  • 償還期限(満期): 2036年9月11日(早期償還可能日:2031年9月11日)
  • 申込期間: 2026年8月31日~9月10日
  • 払込期日: 2026年9月11日
  • 最低投資金額: 100万円
  • 予備格付: A+(R&I)/AA-(JCR)
  • 引受会社: 大和証券/野村證券/SMBC日興証券/SBI証券/岡三証券/東海東京証券/楽天証券/マネックス証券

三井住友トラストG債の発行要項案

三井住友トラストG債の発行要項案
出所:提出資料より筆者作成1/1
三井住友トラストG債の発行要項案

年限10年(実質5年)・最低投資金額100万円の劣後債であり、少額から始めたい初心者向けというより、まとまった資金を長期間預けられる中上級者向けの商品性といえるでしょう。

そもそも「劣後債」「コール条項」「ベイルイン」とは?

「劣後債」とは、発行体が万一破綻した際の弁済順位が、普通社債より低く設定されている社債のことです。弁済順位が低い(=リスクを引き受ける)分、普通社債より高い利率が設定されるのが一般的です。いわば「優先席を譲る代わりに、多めの利息を受け取る」ような仕組みと考えると分かりやすいでしょう。

今回の社債にはさらに「実質破綻時債務免除特約」が付いています。これは、発行体(三井住友トラストグループ)が金融システム上重要な機関として実質的に破綻したと当局が認定した場合、社債の元利金の支払い義務そのものが免除されるという特約です。銀行界隈では「ベイルイン(一言で言えば「投資家も損失を分担する」仕組み)」条項と呼ばれ、大手金融グループの劣後債・Tier2資本調達に共通してみられる特徴です。

「期限前償還条項(コール条項)」は、発行体側の判断で、満期を待たずに社債を早期償還できる権利のことです。今回の社債は発行から5年後(2031年9月11日)にコールされる可能性があり、その場合は実質的な運用期間が5年になります。一方でコールされなければ、5年国債金利に連動する形で利率が見直され、残り5年間運用が続くことになります。

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高原 祥子LIMO&ファイナンス編集部記者

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