NISAでの商品選びのコツは「家計全体のライフプランニング」からの逆算
先ほどのシミュレーションを見ると「少しでも早く、多く増やさなきゃ」と焦るかもしれません。しかし、50代が無理な投資をするのは禁物です。
では、NISAでは一体どの商品を選び、いくら積み立てるのが正解なのでしょうか。結論から言うと、その答えはスマホのNISA画面だけを見ていても絶対に出ません。
一番大切なのは、手元の預金や住宅ローンなどの負債も含めた「家計全体の資産バランス(ライフプランニング)」から逆算することです。
NISAは、あくまで資産をつくるための「全体の一部」にすぎません。
「人気の投資信託を買ったから安心」ではなく、まずはご自身の家計全体のバランスシートを描き、今後のお金の動きを把握する。そこから逆算して初めて、NISAの本当の「安心できる使い方(商品の配分や適正な積立額)」が見えてくるのです。
元銀行員が現場でアドバイスしていた例を紹介
具体的には、手元資金の状況によって、以下のようにNISAの使い方は大きく変わります。
【手元の現金が十分にあるご家庭】
数年分の生活費などの蓄えがあるなら、NISAは全額「外貨建て投資信託」などの攻めの商品に設定するのも一つでしょう。万が一相場が暴落しても、手元の現金があるため慌てて売却する必要がなく、家計全体で見れば「現金と投資」のバランスは保たれています。
【現金が少ない・近々大きな出費があるご家庭】
「これから教育費のピークやローンの返済が重なる」というご家庭が、ハイリスクな商品に偏らせるのは避けたほうが良いでしょう。NISAはいつでも引き出せる分、相場暴落時に焦って売却してしまうこともあるでしょう。積立額を抑えたり、値動きの穏やかな資産を混ぜるなど、リスクを加味した選択を心がけましょう
投資をはじめる前に知っておきたい注意点
新NISAは非課税のメリットが大きい制度ですが、投資である以上、注意点もあります。値動きによっては、積み立てた額を一時的に下回る(元本割れ)こともあります。
とくに短い期間では、その影響を受けやすくなります。また、生涯の非課税枠には上限があるため、いつ・いくら使うかを計画しておくことも大切です。
日々の生活費とは別の、余裕資金で取り組むことが基本になります。
参考資料
みずほ銀行出身。FP2級保有。確定拠出年金の講師として全国でセミナーに登壇。フィンテック企業広報を経て、現在はLIMOで官公庁データを基に、年金や資産運用、新NISA、iDeCo等の記事を執筆。
