「老後が不安な人」と「安心な人」の違いは?
同じくらいの年金や貯蓄でも、老後を「不安」に感じる人と「安心」に思える人がいます。その差は金額そのものより、お金との向き合い方にあらわれます。安心して過ごせている人に共通する主な3つのポイントをみていきましょう。
老後にいくら必要か、現在いくらあるかを把握しているか
老後が安心な人は、毎月の生活費と年金収入、そして手元の貯蓄をおおまかにでもつかんでいます。「毎月いくら足りないか」が見えていると、貯蓄をどのくらいのペースで使えるかも見通せます。逆に、漠然と「足りないかもしれない」と思っているだけだと、不安だけがふくらみがちです。
貯蓄を取り崩す計画があるか
現役時代は「貯める」ことが中心でしたが、年金生活では「上手に使う(取り崩す)」ことが大切になります。安心な人は、どの口座から・いつ・どのくらい使うか、おおまかな計画を持っています。生活費の補填用と、医療・介護などの備え用に分けておくと、取り崩しすぎを防ぎやすくなるでしょう。
変化に合わせて見直しているか
物価の上昇や健康状態、家族の状況、ライフスタイルなどは年月とともに変わります。安心な人は、こうした変化があったときに都度家計を見直しています。一度立てた計画を「決めっぱなし」にせず、年に一度でも収支を確認し、都度見直す習慣が安心につながるでしょう。
まとめにかえて
70歳代の貯蓄は、二人以上世帯で平均2416万円・中央値1178万円、単身世帯で平均1489万円・中央値500万円。世帯のかたちによって差があり、貯蓄ゼロ世帯もあれば2000万円以上という世帯もありました。年金が物価の伸びに追いつかないなかでは、貯蓄をどう活かすかがいっそう重要になります。
老後の安心は、貯蓄額の大きさだけで決まるものではありません。必要額を把握し、取り崩しの計画を持ち、変化に合わせて見直す―この3つを、できることから一歩ずつ進めたいですね。
参考資料
野村證券株式会社出身。FP2級・証券外務員一種を保有。国内外株式、投資信託、債券、保険商品まで幅広い資産運用に精通し、現在は経済メディア『LIMO』編集長として記事も執筆。
