【1Qは営業12.0%増益→6~8月は6割超の減益】キャンドゥの中間決算は営業利益24.7%減、通期予想据え置きの中身を解説
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【1Qは営業12.0%増益→6~8月は6割超の減益】キャンドゥの中間決算は営業利益24.7%減、通期予想据え置きの中身を解説
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この記事はここがポイント

  • キャンドゥの2027年2月期中間決算は売上高447億4,300万円と増収の一方でコスト増により営業利益24.7%減
  • 既存直営店売上高は前年超えが継続し通期営業利益予想16億7,000万円に対する進捗率は59.7%
  • 株主優待は8月末時点で100株保有により2,200円相当の優待券贈呈に加え3年以上の長期保有優遇

イオングループの連結対象子会社であるキャンドゥ<2698>は9日の大引け後、2027年2月期の中間決算を発表しました。

物価高で生活防衛意識が高いなか、100円ショップ「Can★Do」を展開する同社の売上高は前年同期比3.2%増と伸びた一方、営業利益は24.7%減となっています。

7月に発表した第1四半期(3~5月)の時点では、営業利益は12.0%増でした。

6~8月の3カ月で、利益の流れはどう変わったのでしょうか。

最新決算から、同社の売上を支える直営店の動きと、利益を押し下げた要因を見ていきましょう。

キャンドゥの中間決算、増収でも各利益は2~3割減益

10月9日に発表された2027年2月期中間期(2026年3月~8月)の連結業績は、次のとおりです。

  • 売上高:447億4,300万円(前年同期比3.2%増)
  • 営業利益:9億9,700万円(同24.7%減)
  • 経常利益:9億5,200万円(同28.0%減)
  • 中間純利益:4億8,000万円(同33.7%減)

売上総利益率は前年同期から0.4ポイント低下しました。

売上原価の低減に努めたものの、中東情勢や為替相場の変動などによる原材料の高騰の影響を受けたとしています。

価格帯別の構成比の見直しも売上総利益率が下がった理由に挙げています。

販売費及び一般管理費(販管費)の売上高に対する比率は0.5ポイント上昇しました。

人時コントロールの徹底やセルフレジ導入で経費削減に努めたものの、人件費、地代家賃、キャッシュレス決済に係る手数料、店舗活性化やDXなど投資の増加に伴う減価償却費や保守費用が増えています。

粗利率の低下と販管費率の上昇が重なり、営業利益は3億2,700万円の減益となりました。

第1四半期の増益から一転、6~8月の3カ月単体は営業利益6割超の減益

第1四半期(3~5月)は売上高227億8,900万円(前年同期比3.8%増)、営業利益7億3,900万円(同12.0%増)と増収増益でした。

中間期の累計から第1四半期の数値を差し引いて、6~8月の3カ月単体を算出すると、次のとおりです。

  • 売上高:219億5,400万円(前年同期比2.5%増)
  • 営業利益:2億5,800万円(同61.1%減)
  • 経常利益:2億3,600万円(同64.3%減)
  • 純利益:7,800万円(同78.5%減)

売上は伸びを保ったものの、利益は6~8月に大きく落ち込んだ計算です。

第1四半期では「売上高販管費率は前年同期に比べ0.5ポイント減少」としていましたが、中間期では「0.5ポイント増加」に変わっています。上期の後半に、販管費の負担が重くなったことがわかります。

売上の9割近くを占める直営店、既存店は中間期の6カ月すべて前年超え

キャンドゥの事業は、日用雑貨及び加工食品の小売店舗チェーン展開を主たる目的とした単一事業です。主力となる100円商品を強化しつつ、付加価値の高い他価格帯商品を厳選する品ぞろえを進めています。

売上高の内訳は、直営店売上高、FC店への卸売上高、その他売上高の3つに分かれています。

  • 直営店売上高:390億4,300万円(構成比87.3%、前年同期比3.4%増)
  • FC店への卸売上高:49億400万円(構成比11.0%、同3.4%増)
  • その他売上高:7億9,600万円(構成比1.8%、同7.7%減)

売上の9割近くを占めるのは直営店です。小売業の実力を測る物差しとしてよく使われるのが、開店から一定期間が過ぎた店舗だけで比べる「既存店売上高」で、出店・退店による店舗数の増減に左右されずに、同じ店舗でどれだけ売上が伸びたかがわかります。

同社の既存直営店(開店から13カ月以上経過した国内直営店の店頭販売)の売上高は、中間期(3~8月)の累計で前年同期比103.3%でした。月次で見ても、中間期の6カ月すべてで前年同月を上回っています。

  • 3月:101.8%
  • 4月:103.9%
  • 5月:106.0%
  • 6月:100.5%
  • 7月:102.9%
  • 8月:104.4%

6~8月の3カ月でも、既存直営店は前年比102.6%(単体)でした。下期の初月にあたる9月も101.1%と、前年を上回っています。なお、同社の月次速報では売上高の前年比のみが公表されており、客数・客単価の内訳は開示されていません。

決算説明資料では、中間期の営業減益について、売上総利益の増加が販管費の増加を下回ったためと説明しています。売上が伸びないことではなく、売上の伸びをコストの増加が上回ったことが減益の要因です。

店舗網も広がっています。中間期の新規出店は57店舗(直営40店舗〔委託店含む〕、FC店〔アライアンス店含む〕17店舗)、退店は31店舗で、8月末の店舗数は1,381店舗(直営店946店舗〔委託店含む〕、FC店〔アライアンス店含む〕428店舗、海外FC店7店舗)です。

出店はグループ出店を主軸とした高効率店舗や、取引先との協働による委託店の出店拡大で進めています。通期では85店舗の出店、45店舗の退店を計画しています。

通期予想は据え置き、営業利益の進捗率は約6割

同社は通期の業績予想を、4月9日に公表した数値から変更していません。

  • 売上高:886億円(前期比1.8%増)
  • 営業利益:16億7,000万円(同9.0%増)
  • 経常利益:16億円(同4.8%増)
  • 純利益:4億5,000万円(同0.8%増)

営業利益の進捗率は59.7%で、同社は「概ね計画通りの進捗」としています。下期(2026年9月~2027年2月)は上期より少ない6億7,300万円で通期予想に届く計算です。

前期の下期の営業利益(2億800万円)と比べると3倍超ですが、前期は第4四半期に商品廃棄と売場メンテナンスを実施して利益が小さくなっていました。同社はこれらを「当期は現時点で実施計画なし」としています。

一方、中間純利益は4億8,000万円で、すでに通期予想の4億5,000万円を上回っています。前期も中間純利益(7億2,500万円)が通期実績(4億4,600万円)を上回っており、下期に減損損失を3億7,900万円計上していました。

キャンドゥの10月14日の株価と指標、PERは100倍超

中間決算の発表後、最初の取引日となった10月13日の終値は3,195円(前日比▲20円、▲0.62%)でした。

10月14日の終値は3,130円(前日比▲65円、▲2.03%)で、2日続落です。10月14日の終値をもとにした主な指標は、次のとおりです。

  • PER(会社予想):111.31倍
  • PBR(実績):4.63倍
  • 配当利回り(会社予想):0.54%
  • 年初来高値:3,680円(8月21日)
  • 年初来安値:3,110円(3月4日)

配当は、中間配当が1株8円50銭(支払開始は11月26日)、年間では17円の予想です。

キャンドゥの年間チャート

キャンドゥの年間チャート

コスト増への対策、セルフレジ導入は通期160店舗を計画

同社は「抜本的な構造改革」と「成長戦略の実行」を方針とする新たな中期経営計画を策定し、2031年2月期に連結売上高1,000億円、営業利益25億円(営業利益率2.5%)を計画しています。「販路の拡大」「商品・ブランドの差別化」「企業価値の向上」の3つの成長戦略を掲げています。

生産性の向上に向けて導入を進めているのがセルフレジです。前期末時点の導入完了店舗は79店舗で、今期は中間期までに71店舗に導入しました。通期では160店舗への導入を計画しています。

キャンドゥの株主優待、100株で2,200円相当の優待券

同社の株主優待は、毎年8月末(中間期末)の株主が対象の年1回です。

キャンドゥをはじめとする同社の店舗で使える「株主ご優待券(110円相当)」が、保有株数に応じて贈呈されます。

保有株数:優待券

  • 100株~299株:20枚(2,200円相当)
  • 300株~499株:40枚(4,400円相当)
  • 500株~999株:60枚(6,600円相当)
  • 1,000株以上:100枚(11,000円相当)

100株なら、110円の商品20点分に相当します。

普段の買い物で日用品をまとめて買いそろえる場面に使える優待です。現金との併用もできますが、つり銭は出ません。

3年以上の長期保有で優待券を上乗せ

3年以上継続して保有し、かつ8月末時点で300株以上を保有している株主には、通常の優待券に加えて、300株~499株なら20枚(2,200円相当)、500株以上なら40枚(4,400円相当)が追加で贈呈されます。「長期保有」は、8月末時点の株主名簿に同一株主番号で4回以上連続して記載または記録されていることが条件です。

イオンラウンジが使える優待もアリ

また、毎年2月末時点で100株以上を保有する個人株主は、イオン館内のサービス施設「イオンラウンジ」を利用できます。

利用には事前予約が必要で、2026年5月1日からの条件では、キャンドゥの株主の利用回数は月8回(1日1回)、1回の利用時間は最大30分です。同伴者は3名までで、2~3名を同伴する場合は2回分として数えられます。

次回の優待の基準日は2027年8月末です。

株主優待の内容は変更される可能性があるため、同社の公式サイトを確認してください。

記者コメント

第1四半期で12.0%の営業増益だったキャンドゥは、6~8月の3カ月で利益が大きく落ち込み、中間期の累計では24.7%の減益に転じました。一方で、既存直営店の売上高は中間期の6カ月すべてで前年を上回り、下期の初月の9月も前年超えとなっています。

営業利益の進捗率は約6割で、下期は上期を下回る利益でも通期予想に届く計画です。前期の下期と比べると3倍超の利益が必要になりますが、前期の下期は第4四半期の商品廃棄や売場メンテナンスで利益が小さくなっており、同社はこれらを今期は現時点で計画していません。

ただし、原材料高や人件費・地代家賃などのコスト増は中間期を通じて続いており、毎月公表される既存店売上高とあわせて、次の第3四半期決算で利益の戻り具合を見ていきたいところです。

免責事項

  • 本記事は一般的な情報提供のみを目的としており、特定の株式の購入や売却について助言や推奨するものではありません。
  • 本記事上の情報に起因、また関連して生じた損害や損失に関しては一切の責任を負いません。
  • 投資判断は最新の決算資料や市場動向などをご自身でご確認の上、自己責任で行ってください。
  • 株主優待の内容や条件などは変更される可能性があるため、必ず公式サイトでご確認ください。
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高原 祥子
LIMO&ファイナンス編集部記者

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