【DOE4.5%目標の「累進配当」】TOYO TIREの年間配当金は5期で76円から130円に、今期は年135円の予想
Vladimir Razgulyaev/Shutterstock.com
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【DOE4.5%目標の「累進配当」】TOYO TIREの年間配当金は5期で76円から130円に、今期は年135円の予想

直近5期の配当金の推移と中間・期末の内訳、最新の配当利回りを整理

【DOE4.5%目標の「累進配当」】TOYO TIREの年間配当金は5期で76円から130円に、今期は年135円の予想
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この記事はここがポイント

  • TOYO TIREは累進配当で株主資本配当率4.5%・配当性向30%以上が目標、今期予想は33.5%
  • 年間配当は5期で76円から130円へ増加、今期135円予想で連続増配
  • 11月中旬決算で配当・業績を確認、利回りだけでなく株価・業績の総合判断が重要

9月末の配当・株主優待の権利取りが一巡し、株式市場は10月中旬から決算発表の季節に入ります。

3月期決算企業の中間決算が11月半ばにかけて集中し、業績予想や配当予想の修正など、投資判断の材料が一度に出そろう時期です。

次に権利取りの動きが活発になる12月を控えて、情報が押し寄せる前に、情報を整理しておきたいところです。

グローバル企業には、12月を決算期末とする会社も少なくありません。

TOYO TIRE<5105>もその1社で、事業年度は1月1日から12月31日まで、6月30日を基準日とする中間配当と、12月31日を基準日とする期末配当の年2回、配当を出しています。

第3四半期決算の発表は11月中旬に予定されています。

TOYO TIREの配当で押さえておきたいのが、同社が中期経営計画「中計’26」で掲げる「株主資本配当率を軸とした累進配当」の方針です。

本記事では、決算発表の前に、方針の中身と直近5期の配当金の推移、株価と利回り、そして12月の権利付き最終日までを予習しておきましょう。 

※記事中の株価はすべて終値です。

TOYO TIREは株主資本配当率4.5%・配当性向30%以上が目標の「累進配当」。今期予想の配当性向は33.5%

累進配当とは、配当を減らさず、維持または増やしていくことを基本とする考え方です。

TOYO TIREは、5カ年の中期経営計画「中計’26」(2026~2030年度)で、株主資本配当率を配当政策の軸に、安定かつ累進配当を続ける方針を掲げています。

株主資本配当率(DOE)は、株主資本に対してどれだけ配当を支払ったかを示す割合です。

利益に対する割合である配当性向と違い、その年の利益の増減に左右されにくいのが特徴です。

同社は「中計’26」の2030年度目標として、株主資本配当率4.5%、配当性向30%以上を掲げています。

今期の配当予想をこの目安に当てはめてみましょう。

8月7日に発表した2026年12月期 第2四半期(中間期)決算短信の通期予想では、1株あたり当期純利益は402円57銭です。

年135円の予想配当をもとに計算すると、配当性向は33.5%で、目標の30%以上を満たす水準です。

なお、2025年12月期の配当性向(連結、実績)は31.5%、純資産配当率(連結、実績)は4.0%でした。

配当以外では、「中計’26」の5年間で自社株買いの総額1,000億円を計画しています。

また8月10日には、筆頭株主だった三菱商事の保有株3,082万2,200株をToSTNeT-3で取得し(総額約1,110億円)、両社の資本業務提携は解消されました。

上記の1株あたり当期純利益の予想は、この取得より前の8月7日に示されたものです。 

TOYO TIREの株価は10月9日終値4,059円。予想配当利回りは3.33%

続いて、株価と参考指標の数字をみておきましょう。

TOYO TIREの10月9日の終値は4,059円でした。

この株価をもとにした指標は、PER(会社予想)が10.08倍、PBR(実績)が1.14倍、配当利回り(会社予想)が3.33%です。

2026年の年初来高値は2月26日につけた4,855円、年初来安値は5月15日につけた3,425円です(いずれも取引時間中の値)。

10月9日の終値4,059円は、年初来安値を634円上回り、年初来高値を796円下回る水準にあります。

TOYO TIREの年間チャート

TOYO TIREの年間チャート

ここからは、3.33%という利回りのもとになっている配当金そのものをみていきます。

 TOYO TIREの配当金の推移。1株あたり年間配当金は2021年12月期の76円から2025年12月期は130円に

TOYO TIRE株式会社「配当情報」と各期の決算短信によると、1株あたりの年間配当金は次のように動いてきました。

いずれも中間配当と期末配当を合わせた金額です。

1株あたり年間配当金の推移

決算期:中間配当:期末配当:年間配当

  • 2021年12月期:20円:56円:76円
  • 2022年12月期:30円:50円:80円
  • 2023年12月期:20円:80円:100円
  • 2024年12月期:50円:70円:120円
  • 2025年12月期: 60円:70円(うち記念配当5円):130円(うち記念配当5円)
  • 2026年12月期(予想):65円:70円(予想):135円(予想)

2021年12月期の76円から、2025年12月期には130円まで増えています。

5年分を並べると、金額は54円増えました。

ただし、毎期同じ幅で増えてきたわけではなく、2022年12月期は4円増、続く2期は20円ずつ増え、2025年12月期は10円増でした。

2025年12月期の期末配当70円には、創立80周年の記念配当5円が含まれています。この5期の間、年間配当金が前の期を下回った年はありません。

今期にあたる2026年12月期は、年間135円の予想です。

2026年12月期 第2四半期(中間期)決算短信によると、中間配当は65円で、期末配当は70円の予想とされています。

前期と比べると、中間配当は60円から65円に増えました。

期末配当は前期と同じ70円の予想ですが、前期の70円には記念配当5円が含まれていたため、普通配当どうしで比べると65円から70円になります。

2026年12月期の通期業績予想を修正、営業利益のみ引き下げに

同社は8月7日に発表した第2四半期決算で、2026年12月期の通期業績予想を修正しました。

2月13日に示した期初予想と比べると、売上高・経常利益・純利益は引き上げ、営業利益は引き下げています。

修正後の予想は、売上高6,380億円(前期比7.2%増)、営業利益900億円(同7.6%減)、経常利益870億円(同14.1%減)、純利益620億円(同2.5%減)です。

次の第3四半期決算は、11月中旬に発表される予定です。

配当金の推移をみるときは、年間の金額だけでなく、その中身にも目を向けたいところです。

年間配当は中間と期末の合計。2023年12月期は中間が減っても年間は増加

年間配当金は、6月末を基準日とする中間配当と、12月末を基準日とする期末配当を足したものです。

目を引くのが2023年12月期で、中間配当は前の期の30円から20円に減った一方、期末配当は80円と前の期の50円を大きく上回り、年間では80円から100円に増えました。

中間配当の金額だけを見て、その年の年間配当を判断しないほうがよい例です。

もっとも、見ておきたいのは配当だけではありません。

同社は配当性向30%以上を目標の一つにしているため、配当の原資となる利益の見通し、つまり通期の業績予想がどう変わったかもあわせて確認しておきたいところです。

直近の決算を遡ると、2019年12月期と2020年12月期の年間配当金はともに45円でした(各期の決算短信より)。

2019年12月期以降、年間配当金が前の期を下回った年はなく、2025年12月期の130円は2020年12月期の3倍近い水準です。

ただ、高配当銘柄として知られる銘柄ほど、減配が発表されたときの株価へのインパクトは大きくなりやすく、株価が大きく下落することもある点は知っておきたいところです。

利回りは買う時の株価で変わる。年初来の高値と安値で1.1ポイントあまりの差

配当利回りは、配当金が同じでも買う時の株価で変わります。

年135円の予想で試算すると、年初来高値の4,855円で買った場合の利回りは2.78%、年初来安値の3,425円なら3.94%です。

同じ1年のうちでも、1.1ポイントあまりの開きがあります。

利回りが上がったのは配当が増えたからなのか、株価が下がったからなのか、2つを分けて見ておきたいところです。

 裏を返せば、利回りの高さだけで買うと、株価の値下がりが配当を上回ることもあります。

仮に年初来高値の4,855円で買い、年初来安値の3,425円まで下がっていれば、1株あたりの値下がりは1,430円です。

年135円の配当の10年分を超える計算です。配当の金額や利回りだけで判断せず、株価の水準や業績とあわせて見ておく必要があります。

TOYO TIREの配当基準日は6月30日と12月31日。2026年12月の権利付き最終日は12月28日

TOYO TIREの配当は6月30日と12月31日が基準日配当を受け取れるのは、基準日の株主名簿に記載または記録されている株主です。

「第110期 有価証券報告書」によると、剰余金の配当の基準日は6月30日と12月31日です。

中間配当は取締役会、期末配当は定時株主総会で決めるとしています。今期の中間配当65円は、2026年9月3日から支払いが始まりました。

なお、実際には権利付き最終日までに株式を買い付ける必要がある点に注意が必要です。

TOYO TIREの期末配当の基準日は12月31日。2026年12月の権利付き最終日は12月28日

では、期末配当を受け取るには、いつまでに株式を持っていればよいのでしょうか。期末配当は、支払いが決まった場合に、12月31日の株主名簿に載っている株主に支払われます。

基準日の名簿に載るために、いつまでに株式を買っておく必要があるのか(権利付き最終日)は、取引している証券会社の案内で、その年の日付を確認してください。日付は年によって変わるので、毎年確かめておきたいところです。

2026年12月の権利付き最終日は12月28日です。

12月31日は取引所の休業日のため、受け渡しを12月30日までに済ませる必要があり、そこから2営業日さかのぼった日が権利付き最終日になります。

また、期末配当を受け取れるのは、同社が期末配当の支払いを決めた場合です。今期の期末70円はあくまで予想で、決まった金額は決算の発表で確かめられます。

記者コメント

TOYO TIREは「中計’26」で株主資本配当率4.5%・配当性向30%以上を目標に掲げ、安定かつ累進配当を続ける方針です。

今期予想の配当性向は33.5%と目標の水準を満たしており、直近5期は年間配当金が前の期を下回ることなく、76円から130円まで増えてきました。

 一方で、累進配当はあくまで方針であり、配当の原資は日々の事業が生み出す利益です。

11月中旬に予定されている第3四半期決算では、配当予想の修正の有無とあわせて、通期の業績見通しにも目を向けておきたいところです。

12月の権利取りの動きが活発になる前に、配当と業績の両面から情報を整理しておくとよいでしょう。

免責事項

  • 本記事は一般的な情報提供のみを目的としており、特定の株式の購入や売却について助言や推奨するものではありません。
  • 本記事上の情報に起因、また関連して生じた損害や損失に関しては一切の責任を負いません。
  • 投資判断は最新の決算資料や市場動向などをご自身でご確認の上、自己責任で行ってください。
  • 株主優待の内容や条件などは変更される可能性があるため、必ず公式サイトでご確認ください。
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高原 祥子
LIMO&ファイナンス編集部記者

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