クラボウ<3106>は2027年3月期1Qで営業利益が前年同期比32.1%増も、当期純利益は26.7%減。政策保有株式に左右される利益の質と、厚い自己資本の資本効率を整理する。
この記事はここがポイント
- クラボウの主要な稼ぎ頭は繊維から化成品、不動産へ転換し、2026年3月期は繊維事業が赤字となった点。
- 2026年3月期は政策保有株式売却益74億円で純利益42.8%増だが、営業利益は11.0%減と本業と最終利益の質に乖離がある点。
- 自己資本比率65.5%と高く、総資産の約3分の1を政策保有株式が占め、資本効率改善が中期経営計画の重要課題である点。
社名に「紡績」を掲げる会社の決算を見て、繊維の調子で業績が決まると考えるのは自然だ。だが倉敷紡績、いまはクラボウ<3106>と名乗るこの会社の中身は、その名前から受ける印象とかなり違う。昨秋からの株価上昇とあわせて、稼ぎ方と資本の使い方を整理してみたい。 ※本記事中の株価は、過去の株式分割の影響を調整した値を使用しています。
クラボウの株価は、2025年9月末に7,000円台にあった。
昨秋以降、株価は大きく水準を切り上げた。2025年10月末には7,000円台の安値をつけたが、その後は上昇基調に転…
出所:各種資料をもとに筆者作成1/1

オリックスなどの国内金融機関出身。日本株アナリストおよび財務アドバイザーとして決算分析や資金調達を主導。「日経CNBC」出演などメディアを通じた相場解説の実績も豊富。企業財務に精通し、現在はモニクルリサーチで金融ニュースの深掘り記事を発信。