武田薬品工業<4502>は2027年3月期1Qで営業利益2,014億円と増益、当期利益は税負担増で▲8.9%。会計利益の振れと1兆円規模のキャッシュ創出力を整理する。
この記事はここがポイント
- 武田薬品工業の会計利益の振れは、巨額の無形資産償却など非現金費用が主因。
- 会計上の最終赤字期でも、2026年3月期に1兆円超の営業キャッシュフローを創出。
- この巨額キャッシュ創出力を背景に、最終赤字期を含め3期連続増配を維持する還元姿勢。
医薬品は不況に強く、業績が安定している。そんなイメージを持つ人は多いのではないだろうか。だが武田薬品工業<4502>の決算を並べると、その印象は少し揺らぐ。営業利益が1年で98%も縮む期があれば、最終赤字に沈む期もある。株価も昨秋から冬にかけて大きく切り上がった後、高値圏で足踏みが続く。ディフェンシブという言葉の内側で、何が起きているのかを見ていきたい。
※本記事中の株価は、過去の株式分割の影響を調整した値を使用しています。
まず直近1年弱の株価を振り返る。2025年9月末は4,300円台、10月末…
出所:各種資料をもとに筆者作成1/1

オリックスなどの国内金融機関出身。日本株アナリストおよび財務アドバイザーとして決算分析や資金調達を主導。「日経CNBC」出演などメディアを通じた相場解説の実績も豊富。企業財務に精通し、現在はモニクルリサーチで金融ニュースの深掘り記事を発信。