【78%が遺産5000万円以下】”普通の家”がいちばん危ない理由
相続トラブル多発!遺産価額ボリュームゾーンはどこだ?
「揉めるのは遺産が高額な家庭だけ」というイメージもありますが、統計では遺産分割事件のうち、遺産価額のボリュームゾーンは5000万円以下が約78%。つまり、“一般的な家庭”でもトラブルに発展する可能性は十分あります。
相続は金額ではなく、「家族関係」「財産の分け方」「情報の共有不足」で揉めるケースが少なくありません。
【優先順位は3パターン】まず押さえたい!「相続」と法定相続人の基本
ここで、相続の基本をおさらいしておきましょう。
相続とは、亡くなった人(被相続人)の財産や権利・義務を、家族などの相続人が引き継ぐことです。遺言書がない場合は、民法のルールに従って遺産を分けることになります。
相続の基本と法定相続の仕組み
相続には、亡くなった人の配偶者と、一定の範囲の血族が「法定相続人」として選ばれます。配偶者は常に相続人となりますが、血族には優先順位があります。
- 第1順位:子ども
- 第2順位:親
- 第3順位:兄弟姉妹
なお、事実婚(内縁関係)や離婚した元配偶者は相続人には含まれません。もし本来の相続人が既に亡くなっている場合は、その子ども(孫や甥・姪)が代わりに引き継ぐ「代襲相続」という仕組みもあります。
相続が始まると、プラスの財産(預貯金や不動産)だけでなく、マイナスの財産(借金など)も引き継ぐことになるため、誰が何を相続するのかを早期に正しく把握することが重要です。
まとめにかえて
ここまで、最新データに基づく相続トラブルの実態と対策について解説しました。
FPとして数多くの相続相談に向き合ってきましたが、トラブルを未然に防ぐ最大の鍵は「親が元気なうちの話し合い」に尽きます。親の健在時に財産の話をするのは「縁起でもない」と避けられがちですが、いざ相続が起きてから慌てても、分けにくい財産を前に感情がぶつかり合ってしまうことが多いのです。
お盆休みは、離れて暮らす家族が顔を合わせる絶好のチャンスです。まずは「実家はどうするつもりか」「エンディングノートを書いてみるか」といった身近な話題から、少しずつ情報共有を始めてみてはいかがでしょうか。遺言書の有無や、財産の全容を共有しておくだけでも、その後の手続きは劇的にスムーズになります。
もし、家族間だけで話を進めるのが不安な場合は、早めにFPや税理士、弁護士などの専門家へ相談することをおすすめします。

相続トラブルは、決して一部の富裕層だけの問題ではなく、どの家庭にも起こり得る身近なリスクです。とくに不動産が含まれる場合は平等に分けることが難しいため、生前からの財産把握と家族間でのコミュニケーションが欠かせません。このお盆休みを機に、ぜひご家族で将来に向けた話し合いの場を設けてみることをおすすめします。