執筆者太田 彩子LIMO&ファイナンス編集部記者
14:30

厚生年金と国民年金、受給額の「差」はいくら?

老後家計の柱となる公的年金ですが、加入していた制度によって受給額は大きく変わります。厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、平均月額は次のとおりです。

年金制度別の平均月額(全体)

  • 厚生年金(国民年金部分を含む):15万289円
  • 国民年金(老齢基礎年金):5万9431円
  • 月額差:約9万858円

単純に比較すると、厚生年金と国民年金では月あたり約9万円の差があります。年間・老後20年で試算すると、次のような規模感になります。

  • 年間の差額:約109万円
  • 老後20年の合計差額:約2180万円

加入していた制度の違い(※)だけで、老後20年で2000万円を超える差が生じる計算です。「老後2000万円問題」に匹敵する格差が、現役時代の働き方の選択に組み込まれていることになります。

※ただし、これらはあくまでも平均額であるため、制度だけで受給額が決まるわけではありません。次章でくわしく見ていきましょう。

【年金額】個人別で見ると差はさらに広がる

制度による差だけでなく、男女別・個人別でさらに分解してみましょう。同じ調査による平均月額は次のとおりでした。

厚生年金(国民年金部分を含む)の平均月額

  • 男性:16万9967円
  • 女性:11万1413円

国民年金(老齢基礎年金)の平均月額

  • 男性:6万1595円
  • 女性:5万7582円

厚生年金 階級別受給権者数

厚生年金 階級別受給権者数
出所:厚生労働省「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」を参考にLIMO&ファイナンス編集部作成

男性の場合、厚生年金と国民年金の差は月10万8372円、女性でも月5万3831円あります。

個人差で見ると厚生年金は階級別分布幅も広く、月10万円未満が19.0%、月20万円超が18.8%と上下に散らばっており、「厚生年金加入者」でひとくくりにできない実態も見えてきます。

国民年金は男女ともに5〜6万円台に集中しており、制度の性格上、差が生じにくい構造です。

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