この記事はここがポイント
- サイゼリヤ株価は好決算・値上げ検討報道で2026年7月16日は6,780円のストップ高
- 2026年8月期期末配当予想は30.00円から35.00円へ5円増額修正、配当還元強化
- 株主優待制度は2024年7月10日発表で廃止、2023年8月分が最後の実施
2026年7月16日の東京株式市場は、大幅に3日ぶりの反落となりました。
前日の米国市場で半導体関連株が軟調だった流れを引き継ぎ、国内でも主要な半導体銘柄を中心に売りが先行しました。
こうした重苦しい地合いのなかで、一際強い買いを集めてストップ高となったのが、イタリアンファミリーレストランチェーンを展開するサイゼリヤ(7581)です。
同社は前日の15日に、好調な2026年8月期第3四半期決算を発表。
同時に期末配当の5円増配を発表したほか、値上げ検討が報じられたことも収益拡大への期待感を呼びました。
これを受けて、「サイゼリヤの株を買ってみようか」「優待はあるのだろうか」と気になっている方も多いのではないでしょうか。
今回は、多くの個人投資家が気になる株主優待の現在の状況と、最新決算のポイント、直近の株価推移と配当金について、分かりやすく解説します。
サイゼリヤに株主優待はある?気になる「現在」の状況
株主優待の有無からお伝えすると、現在、サイゼリヤに株主優待制度はありません。
かつては「100株以上を継続保有する株主に2,000円相当の食事優待券を贈呈する(保有株式数によって変動)」という非常に人気の高い優待を実施していましたが、現在は廃止されています。
優待廃止の経緯:「2024年7月」に急遽発表
サイゼリヤが優待廃止を発表したのは、2024年7月10日のことです。
この際、「2023年8月末現在の株主名簿に記載された株主への進呈をもって、優待制度を廃止する」と発表されました。
これにより、2024年8月期からの優待は実施されず、結果的に「2023年8月分」が最後の優待実施となりました。
なぜ廃止されたのか?
廃止の理由は、「配当による公平な利益還元」へ方針をシフトするためです。
食事優待券は、近くに店舗がない地域に住む株主や、海外の機関投資家にとっては使いづらく、株主間で不平等が生じるという側面がありました。
そのため、すべての株主に対して保有株数に応じて還元できる「配当金」へと一本化された経緯があります。
現在は、優待がない代わりに配当での還元が強化されています。
サイゼリヤの最新決算:2026年8月期 第3四半期は「大幅な増収増益」
サイゼリヤが2026年7月15日に発表した、2026年8月期 第3四半期累計(2025年9月〜2026年5月)の連結業績を見ていきましょう。
- 売上高:2,213億3,200万円(前年同期比+17.5%)
- 営業利益:133億2,700万円(同+25.6%)
- 経常利益:136億1,000万円(同+24.9%)
- 四半期純利益:87億300万円(同+11.8%)
原材料高や円安に伴う食材仕入れコストの上昇という逆風はあるものの、客数・客単価ともに増加傾向を維持。
メニュー施策や店舗DX(デジタルトランスフォーメーション)などが奏功しました。
メディアで「値上げ検討」が報じられたことも、今後のさらなる採算改善を期待する買いを呼び込む格好となりました。
サイゼリヤの2026年7月16日の終値「6,780円」:決算+値上げ検討報道で「ストップ高」を記録
好決算と値上げ検討の報道を受けて、サイゼリヤの株価は急騰。
- 株価(終値):6,780円(前日比 +1,000円/ストップ高)
- 前日比:+17.30%
- 出来高:346,400株
- 時価総額:354,406百万円
- 売買代金:2,349百万円
- PER(会社予想):28.23倍
- PBR(実績ベース):2.55倍
- 配当利回り:0.52%
7月16日の市場では、朝方から買い注文が殺到。値幅制限の上限となる前日比1,000円高(+17.30%)の6,780円で比例配分され、ストップ高となりました。
サイゼリヤの年間チャートもチェック
昨年夏から今年3月にかけて、もみ合いながら緩やかな右肩上がりで推移しました。
2月26日には、上場来高値となる7,220円を記録。
4月8日の2026年8月期中間決算発表後に大きく値を下げ、その後も中東情勢の緊迫化などを上値が重い局面が続きました。
16日の急騰で、株価は一気に7,000円台の奪還もうかがう展開となっています。
サイゼリヤの年間チャート
サイゼリヤの配当金:期末配当を「5円増配」へ修正
株主優待を廃止し、配当重視の姿勢を明確にしているサイゼリヤ。今回の決算発表と同時に、嬉しい増配のニュースも飛び込んできました。
同社は、2026年8月期の期末配当予想を、従来の30.00円から「35.00円」へと5円増額修正しました。
近年の年間配当金の推移
- 2024年8月期:25.00円
- 2025年8月期:30.00円
- 2026年8月期(予想):35.00円 (※今回5円増配)
優待を廃止した2024年以降、同社は計画的に配当金を積み上げており、企業の成長をしっかりと配当で還元する方針が軌道に乗っていることがうかがえます。
まとめにかえて
サイゼリヤ(7581)の株主優待は、2024年7月の発表をもって(実質的には2023年8月分を最後に)廃止となっており、現在は実施されていません。
しかし、優待廃止と引き換えに強化された「配当還元」と、それを裏付ける「圧倒的な業績の強さ」は、今回のストップ高という市場の反応からも高く評価されていることが分かります。
安くて美味しい「サイゼ」の魅力はそのままに、企業としての稼ぐ力と株主還元を磨き続ける同社。
優待こそありませんが、今後の成長株・配当株として、引き続き目の離せない存在になりそうです。
参考
免責事項
- 本記事は一般的な情報提供のみを目的としており、特定の株式の購入や売却について助言や推奨するものではありません。
- 本記事上の情報に起因、また関連して生じた損害や損失に関しては一切の責任を負いません。
- 投資判断は最新の決算資料や市場動向などをご自身でご確認の上、自己責任で行ってください。
- 株主優待の内容や条件などは変更される可能性があるため、必ず公式サイトでご確認ください。
フィスコなどの金融専門誌出身。10年以上にわたり日経QUICKやブルームバーグ等で機関投資家向けの債券市場記事を執筆。企業調査レポートや決算などIR情報の発信に精通し、現在は経済メディア『LIMO』編集部で記事を執筆。
