【深掘り】先に決まった「みずほFG債」の水準と徹底比較!
直近の個人向け劣後債市場を振り返ると、ライバルであるみずほフィナンシャルグループ(みずほFG)が7月2日に条件決定した劣後債が大きな話題となりました。
みずほFGの決定利率と、今回の三菱UFJFGの仮条件を並べて比較してみましょう。
10年ブレット型
- みずほFG(7月2日決定利率/発行額735億円):3.429%
- 三菱UFJFG(今回の仮条件):3.050~3.650%
みずほFGが条件を決定した7月初め、指標となる10年国債金利は2.7%台前半で推移していました。
その後、三菱UFJFGが仮条件を提示した7月上旬にかけて、10年長期金利は2.7%台後半へとシフト。
なお、足元では2.7%台半ばで推移しています)。
今回の三菱UFJFGの仮条件レンジ(3.050~3.650%)はみずほFG債の水準を中央近辺に据えた設定になっています。
10NC5型(当初5年)
- みずほFG(7月2日決定利率/発行額1,070億円):2.607%
- 三菱UFJFG(今回の仮条件):2.250~2.850%
5年国債金利の推移を見ると、みずほFGの条件決定時(7月初め)および三菱UFJFGの仮条件提示時(7月上旬)ともに、おおむね1.9%台前半と同水準で推移していました。
なお、足元では1.9%台後半へとシフトしています。
こちらの当初5年の仮条件も、先行したみずほFGの2.607%を中央付近に置いた水準となっています。
まとめ
日本の金利環境が上昇圧力を強めるなか、三菱UFJFGが新たな個人向け劣後債(10年ブレット型・10NC5型)の発行を計画しています。
劣後債は普通社債より高い利回りが期待できる一方、弁済順位の低さや実質破綻時免除特約(ベイルイン)といった特有のリスクを内包しており、仕組みの正確な理解が求められます。
足元のベース金利の上昇を反映し、仮条件は2025年7月の前回債実績から引き上げられた水準のレンジが提示されています。先行して条件が決定したみずほFG債の利率は、今回の三菱UFJFGの仮条件レンジの概ね中央付近に位置する設計です。
両グループとも格付けは同一であり、7月17日の条件決定における最終的な利率の着地水準や、発行規模に伴う需給バランスの行方に市場の注目が集まっています。
参考
免責事項
- 本記事は一般的な情報提供のみを目的としており、特定の株式の購入や売却について助言や推奨するものではありません。
- 本記事上の情報に起因、また関連して生じた損害や損失に関しては一切の責任を負いません。
- 投資判断は最新の決算資料や市場動向などをご自身でご確認の上、自己責任で行ってください。
- 株主優待の内容や条件などは変更される可能性があるため、必ず公式サイトでご確認ください。
関連タグ
フィスコなどの金融専門誌出身。10年以上にわたり日経QUICKやブルームバーグ等で機関投資家向けの債券市場記事を執筆。企業調査レポートや決算などIR情報の発信に精通し、現在は経済メディア『LIMO』編集部で記事を執筆。
PROFILE
立教大学卒業後、海外専門の旅行会社に就職し、その後旅行業界専門誌の記者に転身。企業決算の記事などを手掛けるうちに金融マーケットに興味を持つようになり、株式や債券の発行市場をカバーする金融専門誌の記者に転職。債券市場の動向や市況について、10年以上にわたって数多くの記事を機関投資家に向けて日経QUICKやブルームバーグ等へ執筆した。その後、株式会社フィスコでアナリストが執筆する企業調査レポートの編集を手掛けるとともに、決算などIR情報の発信業務に携わる。
現在は株式会社モニクルリサーチが運営する『くらしとお金の経済メディア~LIMO(リーモ)~』のLIMO編集部に所属し、LIMOでも記事を執筆している。
