クレディセゾンが、個人投資家向けの社債(第121回無担保社債)の発行を準備しています。
年2.200~2.800%(税引前)の仮条件を提示して需要を探っており、利率は17日に正式に決定される予定です。
足元では、高市内閣が掲げる積極財政への懸念などから、金利の上昇圧力が強まっています。
金利環境が大きく変化するなかで、「債券」は預貯金以外の資産運用のラインナップとして個人投資家からの関心が高くなっています。
本記事では、「クレディセゾン債」の仮条件を確認するとともに、今年1月に発行した年限が同じ5年物の自身の前回債との比較も交えながら、投資判断のポイントなどについて解説します。
そもそも「債券投資」とはなにか?
一言で言えば、債券投資とは「国や地方自治体、企業にお金を貸して、定期的に利息をもらう仕組み」です。
私たちが購入する債券(有価証券)は、いわば「借用書」のようなもの。
株式とは異なり、あらかじめ「満期(償還期日)」と「利率(もらえる利息)」がカチッと決められて発行されるのが最大の特徴です。
発行体が破綻しない限り、満期を迎えれば額面金額(元本)が戻ってきます。
債券には、発行体によっていくつか種類があります。
- 国債(こくさい): 国が発行。最も安全性が高い
- 地方債(ちほうさい): 都道府県や市区町村が発行。地域の身近な事業に役立てられる
- 社債(しゃさい): 民間企業が発行。国債よりもリスクがある分、金利が高めに設定される傾向がある
絶対に知っておくべき「中途換金」ルールの違い
債券投資で最も注意したいのが、「途中で現金化したくなったとき」の動きです。
- 個人向け国債: 発行後1年が経過すれば、国がいつでも中途換金(買い取り)に応じてくれます
- 社債や地方債: 途中で換金したい場合は、国ではなく「市場(時価)」で売却することになります
個人向け国債は、いつでも中途換金できますが、換金時には「直近2回分の各利子(税引前)相当額×0.79685」が中途換金調整額として差し引かれます。
そのため、中途換金を行うタイミングによっては、口座に戻る金額(換金代金)単体が額面金額(投資元本)を下回る(額面割れする)瞬間があります。
過去に受け取った利子を含めたトータルの収支で見た場合には元本割れしない仕組みですが、解約時に「額面金額そのものがそっくり戻る」わけではない点に注意が必要です。
また、債券の価値(時価)は世の中の金利の動きで日々変動します。
市場金利が上がっているタイミングで途中で売却すると、購入時の金額を下回り、元本割れするリスクがあります。
「満期まで持てば元本は戻る」のが大原則ですが、途中で使う可能性があるお金なら、このリスクの違いを意識しておく必要があります。
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フィスコなどの金融専門誌出身。10年以上にわたり日経QUICKやブルームバーグ等で機関投資家向けの債券市場記事を執筆。企業調査レポートや決算などIR情報の発信に精通し、現在は経済メディア『LIMO』編集部で記事を執筆。
PROFILE
立教大学卒業後、海外専門の旅行会社に就職し、その後旅行業界専門誌の記者に転身。企業決算の記事などを手掛けるうちに金融マーケットに興味を持つようになり、株式や債券の発行市場をカバーする金融専門誌の記者に転職。債券市場の動向や市況について、10年以上にわたって数多くの記事を機関投資家に向けて日経QUICKやブルームバーグ等へ執筆した。その後、株式会社フィスコでアナリストが執筆する企業調査レポートの編集を手掛けるとともに、決算などIR情報の発信業務に携わる。
現在は株式会社モニクルリサーチが運営する『くらしとお金の経済メディア~LIMO(リーモ)~』のLIMO編集部に所属し、LIMOでも記事を執筆している。
