赤字だけじゃない!家計を揺るがす“老後の隠れ出費”とは
筆者は認知症介護と看取りを経験していますが、老後の家計を揺るがす最大の要因は「想定外の大きな出費」です。
日々の生活費の赤字に加えて、介護や終活にはまとまったお金が必要になるケースが少なくありません。
LIFULL介護が2026年6月に発表した試算によれば、要介護状態で在宅介護を1年経た後、有料老人ホームに5年入居した場合、必要な金額は一人あたり「約2300万円」にのぼるとされています。
さらに、株式会社Speeeの「ケアスル 介護」が2026年5月に発表した調査結果では、物価高騰の影響により、現在介護施設に入居している家族の「4人に1人以上」が、入居時よりも月額費用が高くなったと回答しています。
年金収入は大きく増えない中で、施設の利用料が月々1万円でも値上がりすれば、長期的には家計にとって非常に重い負担としてのしかかってきます。
また、お墓の問題を始めとする「終活」も決して他人事ではありません。
近年は子どもに負担を残さないために「墓じまい」や「改葬」を検討する人が増えていますが、いざ実行しようとすると数十万円から百万円単位の費用がかかることも珍しくなく、こうしたまとまった出費が家計への大きな懸念材料となっています。
このように、シニア世代の家計は日々の生活費だけでなく、介護費用の高騰や終活系のこまごまとした「見えにくい支出」とも向き合う必要があります。
だからこそ、表面的な年金の「額面」に安心するのではなく、差し引かれる税金や保険料を考慮した「手取り」を把握し、そこからいかにやりくりしていくかを早い段階で考えておくことが求められるのです。
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早大卒。証券外務員二種・相続診断士。15年の書籍校閲で培ったファクトチェック力を武器に、一次資料に基づく「お金と暮らし」の分析記事を担当する編集記者。認知症介護経験をいかし、読者目線に立った情報発信も。
PROFILE
【保有資格】 二種外務員資格(証券外務員二種)、相続診断士、認知症介助士、終活ガイド1級
【経歴】 早稲田大学第一文学部卒業。
二種外務員資格(証券外務員二種)を保有し、15年以上にわたる書籍校閲で培った「ファクトチェック力」を武器に、現在は株式会社モニクルリサーチLIMO編集部に所属、くらしとお金の経済メディア『LIMO』にてパーソナルファイナンス系記事の編集・執筆を担当。
厚生年金保険・国民年金、貯蓄、家計管理など暮らしに不可欠なテーマについて、厚生労働省・日本年金機構・総務省などの一次データをもとに読み解く分析記事を得意とする。
プライベートでは認知症の家族介護に直面し、ビジネスケアラーとして仕事と家庭の両立に葛藤した経験を持つ。大手人材派遣会社の採用管理部門での就業経験もあり、仕事と実生活を通じて「就業と将来設計の密接な関係」を痛感している。
長年の紙媒体で培った編集力に、一人の生活者としてのリアルな実体験を掛け合わせ、読者目線に立った信頼性の高い情報を発信。執筆記事はYahoo!ニュース「経済ランキング」で多数の1位を獲得している。
