東京電力ホールディングス<9501>の議決権は原子力損害賠償・廃炉等支援機構が54.75%を保有。2026年3月期は営業利益+44.0%の増益でも当期純損失4,542億円で、無配が続く。
この記事はここがポイント
- 東京電力HD議決権54.75%は原子力損害賠償・廃炉等支援機構が保有、10期連続の無配。
- 自己資本比率21.8%と12兆円超の負債、5期連続外部資金依存、2026年3月期支払利息925億円。
- 2026年3月期は営業利益3,376億円増益も当期純損失4,542億円計上、営業利益と最終損益の大きな乖離。
首都圏で電気を使っている人が、その供給元の株主構成まで考えることは少ないだろう。私も長らく、東京電力ホールディングス<9501>を「大きな公益企業」という一語で片づけていた。だが大株主の欄を開くと、議決権の過半を握っているのは民間の投資家ではなかった。 ※本記事中の株価は、過去の株式分割の影響を調整した値を使用しています。
2026年3月期の有価証券報告書で大株主の欄を開くと、筆頭に置かれているのは事業会社でも銀行でもない。
原子力損害賠償・廃炉等支援機構。保有株式数は19億4,000万株で、発行済…
出所:各種資料をもとに筆者作成1/1
Check!
東京電力の議決権54.75%という圧倒的な割合を、民間ではない「ある主体」が握っています。この特殊な資本構造は、上場企業としての財務や配当にどう影響しているのか。数字だけでは見えにくい、私たちの生活にも関わる電力供給元・東京電力の「本当の姿」を、次で詳しく解説します。

オリックスなどの国内金融機関出身。日本株アナリストおよび財務アドバイザーとして決算分析や資金調達を主導。「日経CNBC」出演などメディアを通じた相場解説の実績も豊富。企業財務に精通し、現在はモニクルリサーチで金融ニュースの深掘り記事を発信。