執筆者石津 大希アナリスト 株式会社モニクルリサーチ
19:00

「衣料品は薄利」という常識と、際立つ高収益

アパレル、とりわけ衣料品の小売は薄利多売の世界、というイメージが根強い。だが1次情報が描くファーストリテイリングの姿は、その常識とは大きく異なる。

前期にあたる2025年8月期の営業利益率は16%を超え、これは小売業の中央値であるおよそ4%を大きく上回る。ROEも20%を超える水準で、業種中央値のおよそ7%の2倍以上だ。

この高収益を支えているのが、高採算の国内・海外ユニクロだ。効率的な生産と世界規模の販売網が、薄利になりがちな衣料品ビジネスを、高い利益率のビジネスへと変えている。株価の高値圏は、この収益力への評価という側面が大きいと読み取れる。

筆者コメント

印象的なのは、株価の急ピッチな上昇にもかかわらず、業績がそれを裏づける形で伸び続けている点だ。

株価が1年で大きく水準を切り上げると、どうしても過熱を疑いたくなる。だがこの会社の場合、決算は過去最高を更新し、通期予想も引き上げられた。株価の上昇は、期待の先走りというより、実力の反映という色合いが濃い。

その実力の源泉は、海外ユニクロの伸びにある。国内で磨いた高採算のビジネスモデルを、世界の市場へ横展開できている点が、他の衣料品小売とこの会社を分けている。

もっとも、高い期待がすでに株価に織り込まれているのも事実だ。ここから先は、海外の成長がどこまで続くか、そして為替や各地域の消費動向がどう振れるかが、株価の次の方向を左右する。高値圏にあるいまこそ、成長の持続性を冷静に見極めておきたいと考えている。

免責事項

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石津 大希アナリスト 株式会社モニクルリサーチ

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