この記事はここがポイント
- 日本マクドナルドHDは通期業績予想を上方修正、営業利益555億円の見込み
- 既存店売上高は前年比+5.9%、43四半期連続のプラス成長
- 原材料費・人件費高騰を収益改善と売上増で吸収、増益確保
日本マクドナルドホールディングス(2702)は7日の引け後、2026年12月期第2四半期(中間期)の決算を発表するとともに、通期の連結業績予想を上方修正しました。
同日の株価は前日比+10円(+0.12%)の8,060円で取引を終えましたが、週明けの10日の株価動向が注目されます。
通期業績予想を上方修正、4項目すべてが上振れ
同社は2026年2月6日に公表していた2026年12月期の通期連結業績予想を、以下のとおり修正しました。
- 売上高:4,055億円→4,080億円(+25億円、+0.6%)
- 営業利益:545億円→555億円(+10億円、+1.8%)
- 経常利益:545億円→555億円(+10億円、+1.8%)
- 中間純利益:345億円→350億円(+5億円、+1.4%)
売上高・営業利益・経常利益・純利益のすべてで上振れとなっています。
修正幅自体は数%程度にとどまりますが、原材料価格の上昇が期初の想定を上回る見込みであることや、市場環境の不透明感が続いていることを踏まえると、上半期の好調な業績を素直に反映した修正といえそうです。
なお、通期の配当予想は1株64円で、こちらは前四半期時点から変更はありません。
中間決算は増収増益、既存店売上高は43四半期連続のプラス成長
上方修正の背景にある2026年12月期中間期(2026年1〜6月)の決算は、次のような内容でした。
- 全店売上高(システムワイドセールス):4,643億円(前年同期比+8.0%)
- 既存店売上高:前年同期比+5.9%(2015年度第4四半期から43四半期連続の増加)
- 売上高:2,040億円(同+0.4%)
- 営業利益:302億円(同+15.2%)
- 経常利益:308億円(同+17.8%)
- 中間純利益:196億円(同+17.0%)
店舗数は上半期に35店舗を新規出店し、22店舗を閉店した結果、期末時点で3,038店舗となりました。営業利益の増加要因としては、全店売上高の増加が押し上げ要因になった一方、原材料費や人件費など店舗運営コストの上昇が利益を圧迫しており、収益改善活動によるコスト適正化でこれを補う形で増益を確保しています。
①既存店の底堅い増収 — 既存店売上高が前年同期比+5.9%、43四半期連続のプラス成長。ただし内訳を見ると、既存店客数の伸びはQ1の+4.8%からQ2は+0.2%まで鈍化しており、単価上昇(2026年2月の価格改定+一部商品リニューアル)に支えられた面が大きそうです
②メニュー・マーケティング施策 — 決算資料では「人気商品を次々おトクにする『トクニナルド』キャンペーン」「季節限定メニュー」「幅広いジャンルとのコラボレーション商品」「6月からFIFAワールドカップ26のオフィシャルスポンサー・レストランとしての施策」が来店機会創出の要因として挙げられています
③店舗投資・デジタル化 — リモデル189店舗、デジタルチャネル経由の注文割合が約70%、Myマクドナルドリワード会員数が約2,600万人まで拡大
日本マクドナルドHD(2702)の2026年8月7日の取引概況ダイジェスト
8月7日の終値は8,060円で、小幅に続伸。
7日終値をもとにした株価指標は、会社予想PERが31.06倍、実績PBRが3.77倍、配当利回りは0.79%となっています。年初来では1月8日に安値6,270円、5月13日に高値8,780円をつけており、直近の株価は高値と安値のほぼ中間的な水準にあります。
記者コメント
今回の決算は、既存店売上高が43四半期という長期にわたって前年超えを続けている点が目を引きます。
原材料価格の上昇という逆風のなかでも、価格改定やメニュー戦略、店舗投資といった施策の積み重ねで増収増益を確保し、通期予想の上方修正につなげた格好です。
もっとも、修正幅自体はいずれの項目も小幅にとどまっており、会社側も原材料高や市場環境の不透明感への警戒は崩していません。下半期の動向にも注目したいところです。
参考資料
- 日本マクドナルドホールディングス株式会社「2026年度(2026年12月期)第2四半期 決算発表」(2026年8月7日発表)
- 日本マクドナルドホールディングス株式会社「2026年12月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)」(2026年8月7日発表)
- 日本マクドナルドホールディングス株式会社「2026年12月期 通期連結業績予想の修正に関するお知らせ」(2026年8月7日発表)
免責事項
- 本記事は一般的な情報提供のみを目的としており、特定の株式の購入や売却について助言や推奨するものではありません。
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フィスコなどの金融専門誌出身。10年以上にわたり日経QUICKやブルームバーグ等で機関投資家向けの債券市場記事を執筆。企業調査レポートや決算などIR情報の発信に精通し、現在は経済メディア『LIMO』編集部で記事を執筆。
