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「老後資金1億円の生活レベル」はどんな感じ?贅沢なしの”ふつう”の暮らしでもインフレで資産が激減する理由

執筆者和田 直子編集者 株式会社モニクルリサーチ
05:32

そこに「施設入所」や大病が重なったら

インフレだけで約6300万円が削り取られる現実がある中、冒頭でご紹介したような「施設入所」という大きな支出が重なったらどうなるでしょうか。

有料老人ホームへの入居には、入居一時金として数百万円〜数千万円かかるケースがあります。

さらに毎月の管理費・介護サービス費が10万円〜30万円程度発生することも珍しくありません。

これを上記のシミュレーションに重ねると…

  • インフレによる取り崩し(35年):約6300万円
  • 施設入居一時金(仮):1000万〜3000万円
  • 月々の施設費用の増加分(仮・月15万円×10年):1800万円

単純に合算すると、「1億円」という盾は人生の最終盤で底をつきかねない水準です。

「1億円あれば安心」という前提は、インフレがなく、施設にも入らず、大病もしないという、かなり楽観的な仮定の上に成り立っていることがわかります。

まとめ

老後資金が1億円あることは、大きなアドバンテージといえます。

野村総合研究所の試算では、純金融資産1億円以上の「富裕層」は全世帯の約3%と、それだけで少数派の存在です。

純金融資産保有額の階層別、保有資産規模と世帯数

純金融資産保有額の階層別、保有資産規模と世帯数
出所:株式会社野村総合研究所「野村総合研究所、日本の富裕層・超富裕層は合計約165万世帯、その純金融資産の総額は約469兆円と推計」

ただし、その1億円を「銀行の普通預金やタンス預金に置いておくだけ」では、インフレが続く局面では実質的に目減りし続けます。

老後の資産を守るために、銀行員時代の経験からお伝えできることがあります。

1億円という大きな資産があるからこそ、その一部をNISAを活用した株式や投資信託など、インフレに強い資産に置くことを選択肢に加えてみてはいかがでしょうか。

「運用しながら、必要な分だけ取り崩していく」という発想が、資産の寿命を延ばす鍵になります。

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