【障害者手帳と障害年金】何が違う?目的と支援内容を比較
病気や障がいのある方をサポートする国の制度には、主に「障害年金」と「障害者手帳」の2つがあります。これらは目的が大きく異なり、障害年金が「所得保障」を担うのに対し、障害者手帳は福祉サービスや優遇措置を受けるための「証明書」としての役割を持ちます。
両制度は対象者や目的が違うため、その仕組みを正しく理解しておくことが、適切な支援につながる第一歩といえるでしょう。
障害年金:経済的な所得保障としての役割
障害年金とは、病気やケガによって日常生活や仕事に制限が生じた場合に支給される公的年金で、生活を経済的に支える所得保障の役割を果たします。障害年金を受給するには、初診日に国民年金か厚生年金に加入していること、そして保険料の納付要件を満たしていることなどの条件があります。
障がいの状態に応じて等級が定められており、障害基礎年金は1級と2級、障害厚生年金は1級から3級までです。この等級は、障がいが生活や仕事にどのくらい影響をおよぼしているかという「障害状態」をもとに判断されます。
障害年金の対象となる主な病気やけが
対象となる疾患は、うつ病や統合失調症といった精神疾患から、脳梗塞、がん、人工透析、リウマチなどの内部障害まで、非常に広範囲におよびます。
身体障害者手帳:福祉サービスを受けるための証明書
一方、身体障害者手帳は、身体機能に障がいがあることを公的に証明する役割を担います。この手帳は、福祉サービスを利用したり、公共交通機関の割引といった多様な優遇措置を受けたりする際に提示が求められます。
認定基準は、視覚、聴覚、肢体、内臓といった身体機能の構造的な欠損や機能不全など、身体的な障がいの状態にもとづいて判断されます。障がいの程度によって重い方から1級から6級までが定められています。(なお、7級の基準も存在しますが、7級のみでは手帳の交付対象にはなりません。)
日本生命保険相互会社出身。元マネースクール講師、現役FP(CFP®・1級FP技能士)でJ-FLEC認定アドバイザー。保険から年金、資産運用まで幅広い知見を持ち、「お金の先生」としてLIMO&ファイナンス編集部にてわかりやすく信頼できる記事をお届けします。
