「ドーミーイン」の共立メンテナンス、100株保有で年4,000円分の優待割引とリゾートホテル優待2枚がもらえる株主優待を解説【9月末権利確定】
Ned Snowman/Shutterstock.com
執筆者高原 祥子LIMO&ファイナンス編集部記者
07:00
「ドーミーイン」の共立メンテナンス、100株保有で年4,000円分の優待割引とリゾートホテル優待2枚がもらえる株主優待を解説【9月末権利確定】
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この記事はここがポイント

  • 共立メンテナンス2027年3月期1Qは増収増益も、純利益は15.5%減益
  • 優待は3/31・9/30基準日、100株で年4,000円優待割引とリゾートホテル優待
  • 過去2回、権利落ち日に株価は3%超下落。戻り方は一様ではない動向

9月30日を権利確定日(基準日)とする銘柄への関心が高まる時季になりました。

権利付き最終日が近づくなか、3月期決算の企業では中間配当や株主優待の権利がこの日にかかるケースが目立ち、「ドーミーイン」を展開する共立メンテナンス<9616>もその一社です。

同社が8月7日に発表した2027年3月期第1四半期決算をもとに、"稼ぎ頭"となっている事業の実態をひも解くとともに、9月30日を基準日とする株主優待制度の内容を確認していきます。

最新の1Q決算にみる"稼ぎ頭"事業の構図

共立メンテナンス<9616>が8月7日に発表した2027年3月期第1四半期(2026年4月〜6月)の連結決算は、売上高611億4,200万円(前年同期比7.6%増)、営業利益48億6,400万円(同8.2%増)と、増収増益で着地しました。

もっとも、持分法による投資利益の減少などが響き経常利益は48億1,000万円(同3.9%減)にとどまり、前期に計上した繰延税金資産の回収可能性見直しに伴う一時的な税金コスト減少の反動も加わって、四半期純利益は30億4,000万円(同15.5%減)と2桁の減益になりました。

営業利益ベースでは増益を確保した一方、経常利益・純利益は前年同期の水準を下回るという、項目によって明暗が分かれる決算内容です。

売上高の6割を稼ぐホテル事業、投資先行で営業減益に

同社は寮事業、ホテル事業、総合ビルマネジメント事業、フーズ事業、デベロップメント事業の5事業を展開しており、売上高・営業利益とも最大の規模を占めるのがホテル事業です。

外部顧客向け売上高は369億2,400万円(前年同期比7.7%増)とグループ全体の60.4%を占め、営業利益も37億4,400万円と5事業中で最も大きな金額を計上しました。

ただし、このホテル事業の営業利益は前年同期比8.1%の減益となっています。

堅調なインバウンド需要を捉えて高稼働・高単価を維持した一方、ドーミーインチェーン国内100棟目となる「天然温泉 緋衣の湯 ドーミーイン四日市」の新規開業や、顧客満足度向上を目的とした計画的な大規模リニューアル工事の費用が前期より増加したことが背景です。

値上げや高稼働が進んでも、新棟立ち上げやリニューアルといった先行投資的なコストが利益を圧迫した形といえます。

一方、寮事業は売上高159億8,100万円(前年同期比7.6%増、全体の26.1%)、営業利益22億6,900万円(同29.6%増)と、増益率ではホテル事業を上回りました。食材費など運営コストの上昇や新規出店に伴う開業費の増加を吸収したうえでの増益です。

残る総合ビルマネジメント事業(売上高19億4,200万円)、フーズ事業(同5億8,900万円)、デベロップメント事業(同6億9,700万円)は、いずれもグループ全体の売上高に占める比率は数%にとどまっています。

規模で群を抜くホテル事業が新棟開業・リニューアル費用の増加で減益となる一方、寮事業が増益率で上回るという構図に加え、税金コストの反動という一過性要因も重なり、四半期純利益は前年同期を下回りました。増収の裏側にあるコスト構造や一過性要因を押さえておくと、今回の決算の中身がつかみやすくなりそうです。

9月30日を基準日とする共立メンテナンス<9616>の株主優待

共立メンテナンス<9616>は、毎年3月31日と9月30日時点の株主名簿に記載された100株以上の株主を対象に、「株主様優待割引電子チケット」と「株主様リゾートホテル優待電子チケット」を年2回発行しています。

このほか、3月31日時点で3年以上継続して株式を保有する株主には、通常の優待割引電子チケットに長期保有特典分を合算して発行する仕組みもあります。

長期保有特典の対象になるのは3月31日時点の株主に限られ、9月30日の基準日では付与されません。

9月の権利取得を検討している場合、対象になるのは通常の優待割引電子チケットとリゾートホテル優待券のみである点に注意してください。

保有株数別の優待内容は以下の通りです(長期保有特典は3月31日時点で3年以上継続保有の株主が対象)。

保有株数:優待割引(1回分):長期保有特典の優待割引(同):リゾートホテル優待(同)

  • 100株以上200株未満:2,000円分:2,000円分:1枚
  • 200株以上500株未満:4,000円分:4,000円分:2枚
  • 500株以上1,000株未満:8,000円分:6,000円分:2枚
  • 1,000株以上2,000株未満:16,000円分:10,000円分:3枚
  • 2,000株以上5,000株未満:30,000円分:20,000円分:10枚
  • 5,000株以上10,000株未満:50,000円分:40,000円分:10枚
  • 10,000株以上:120,000円分:60,000円分:10枚

※500株、5,000株、10,000株の各区分における「リゾートホテル優待」の発行枚数など、最新の制度詳細については同社の株主優待情報を確認してください。

優待割引チケットとリゾートホテル優待、それぞれの使い方

「優待割引電子チケット」は、同社およびグループが運営する「ドーミーイン」などのビジネスホテル、共立リゾートのホテル・スパ、外食店舗、通販サイトなど幅広い施設・サービスで、会計時に額面分を割引として使えるチケットです。

スマートフォンで二次元バーコードを読み込んでログインすれば利用でき、他の割引との併用もできます。

最低単元の100株を保有していれば、年2回で合計4,000円分の割引が受けられる計算になり、「ドーミーイン」の利用機会が多い人にとっては実質的な宿泊費の節約につながりそうです。

もう一方の「リゾートホテル優待」は、共立リゾートが運営するリゾートホテルに、専用サイトまたは電話で予約した優待プランで宿泊できる制度です。

割引の目安は平日が通常料金の約30%程度、休前日・繁忙期は約10%程度とされ、優待券1枚につき1泊(1グループ大人10名まで)利用できるため、家族旅行などまとめて使いやすい設計になっています。

ただし、ビジネスホテルの「ドーミーイン」と「御宿 野乃」はこのリゾートホテル優待の対象外となっている点には注意が必要です。

なお、優待割引は同社および提携施設での支払いに限られ、金銭への換金や釣銭の対応はありません。

制度の内容は今後変更される可能性があるため、実際に利用する際は必ず公式サイトを確認してください。

「9月30日」の株主になるために知っておきたい権利付き最終日

上記の優待や中間配当(1株23円)を受け取るには、基準日である9月30日時点で株主名簿に記載されている必要があります。

国内株式の受け渡しは売買成立から2営業日後に完了する「T+2」のルールのため、実際に株を購入すべき期限(権利付き最終日)は基準日の2営業日前です。

2026年9月30日を基準日とする今回は、2営業日前にあたる9月28日が権利付き最終日、9月29日が権利落ち日にあたります。

権利付き最終日を挟んだ株価の値動き:2026年3月・2025年9月を振り返る

2026年3月期末(基準日3月31日)は、権利付き最終日の3月27日にかけて2,400円台から2,502円まで上昇したあと、権利付き最終日から1営業日後(権利落ち日)の3月30日には2,405円まで下落しました。

変化幅は▲97円(▲3.88%)です。その後は切り返し、権利付き最終日から3営業日後の4月1日には2,507円まで戻り、権利付き最終日からの累計では+5円(+0.20%)とほぼ横ばいの水準で着地しています。

権利付き最終日と前後3営業日の株価推移(2026年3月)

権利付き最終日と前後3営業日の株価推移(2026年3月)

一方、1年前にあたる2025年9月期末(基準日9月30日)は、権利付き最終日の9月26日にかけて3,300円台から3,378円まで上昇したあと、権利付き最終日から1営業日後の権利落ち日(9月29日)は3,264円まで下落しました。変化幅は▲114円(▲3.37%)です。

その後も値を戻しきれず、権利付き最終日から3営業日後の10月1日は3,194円にとどまり、権利付き最終日からの累計では▲184円(▲5.45%)となりました。

 

権利付き最終日と前後3営業日の株価推移(2025年9月)

権利付き最終日と前後3営業日の株価推移(2025年9月)

いずれのケースも、権利落ち日当日の下げ幅は配当・優待の理論的な価値(目安は株価の1%未満)を上回っています。

戻り方は毎回一様ではなく、権利付き最終日直前の駆け込み取得ではその後の値動き次第で含み損を抱えるリスクもある点は留意しておきたいところです。

記者コメント

2027年3月期第1四半期は、規模でみればホテル事業が圧倒的な"稼ぎ頭"であることに変わりありませんが、新棟開業やリニューアル工事という先行投資的なコストがかさみ、営業利益ベースでは前年同期を下回りました。むしろ増益率で目立ったのは寮事業で、コスト増を吸収しながら利益を伸ばしています。

 9月30日を基準日とする株主優待は、保有株数が少なくても「ドーミーイン」などで使える割引チケットがもらえる点が特徴ですが、長期保有特典は3月末の株主に限られる点には注意が必要です。

過去2回の権利付き最終日前後の値動きをみても戻り方は一様ではなく、権利取得を検討する際はタイミングによる株価変動も踏まえておきたいところです。

免責事項

  • 本記事は一般的な情報提供のみを目的としており、特定の株式の購入や売却について助言や推奨するものではありません。
  • 本記事上の情報に起因、また関連して生じた損害や損失に関しては一切の責任を負いません。
  • 投資判断は最新の決算資料や市場動向などをご自身でご確認の上、自己責任で行ってください。
  • 株主優待の内容や条件などは変更される可能性があるため、必ず公式サイトでご確認ください。
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高原 祥子LIMO&ファイナンス編集部記者

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