【9月28日が権利付き最終日】ゼンショーの株主優待、100株保有で年2,000円分の食事券に。稼ぎ頭は看板「すき家」でなく「はま寿司」
YAO23/Shutterstock.com
株式ニュース

【9月28日が権利付き最終日】ゼンショーの株主優待、100株保有で年2,000円分の食事券に。稼ぎ頭は看板「すき家」でなく「はま寿司」

1Q売上高・営業利益・経常利益・純利益がそろって2ケタ増、通期予想も増益方向に修正

執筆者高原 祥子LIMO&ファイナンス編集部記者
13:30
【9月28日が権利付き最終日】ゼンショーの株主優待、100株保有で年2,000円分の食事券に。稼ぎ頭は看板「すき家」でなく「はま寿司」
YAO23/Shutterstock.com

この記事はここがポイント

  • ゼンショーの稼ぎ頭は「はま寿司」、店舗数は「すき家」の3分の1で売上・利益を上回る状況
  • 第1四半期決算は4項目2ケタ増、通期利益予想も上方修正の好調な業績
  • 9月30日権利確定・28日最終日の株主優待、100株保有で年2,000円分の食事券

9月末が権利確定日となる株主優待・配当銘柄への関心が、個人投資家の間で高まっています。

3月決算企業の多くがちょうど中間期を迎え、配当や株主優待をあわせて受け取れる銘柄が並ぶタイミングだからです。

ゼンショーホールディングス<7550>もその一角で、100株以上の保有で年2回、株主優待食事割引券を進呈する制度を用意しています。

グループの看板ブランドといえば「すき家」を思い浮かべる人が多いかもしれませんが、店舗数で3分の1程度にとどまる「はま寿司」が、売上高・営業利益のいずれも上回っている実態があります。

そこで今回は、8月7日発表の2027年3月期第1四半期決算から稼ぎ頭のセグメントをひも解きつつ、9月30日が権利確定日となる株主優待の中身を、権利付き最終日のスケジュールとあわせて整理します。

2027年3月期第1四半期は4項目そろって2ケタ増

ゼンショーホールディングスが8月7日に発表した2027年3月期第1四半期(2026年4〜6月)決算は、売上高3,248億800万円(前年同期比+16.8%)、営業利益248億1,500万円(同+57.5%)、経常利益237億6,200万円(同+52.6%)、純利益151億7,200万円(同+89.2%)と4項目そろって2ケタ増となりました。

同時に通期予想も修正し、売上高は1兆4,240億円から1兆4,020億円(▲1.5%)に下方修正した一方、営業利益は920億円から1,020億円(+10.9%)、経常利益は840億円から946億円(+12.6%)、純利益は500億円から540億円(+8.0%)と利益はいずれも上方修正しています。

修正理由はすき家・はま寿司の好調に加え、主要原材料である米価格が想定を下回って推移していることです。進捗率は売上高23.2%、営業利益24.3%、経常利益25.1%、純利益28.1%で、1株配当は年間80円(中間40円・期末40円)です。

店舗数はすき家の3分の1、それでも売上・利益で上回る「はま寿司」

ここからが今回の本題です。

ゼンショーグループは、決算短信の開示順に「グローバルすき家」「グローバルはま寿司」「グローバル中食」「グローバルファストフード」「レストラン」「小売」「本社・サポート」の7セグメントで構成されていますが、第1四半期の売上高・営業利益の規模で最大なのは、グループの看板ブランドである「すき家」ではなく「はま寿司」です。

店舗数は3分の1でも、売上高・営業利益で逆転

店舗数を見ると、グローバルすき家は2,656店舗(国内2,010店舗、海外646店舗)と、914店舗(国内677店舗、海外237店舗)のグローバルはま寿司の約2.9倍の規模を抱えています。

それだけの店舗網を持つすき家に対し、店舗数で3分の1程度にとどまるはま寿司が、売上高・営業利益のいずれも上回っている点が目を引きます。

売上高は、はま寿司935億1,500万円(前年同期比+32.2%)がすき家810億7,500万円(同+22.7%)を124億円ほど上回りました。

営業利益で見るとその差はより際立ち、はま寿司の88億800万円(同+70.4%)に対し、すき家は23億7,200万円(前年同期は営業損失7億6,800万円)にとどまっています。売上規模で及ばないグローバル中食も、営業利益は85億6,700万円(同+10.3%)とはま寿司に僅差で続いており、営業利益率で見るとグローバル中食が17.8%、はま寿司が9.4%、すき家が2.9%と、収益性の高さでも際立っています。

複数期にわたって定着する「はま寿司優位」

前期(2026年3月期)の通期実績でも、グローバルはま寿司は売上高3,202億7,700万円(前期比+28.9%)、営業利益267億7,100万円(同+25.4%)で、グローバルすき家の売上高3,144億5,400万円(同+6.3%)、営業利益93億1,700万円(同▲62.0%)をいずれも上回っていました。

単発の決算ではなく、複数期にわたって「はま寿司がすき家を上回る」構図が定着しつつあることがわかります。

既存店の伸び率はすき家が上回るが…

もっとも、既存店売上高の前年同期比を見ると、第1四半期はグローバルすき家が112.9%、グローバルはま寿司が109.8%と、伸び率そのものはすき家のほうが高くなっています。それでも売上高・営業利益の規模ではま寿司が上回る状態が続いている格好です。

同社は1Qの連結業績について「原材料価格の変動に加え、人件費をはじめとする各種費用の増加」が事業運営に影響を及ぼしたと説明しています。

はま寿司の強みは、海鮮寿司とサイドメニューの充実

はま寿司は日本のほか中国などにも展開し、新鮮な海産物を使った寿司に加え、麺類やデザート、ドリンクといったサイドメニューの充実も特徴です。第1四半期だけで52店舗を新規出店し、914店舗まで拡大しました。ちなみにグローバル中食は、「AFC(ZENSHI)」「SNOWFOX」「YO!」「Bento」「Sushi Circle」などのブランドで、主に欧米で寿司などのテイクアウト商品を展開する事業です。

9月30日権利確定、100株で年2,000円分の株主優待

ゼンショーホールディングスの株主優待は、100株以上を保有する株主を対象に、グループの飲食店で使える「株主様お食事ご優待券(500円券)」を進呈する制度です。

権利確定日は3月末・9月末の年2回で、3月末分は6月に、9月末分は12月に発送されます。

次回の権利確定日は9月30日です。国内株式の決済ルール(T+2)から逆算すると、権利付き最終日は9月28日、権利落ち日は9月29日となります。

保有株数に応じた進呈内容は次の通りです。

所有株式数:進呈内容

  • 100株以上300株未満:1,000円分(500円券×2枚)
  • 300株以上500株未満3,000円分(500円券×6枚)
  • 500株以上1,000株未満:6,000円分(500円券×12枚)
  • 1,000株以上5,000株未満:12,000円分(500円券×24枚)
  • 5,000株以上      30,000円分(500円券×60枚)

100株を保有している場合、9月末・3月末の年2回で合計2,000円分の優待食事割引券を受け取れる計算です。

利用できるチェーンは「すき家」「はま寿司」「なか卯」「ココス」「ジョリーパスタ」のほか「ゼッテリア」「かつ庵」「華屋与兵衛」なども対象で幅広く、これらの店舗を日常的に利用している人にとっては、外食費の実質的な節約につながる優待といえます。

利用可能な店舗や使い方の詳細は、公式サイトで確認してください。

権利付き最終日の前後3営業日の値動きは?

過去2回の権利付き最終日前後の値動きには、共通したパターンが見られます。

まず前々回(2025年9月30日が権利確定日)は、権利付き最終日の9月26日にかけて株価はやや強含みで推移した後、権利落ち日の9月29日に▲363円(▲3.6%)下落。翌30日も小幅安が続きましたが、10月1日には反発しました。

権利付き最終日前後3営業日の株価推移(2025年9月)

権利付き最終日前後3営業日の株価推移(2025年9月)
出所:各データより筆者作成

前回(2026年3月31日が権利確定日)も同様に、権利付き最終日の3月27日にかけて底堅く推移した株価が、権利落ち日の3月30日に▲326円(▲3.4%)下落し、翌31日も軟調が続いた後、4月1日に切り返しています。

権利付き最終日前後3営業日の株価推移(2026年3月)

権利付き最終日前後3営業日の株価推移(2026年3月)
出所:各データより筆者作成

権利付き最終日にかけての底堅さと、権利落ち日を挟んだ数日間の下押し、その後の反発という流れは、優待や配当の権利を得た株主による利益確定売り・手じまい売りが出やすいタイミングであることを裏付けています。

権利付き最終日にかけて駆け込みで買う場合は、こうした値動きの大きさも踏まえておきたいところです。

記者コメント

2027年3月期第1四半期は、売上高・営業利益・経常利益・純利益がそろって2ケタ増となる大幅増収増益で、通期計画に対する進捗率もおおむね順調に推移しています。セグメント別に見ると、店舗数で圧倒する看板の「すき家」ではなく、売上高・営業利益ともに「はま寿司」が最大の稼ぎ頭となっている点が、今回の決算で最も注目したいポイントです。

 株主優待は100株保有でも年2回、合計2,000円分の食事割引券を受け取れる仕組みで、すき家やはま寿司など普段使いしやすいチェーンが対象になっている点が特徴です。

過去の権利落ち日の値動きを見ると、前々回(2025年9月30日が権利確定日)は権利付き最終日の9月26日終値10,110円に対し、権利落ち日の9月29日終値は9,747円で▲363円(▲3.6%)の下落となりました。

前回(2026年3月31日が権利確定日)も、権利付き最終日の3月27日終値9,600円に対し、権利落ち日の3月30日終値は9,274円で▲326円(▲3.4%)の下落となっています。

同社の株価は1万円を超えており、単元の100株でも投資資金は100万円を超えます。金額が大きいことから少しの上下で含み益・含み損が膨らみやすく、投資初心者にはハードルが高い銘柄の一つです。

優待や配当の権利を得た株主による利益確定売り・手じまい売りが出やすいタイミングであるため、権利付き最終日にかけて駆け込みで買う場合は、こうした値動きの大きさも踏まえておきたいところです。

免責事項

  • 本記事は一般的な情報提供のみを目的としており、特定の株式の購入や売却について助言や推奨するものではありません。
  • 本記事上の情報に起因、また関連して生じた損害や損失に関しては一切の責任を負いません。
  • 投資判断は最新の決算資料や市場動向などをご自身でご確認の上、自己責任で行ってください。
  • 株主優待の内容や条件などは変更される可能性があるため、必ず公式サイトでご確認ください。
Google で優先するソースとして追加
高原 祥子LIMO&ファイナンス編集部記者

関連タグ