2026年も早くも半分が過ぎ、折り返し地点を迎えました。時の流れの早さを感じる中で、ご自身の将来の年金や老後の健康について考える機会も増えているのではないでしょうか。
老後のライフプランにおいて真に大切なのは、資金面だけでなく「健康寿命」をいかに延ばすかという視点です。筆者は元銀行員として、若年層から富裕層まで幅広い世代のお客様のライフプランニングをサポートしてきましたが、お金の不安をなくすことと同時に、それを楽しむ健康があってこその豊かな老後であると、日々の業務の中で実感してきました。現在は資産運用のコンサルティング業務を行う中でも、長寿化を見据えた資金準備や健康への備えに関心を持つ方は少なくありません。
今回はそうした実務経験を踏まえ、厚生労働省の「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」等の調査結果をもとに、公的年金の受給実態や長寿化に伴う認知症リスクの現状について解説します。
厚生年金「月額20万円以上」を受給できる人はわずか18.8%という現実
厚生労働省の「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、公的年金の受給額には制度によって特徴があります。国民年金は保険料が一律のため受給額に大きな差が出にくい一方、厚生年金は収入や加入期間により変動し、男女間でも差が出やすい仕組みです。
- 厚生年金 平均月額:全体15万289円(男性16万9967円、女性11万1413円)
- 国民年金 平均月額:全体5万9310円(男性6万1595円、女性5万7582円)
- 厚生年金 月額20万円以上の割合:18.8%
基礎年金(国民年金)を含んだ厚生年金受給者のうち、ひと月20万円以上を受け取っている人はわずか2割弱にとどまります。国民年金のみの受給者を含めると、月額20万円以上となる人の割合はさらに低くなると予想されます。
公的年金だけで老後の生活費をすべて賄うのはハードルが高いため、ご自身に合ったペースで少しずつ自助努力による備えを始めていくことが大切です。このように資金の備えが重要になる背景には、私たちの「長寿化」があります。
ファイナンシャルアドバイザー。一種外務員資格及びFP2級保有。地方銀行出身。現在はIFAとして、若年層から高齢層までの幅広い世代へ向けたファイナンシャルプラニングから投資信託・債券・保険を活用した個人向け資産運用コンサルティング業務を行う。
