【4営業日連続で年初来高値を更新】オリエンタルランドが5日続伸、通期予想は一転増益に上方修正。株主優待は次の3月末から通常に戻り100株では対象外に
Songsak C/Shutterstock.com
【4営業日連続で年初来高値を更新】オリエンタルランドが5日続伸、通期予想は一転増益に上方修正。株主優待は次の3月末から通常に戻り100株では対象外に
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この記事はここがポイント

  • 2027年3月期通期の営業利益予想を1,854億円へ引き上げ、期初の減益見通しから一転して過去最高益の予想
  • 好決算を受けて株価は5日続伸し、11月5日には終値3,712円と4営業日連続で年初来高値を更新
  • 2027年3月末の株主優待は通常制度に戻り、株主用パスポートがもらえる対象は500株以上

米中間選挙で野党・民主党が勝ち、人工知能(AI)の開発規制が強まるとの警戒感が広がったことで、東京市場では11月4日と5日にAI・半導体関連株が大きく売られました。

その逆風のなかで買われているのが、テーマパークの経営・運営などを手がけるオリエンタルランド<4661>です。

株価は11月5日まで5日続伸し、10月30日から4営業日連続で年初来高値を更新しました。

上昇のきっかけは、オリエンタルランドが10月29日の大引け後に発表した2027年3月期の中間決算(2026年4~9月)です。

東京ディズニーシー25周年“スパークリング・ジュビリー”の好調などで、連結売上高と営業利益は上半期として過去最高となりました。

あわせて通期の業績予想を引き上げ、期初に示していた減益の計画は増益に変わっています。中間・期末の配当もそれぞれ1円増やしました。

好決算を支えたのは、入園者数とゲスト1人当たり売上高の両方の伸びです。最新決算から、同社の稼ぐ力をひも解いていきましょう。

中間期は増収増益、上半期として過去最高

2027年3月期中間決算の主な数値は次のとおりです。

  • 売上高:3,487億4,200万円(前年同期比10.3%増)
  • 営業利益:784億9,700万円(同15.0%増)
  • 経常利益:900億4,100万円(同29.9%増)
  • 中間純利益:618億8,100万円(同28.1%増)

同社は、入園者数とゲスト1人当たり売上高の増加などで増収増益になったと説明しています。

経常利益の伸びが営業利益より大きいのは、出資していた「ハイアットリージェンシー瀬良垣アイランド沖縄」のホテル売却などで、営業外収益が147億2,000万円(前年同期は27億6,700万円)に増えたためです。

本業の伸びを見るなら、営業利益の15.0%増が目安になります。

稼ぎ頭はテーマパーク事業、入園者数と単価がそろって伸びた

中間期のセグメント別の数値は次のとおりです。

  • テーマパーク事業:売上高2,813億5,900万円(前年同期比11.7%増)、営業利益607億5,500万円(同22.0%増)
  • ホテル事業:売上高590億5,700万円(同5.2%増)、営業利益170億5,800万円(同2.6%減)
  • その他の事業:売上高83億2,400万円(同0.4%増)、営業利益6億2,200万円(同10.3%減)

営業利益の7割超を稼ぐのがテーマパーク事業です。同社はテーマパーク事業の業績を、入園者数とゲスト1人当たり売上高の2つの指標で説明しており、この中間期は両方が前年を上回りました。

  • 入園者数:1,309万9,000人(前年同期比6.9%増)
  • ゲスト1人当たり売上高:18,940円(同4.1%増)
    • アトラクション・ショー収入:9,422円(同0.3%減)
    • 商品販売収入:5,735円(同10.8%増)
    • 飲食販売収入:3,782円(同5.8%増)

入園者数は、東京ディズニーシー25周年イベントによる増などで伸びました。

ゲスト1人当たり売上高は上半期として過去最高で、けん引したのは商品と飲食です。

25周年関連の商品や、メニュー・フードスーベニアの販売が増えました。

決算説明会の質疑応答では、ジュビリーブルーをテーマにした商品やフードスーベニアなどが想定以上に好評だったと説明しています。

一方、アトラクション・ショー収入の1人当たり売上高は前年並みでした。

同社は押し下げた要因として、会社創立65周年を記念した特別株主優待の株主用パスポートと、「首都圏ウィークデーパスポート(期間限定)」の2つを挙げています。

株主用パスポートで入園した人はチケット代を払っていません。首都圏ウィークデーパスポートは、首都圏に住む人が4~6月の平日に通常価格から大人1,000円引きで入園できる券でした。

無料や割安で入園する人が増えると、入園者数は伸びても、1人当たりのチケット収入は伸びにくくなります。

とはいえ、周年イベントで来園者を増やし、来園した人がグッズや飲食にお金を使う。この中間期は、テーマパークならではの稼ぎ方がそのまま数字に表れました。

人件費や25周年イベント関連の費用は増えましたが、売上高の伸びがそれを上回り、テーマパーク事業の営業利益は22.0%増えています。

通期予想は期初の減益から一転増益に

上半期の好調に加え、下期も好調が続くとみて、同社は通期の業績予想を引き上げました。

  • 売上高:7,633億3,400万円(前期比8.3%増)
  • 営業利益:1,854億6,500万円(同10.1%増)
  • 経常利益:1,957億8,400万円(同15.4%増)
  • 純利益:1,335億2,600万円(同9.6%増)

期初の予想は、営業利益1,607億7,600万円(前期比4.5%減)、経常利益1,680億5,700万円(同0.9%減)、純利益1,137億9,700万円(同6.6%減)と、3つの利益がそろって減益の計画でした。

今回の修正で3つとも増益に変わり、同社は連結売上高と各利益が過去最高になる見込みとしています。

修正後の通期予想に対する中間期の営業利益の進捗率は42.3%で、前期の中間期時点の40.5%を上回ります。

同社は下期について、ゲスト1人当たり売上高やディズニーホテルの平均客室単価の増を見込む一方、入園者数は期初予想並みに置いています。

配当は、中間・期末ともに期初予想から1円ずつ増やし、年間18円(期初予想16円、前期15円)としました。

なお、中間配当9円は12月9日に支払いが始まる予定です。

決算後に5日続伸、年初来高値を更新

決算は10月29日の大引け後に発表され、翌30日の終値は前日比+268円(+8.45%)の3,438円でした。

その後も上昇が続き、11月5日の終値は3,712円(前日比+201円、+5.72%)で5日続伸。

この終値は、2025年9月16日(3,715円)以来、約1年2カ月ぶりの高値です。

11月5日は取引時間中に3,737円まで上げ、10月30日から4営業日連続で年初来高値を更新しました。

5月25日につけた年初来安値2,103円からは76.5%上がった水準です。

11月5日の終値をもとにした指標は次のとおりです。

  • PER(会社予想):45.59倍
  • PBR(実績):5.30倍
  • 配当利回り(会社予想):0.48%

オリエンタルランドの年間チャート

オリエンタルランドの年間チャート

特別優待は9月末で終了、3月末は通常の優待に

同社は2026年12月に上場30周年を迎えるのを記念して、2026年9月30日を基準日とする特別株主優待を実施しました。

9月末時点で100株以上を保有していた株主に、通常の配布枚数に追加して株主用パスポートを1枚配るもので、配布は12月の予定、有効期限は2027年8月31日までです。

対象となる株主は9月末の基準日で確定しており、これから株を買っても特別優待は受けられません。

次の基準日である2027年3月31日は、通常の株主優待制度に戻ります。

東京ディズニーランドか東京ディズニーシーのどちらかのパークで使える1デーパスポートが、保有株数に応じて配られます。

3月末時点の保有株数別の枚数は次のとおりです。

  • 100株以上500株未満:なし
  • 500株以上:1枚
  • 2,000株以上:1枚
  • 4,000株以上:2枚
  • 6,000株以上:3枚
  • 8,000株以上:4枚
  • 10,000株以上:5枚
  • 12,000株以上:6枚

OLC<4661>株主用パスポートの配布枚数一覧

OLC<4661>株主用パスポートの配布枚数一覧

特別優待は100株から対象でしたが、通常の優待で3月末にパスポートを受け取るには500株以上が必要です。

11月5日の終値3,712円で計算すると、500株の購入には185万6,000円かかります。

100株以上を3年以上続けて保有した株主には、通常の枚数とは別に毎年12月に1枚が追加される長期保有株主向けの優待もありますが、こちらは同じ株主番号で7回以上続けて株主名簿に載ることが条件です。

3月末の株主用パスポートは例年6月上旬に発送されています。

3月末の権利を得るには、権利付き最終日の2027年3月29日(月)までに株式を買う必要があり、翌3月30日(火)が権利落ち日です。

株主用パスポートの利用には事前の入園予約が必要です。

優待の内容は変更される可能性があるため、公式サイトを確認してください。

記者コメント

米中間選挙の結果を受けた11月5日の東京市場では、東京エレクトロン<8035>が▲9.42%、アドバンテスト<6857>が▲14.71%と大きく下げ、日経平均株価は▲1.79%で4日続落しました。

一方でTOPIXは+1.16%と上昇し、オリエンタルランドが+5.72%、東宝<9602>が+7.57%、任天堂<7974>が+6.31%と、エンタメ関連の銘柄が高くなっています。

個別の材料がある銘柄も含まれますが、AI・半導体株から、エンタメや内需株に資金が流れ込んでいる局面とみられます。

オリエンタルランドは、好決算と上方修正という自前の材料があったところに、この資金の流れが重なった形です。

もっとも、PERは45倍台まで上がっています。下期の入園者数を期初予想並みに置いた理由として、同社は天候による下振れリスクや、中国本土からのゲストの減少が一定程度続く見通しを挙げました。

25周年イベントの勢いが下期も続くのか、次の第3四半期決算は2027年1月28日に発表予定です。

免責事項

  • 本記事は一般的な情報提供のみを目的としており、特定の株式の購入や売却について助言や推奨するものではありません。
  • 本記事上の情報に起因、また関連して生じた損害や損失に関しては一切の責任を負いません。
  • 投資判断は最新の決算資料や市場動向などをご自身でご確認の上、自己責任で行ってください。
  • 株主優待の内容や条件などは変更される可能性があるため、必ず公式サイトでご確認ください。
Google で優先するソースとして追加
高原 祥子
LIMO&ファイナンス編集部記者

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