総返済額は場合によって2000万円以上増加することも!50年ローンに潜む注意点
ただし、50年ローンでは総返済額が増える点に注意しなければなりません。先ほどのシミュレーション結果によると、総返済額と利息は次のとおりです。
<プラン1(35年ローン)>
- 総返済額:8377万6671円
- うち利息額:3377万6671円
<プラン2(50年ローン)>
- 総返済額:1億462万4621円
- うち利息額:5462万4621円
返済プラン比較シミュレーションの総支払額
50年ローンは借入金額5000万円に対して総返済額が約1億462万円となり、借入金額のほぼ2倍を返済することになります。35年ローンと比べて毎月の返済額は約2万5000円少なくなるものの、総返済額は約2085万円多くなる計算です。
「毎月の負担は抑えられるけど、長い目で見ると利息の負担が大きくなる」という点は理解しておく必要があるでしょう。
また、金利の変動リスクについても留意が必要です。先ほどのシミュレーションでは分かりやすいように固定金利で試算しましたが、50年ローンを取り扱う民間の金融機関では変動金利型が主流となっています。
そのため、金利が変動するリスクが長期に及ぶこととなり、将来的な金利上昇によって返済額が増加するリスクについても考慮しておく必要があります。
まずは長期のライフプランを立ててみよう
マイホームは、人生で最も高いお買い物の一つです。筆者が銀行員時代、目の前で「どのプランが正解なのだろう」と悩まれるお客様を数多く見てきました。それだけ真剣に向き合うべき大切な決断ですので、迷って当然です。月々の返済額だけに目を向けず、総返済額や完済時の年齢、将来の家計収支も含めて長期的な視点で検討し、ご家族でゆっくりと納得のいく住宅ローン選びをしてくださいね。
住宅ローンは、金利や借入期間だけで決まるものではありません。何歳まで働くか、住み替えの可能性があるかといったライフプランも借り入れ方に大きく影響します。たとえば、定年後も返済が続く場合は退職金や年金でまかなえるかどうかの試算も必要です。
監修者コメント
ファイナンシャルプランナーとしてお客様と住宅ローンのお話をする機会がよくありますが、大切なのは借りること自体ではなく「借りた後の生活」です。無理のない返済計画を立てるためにも、まずはその新しい家でどんな風に暮らしていきたいか、少し先の未来を具体的にイメージしてみてはいかがでしょうか。
参考資料
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大学卒業後、銀行に10年間勤務。個人・法人営業として投資信託や保険等の提案・販売に従事。現在はその経験を活かし、金融専門ライターとして活動中。2級FP技能士など保有。
元マネースクール講師、現役FP(CFP®・1級FP技能士)でJ-FLEC認定アドバイザー。保険から年金、資産運用まで幅広い知見を持ち、「お金の先生」としてLIMO&ファイナンス編集部にてわかりやすく信頼できる記事をお届けします。
