執筆者木村 悦朗ファイナンシャルアドバイザー/一種外務員資格/FP2級
監修者太田 彩子LIMO&ファイナンス編集部記者
13:28

年金からも「税金・社会保険料」が天引きされているので注意

前章では「平均年収400万円で38年間勤務した場合」を前提に、将来受け取る年金額の目安を示しましたが、そこでの金額はあくまで額面であり、そのまま受け取れるわけではありません。

年金は現役時の給与と同様に、税金や社会保険料が差し引かれる仕組みとなっているため、実際に手元に残る金額は表示額よりも少なくなります。

年金から控除される主な税金や社会保険料としては、次のようなものが挙げられます。

  • 所得税
  • 住民税
  • 健康保険料(国民健康保険料・後期高齢者医療保険料)
  • 介護保険料

参考として、総務省「家計調査報告 家計収支編 2025年(令和7年)平均結果の概要」をもとに、65歳以上の単身無職世帯における収支状況を確認していきます。

65歳以上の単身無職世帯における収支状況

65歳以上の単身無職世帯における収支状況
65歳以上の単身無職世帯における収支状況
  • 実収入(額面の金額):13万1456円
  • 可処分所得(手取り収入):11万8465円
  • 消費支出:14万8445円
  • 非消費支出(税金・社会保険料):1万2990円

年金などによる実収入が13万1456円であるのに対し、税金や社会保険料として1万2990円が差し引かれ、最終的に手元に残る金額は11万8465円となります。

控除される金額は、居住地や収入水準、世帯の状況によって異なりますが、目安としては、収入の10%〜15%程度が差し引かれるケースが多いと考えられます。

現役時代の給与でも額面と手取りが違ったように、年金でも「引かれたあとにいくら残るか」で考える習慣が、老後の家計を守るうえで役立ちます。

まとめにかえて

ここまで、平均年収400万円の人が38年間勤務したと仮定し、厚生年金と国民年金を合わせた受給額の目安を試算してきました。

試算では、両者を合計した年金は年額でおよそ163万円、月額にすると約13万6000円という結果になりました。

ただし、これはあくまで額面の数字にすぎません。

実際には税金や社会保険料が差し引かれるため、手元に残るお金はここから目減りしていきます。

大切なのは、この「手取り」というコストを差し引いた金額で、老後の暮らしをイメージしておくことです。

もし不足が見込まれるようであれば、日々の家計からいくらを将来に回せるのかを、一度落ち着いて見直してみてはいかがでしょうか。

長い時間をかけてお金に働いてもらう視点も選択肢の一つですが、投資には損失が生じる可能性もあります。ご自身のリスク許容度の範囲で、無理なく検討することが欠かせません。

参考資料

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木村 悦朗ファイナンシャルアドバイザー/一種外務員資格/FP2級
太田 彩子LIMO&ファイナンス編集部記者

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