ベンチマークを5.6ポイント上回る運用実績
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)のベンチマークは、S&P500指数(配当込み、円換算ベース)です。
インデックスファンドとして、この指数に限りなく近い値動きを目指す設計ですが、2026年6月末時点では設定来でファンド(344.0%)がベンチマーク(338.4%)を5.6ポイント上回っています。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)騰落率
過去1ヵ月・3ヵ月・6ヵ月・1年・3年・設定来のすべての期間でファンドがベンチマークと同水準かそれ以上の成績を維持しています。インデックスファンドとして安定した運用が続いていると確認できます。
基準価額の変動要因:2026年6月は為替がプラスに寄与
月次レポートの「基準価額の変動要因」を見ると、基準価額がどの要因でどれだけ動いたかを把握できます。「なぜ上がったのか、なぜ下がったのか」を知ることで、相場の荒れた局面でも冷静に状況を判断しやすくなります。
基準価額の変動要因(概算)
2026年6月(+139円)の内訳
- 株式要因:▲685円
- 為替要因:+825円
- その他(信託報酬等):▲1円
6月は米国株式自体はマイナスに転じましたが、円安の進行による為替要因(+825円)が株式要因の下落を補い、全体では+139円となりました。S&P500ファンドは米国株100%の構成であるため、株式要因と為替要因の2つが基準価額を大きく左右します。
直近の振れ幅:3月の急落と4月の急回復
- 2026年3月:▲2241円(株式▲3246円、為替+1007円)
- 2026年4月:+4799円(株式+4650円、為替+150円)
3月には米国株が大きく下落し、1ヵ月で基準価額が2000円以上下がりました。しかし翌4月には同じ株式要因が+4650円と急反発し、2ヵ月トータルで約2500円以上の上昇となっています。
米国株は世界の株式市場の中でも特に値動きが激しい面があります。
「3月のような下落が来ても売らずに持ち続けられるか」これを事前にイメージしておくことが、長期保有を続けるための心がまえになります。
設定来(約8年)で基準価額を押し上げた要因は?
設定来の変動要因の合計(+3万4399円)の内訳を確認します。
- 株式要因:+2万4940円(全体の約73%)
- 為替要因:+9561円(全体の約28%)
- その他(信託報酬等):▲102円
設定来の長期リターンの約73%が米国株式の上昇によるもの、約28%が円安の為替効果によるものです。つまり、過去8年の高い運用成績は「米国株高」と「円安」という2つの条件が重なった結果とも言えます。
今後、米国株が長期的に調整局面に入ったり、円高に転じたりした場合には、これまでのような水準のリターンが続かない可能性もあります。過去の実績はあくまで参考情報として、今後のリスクとセットで理解しておきましょう。
三菱UFJ銀行・三井住友信託銀行で15年以上のキャリアを築き、自身も20年以上の投資経験を持つ。現在は株式会社モニクルリサーチが運営する『LIMO』でお金に関する記事を企画・執筆・監修中。
