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70歳代の貯蓄「中央値1178万円」の現実。月4.2万円の赤字を乗り切る老後防衛策

忘れてはいけない老後資金の“死角”とは?認知症介護経験から見えた「口座凍結」リスクと、インフレに負けない資産防衛策

執筆者熊谷 良子編集者
19:06

【コラム】忘れてはいけない「認知症による口座凍結」リスク

ここまで資金の目減りや収入の確保について触れてきましたが、実際に親の介護を経験した筆者が痛感している「老後資金の死角」がもう一つあります。

それが「認知症による口座の凍結」です。

どんなに十分な貯蓄があっても、認知症による判断能力の低下で口座が凍結されてしまえば、日々の生活費や介護費用の引き出しすら家族には困難になってしまいます。

お金を単に貯めるだけでなく、いざという時に「使える」状態にしておく仕組みづくり(家族信託や任意後見制度など)も、元気なうちに家族と話し合っておくべき大切な老後対策です。

老後資金は「貯める」から「寿命を延ばす」へ

70歳代・二人以上世帯のデータからは、公的年金だけで生活費をまかなうのが難しく、不足分を貯蓄で補う構造が見えてきます。

しかし、老後の安心は「現金をいくら持っているか」だけで決まるわけではありません。物価高によって目減りする現金の性質を理解し、資産寿命を意識した管理へシフトすること。

また、認知症リスクにも備えて資金を活用できる仕組みを整えつつ、2026年の制度改正を活かして無理のない範囲で働き続けるなど、多角的なアプローチが必要です。

自身の貯蓄額や収支の見通しを正確に把握し、家計のバランスを見直すことが、安心できる老後生活を支える鍵となるでしょう。

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