この記事はここがポイント
- 個人向け国債(変動10年)の10月募集利率は年2.05%、9月から0.10%上昇し2%台に到達
- 利率は10月6日の10年利付国債入札で決まった基準金利3.10%を0.66倍して算出
- 初回適用利率は5月募集分以降毎月上昇、今回も年2.05%で上昇トレンド継続
2026年10月6日、財務省で「10年利付国債(第384回)」の入札が行われました。
今回の新発債の表面利率は年3.1%で、前回(第383回)の年2.7%から引き上げられています。
入札結果の発表に合わせて、個人向け国債(変動10年)の基準金利となる複利利回りは3.10%に決まりました。
これを決められた計算式に当てはめると、次回の10月募集分(第199回債)の初回適用利率は2.05%になる見通しです。
個人向け国債で受け取る利息がどう変わるのか、速報で解説します。
そもそもなぜ「見通し」がわかるの? 利率の算出方法
個人向け国債(変動10年)の利率は、「プロ向けの発行金利」をもとに決めるというルールがあります。
具体的には、次の計算式で算出します。
基準金利(※)×0.66=個人向け国債(変動10年)の適用利率
(※)基準金利:10年固定利付国債の入札で決まった平均落札価格をもとに計算する複利利回り。
10月6日の入札で、この基準金利は3.10%に決まりました。
これに「0.66」を掛けて小数点以下第3位を四捨五入すると、私たちが受け取る利率は年2.05%になる見通しです(3.10%×0.66=2.046%→2.05%)。
前月(9月)と比べるとどうなった?
債券投資では、「金利のトレンド(方向性)」を読むことが大切です。前回の入札結果と比べてみましょう。
前月(9月1日入札)
- 算出のもとになる基準金利は2.96%
- この基準金利で決まった個人向け国債(変動10年)9月募集分の利率は年1.95%(2.96%×0.66=1.9536%≒1.95%)
今月(10月6日入札)
- 算出のもとになる基準金利は3.10%
- 3.10%×0.66=2.046%
- 2.046%の小数点第3位を四捨五入すると2.05%
このため、10月募集分の利率は年2.05%になる見通しです。前月より0.10%上がり、2%台に乗ることになります。
ここ数カ月の初回適用利率の推移は次のとおりです。
- 4月募集分(第193回):1.55%
- 5月募集分(第194回):1.67%(+0.12%)
- 6月募集分(第195回):1.74%(+0.07%)
- 7月募集分(第196回):1.80%(+0.06%)
- 8月募集分(第197回):1.87%(+0.07%)
- 9月募集分(第198回):1.95%(+0.08%)
- 10月募集分(第199回):2.05%の見通し(+0.10%)
5月募集分以降、毎月上昇が続いています。
入札の中身はどうだった?
今回の入札では、応募額は7兆4,011億円、募入決定額は1兆9,661億円でした。応札倍率は約3.76倍で、9月の約3.29倍を上回りました。
価格競争入札の募入最低価格(99円97銭)に対応する最高利回りは3.103%、募入平均価格(99円99銭)に対応する平均利回りは3.101%でした。
9月はそれぞれ3.011%と2.995%で、どちらも上がっています。
今後のスケジュール
個人向け国債(変動10年)第199回債の募集期間は10月8日~30日、発行日は11月16日の予定です。
財務省は、正式な金利を「募集開始日の前営業日に公表予定」としています。このとおりなら、10月7日に発表される見通しです。
記者コメント
個人向け国債(変動10年)の適用利率は上昇が続き、10月募集分は年2.05%と2%台に乗る見通しになりました。
変動10年は半年ごとに利率が見直されます。市場金利の動き次第で、受け取る利子はこれからも変わります。
この点を踏まえて、他の金融商品と比べたり、自分の資金計画と照らし合わせたりしながら検討することが大切です。
最終的な数値は、10月7日に財務省が発表する正式な発行条件で確認してください。
免責事項
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フィスコなどの金融専門誌出身。10年以上にわたり日経QUICKやブルームバーグ等で機関投資家向けの債券市場記事を執筆。企業調査レポートや決算などIR情報の発信に精通し、現在は経済メディア『LIMO』編集部で記事を執筆。
