【FPが解説】住宅ローン「50年返済」の落とし穴とは?4000万円借入時の老後リスクと対策
New Africa/shutterstock.com
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【FPが解説】住宅ローン「50年返済」の落とし穴とは?4000万円借入時の老後リスクと対策

【住宅ローン利用者に聞いた】借入金利「年1.0%超~年1.5%以下」の割合増加

執筆者神田 翔平ファイナンシャルアドバイザー/一種外務員資格/FP2級
監修者村岸 理美LIMO&ファイナンス編集部記者
06:30
【FPが解説】住宅ローン「50年返済」の落とし穴とは?4000万円借入時の老後リスクと対策
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この記事はここがポイント

  • 4000万円50年ローンは、35年返済に比べ総返済額が約1062万円も増加
  • 50年返済では60歳時点で、35年返済より約1397万円多くローンが残る
  • 金利上昇で超長期返済は増加傾向だが、老後を見据えた無理のない計画が必要

2026年も折り返し地点を過ぎ、マイホーム購入を本格的に考え始めた方も多いのではないでしょうか。

筆者はFPとして住宅購入時のローンの相談をお受けする中、月々の負担を抑えるために35年を超えるローンを検討する方も増えていると感じます。

特に昨今の金利上昇に対する不安から、「まずは毎月の支払いを安くしたい」と超長期ローンに魅力を感じる相談者が後を絶ちません。

しかし、目先の負担軽減だけを優先してしまうと、老後のライフプランに大きな影響を及ぼす可能性があります。

今回は、住宅金融支援機構の調査結果などをもとに、50年ローンのメリットと老後に残るリスクについて解説します。

【住宅ローン利用者に聞いた】借入金利「年1.0%超~年1.5%以下」の割合増加

住宅金融支援機構の2026年1月調査によると、変動金利を含めた全体の借入金利は「年0.5%超~年1.0%以下」が53.4%と最も多くなりました。

借入金利

借入金利

一方、前回の2025年4月調査と比べると、「年1.0%超~年1.5%以下」は13.0%から19.2%へ増加しています。「年0.5%以下」は26.6%から13.1%へ低下しており、住宅ローン金利の上昇が借入条件にも表れていることがうかがえます。

《返済期間》全体の23.4%が選択、35年を超える超長期ローンの利用状況をみる

返済期間

返済期間
返済期間

返済期間は「30年超~35年以内」が38.9%で最多です。ただし、「35年超~40年以内」は17.9%、「40年超」は5.5%となっており、35年を超える返済期間を選んだ人は合計23.4%にのぼります。

35年を超える超長期ローンも、住宅購入の選択肢の一つになっていることが分かります。

【4000万円ローンシミュレーション】35年と50年返済で総額に「約1000万円」の差!?

国土交通省の「住宅ローンの常識が変わる!?」リーフレットをもとに、30歳で固定金利4000万円を借りたケースを比較してみましょう。

35年返済と50年返済の比較

35年返済と50年返済の比較
35年返済と50年返済の比較

【前提条件】

  • 借入額:4000万円
  • 借入時の年齢:30歳
  • 返済方法:元利均等返済
  • 金利タイプ:全期間固定金利

【35年返済の場合】

  • 借入金利:年2.25%
  • 毎月返済額:約13万8000円
  • 総返済額:約5783万円
  • 60歳時点のローン残高:約781万円

【50年返済の場合】

  • 借入金利:年2.38%
  • 毎月返済額:約11万4000円
  • 総返済額:約6845万円
  • 60歳時点のローン残高:約2178万円

50年返済では、35年返済に比べて毎月の返済額を約2万4000円抑えられます。一方、総返済額は約1062万円多くなり、60歳時点のローン残高も約1397万円多く残ります。

老後資金の枯渇に注意!繰り上げ返済の落とし穴と無理のない資金計画

本記事では、住宅金融支援機構の調査結果をもとに、50年ローンのメリットと注意点について解説しました。

金利上昇の中で利用が増加している超長期(50年)ローンは毎月の返済負担を抑えられるメリットがある一方、総返済額の増加や老後に多額のローン残高が残るリスクを伴います。繰り上げ返済による手元資金の減少なども考慮し、老後のライフプランを見据えた無理のない返済計画を立てることが重要です。

直近では日本の金利利上げのニュースをきっかけにご自分の住宅ローンについて改めて考える方も増えてきています。

借入年数と、月々の返済金額は自分の無理のない範囲での計画を立てていきましょう。

返済期間と収入の変化のイメージ

返済期間と収入の変化のイメージ
返済期間と収入の変化のイメージ

筆者は銀行員時代にも住宅ローンの返済計画などのご相談も受けてきた経験があります。

退職金が入金になったタイミングで住宅ローンの繰り上げ返済を計画する方も多くいらっしゃいました。

ただ、返済をすることで手元の現金が大きく減ってしまう点には注意が必要です。

返済することで老後のための準備資金が大きく減ってしまう可能性もあります。慎重に判断していきましょう。

50年ローンは毎月の負担を軽減できる有効な選択肢ですが、老後資金を圧迫するリスクと隣り合わせであることを忘れてはいけません。

目先の返済額にとらわれず、将来の金利動向や退職後のライフイベントを含めた長期的なシミュレーションを行うことが重要です。

参考資料

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神田 翔平ファイナンシャルアドバイザー/一種外務員資格/FP2級
村岸 理美LIMO&ファイナンス編集部記者株式会社モニクルリサーチ

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