2027年2月期第1四半期は増収増益、営業利益は10.8%増
同社が7月14日に発表した2027年2月期第1四半期(2026年3〜5月)の連結決算は、売上収益432億7,700万円(前年同期比3.5%増)、営業利益33億7,800万円(同10.8%増)、最終利益22億1,700万円(同6.2%増)となりました。既存店売上高は前年同期比102.8%と堅調に推移しています。
通期の業績予想(売上収益1,710億円、営業利益90億円、最終利益57億円)は、4月の開示分から変更されていません。
第1四半期の実績を通期予想に対する進捗率でみると、売上収益が25.3%とほぼ計画通りのペースである一方、営業利益は37.5%、最終利益は38.9%と、利益項目は3カ月経過時点の単純な目安(25%)を上回るペースで進んでいます。
通期予想を据え置いた理由について同社は、新規M&Aによる連結貢献拡大が見込まれる一方で、国際情勢の不確実性や物価高に伴う消費行動への影響、市場環境の先行きが不透明な状況であることを慎重に考慮したためと説明しています。なお、前期(2026年2月期)も通期予想に対しては営業利益で約17.3%届かない結果に終わっています。
4つの事業カテゴリーとM&Aによる成長戦略
同社グループは、商業施設中心にレストラン・フードコートを展開する「CRカテゴリー」、「磯丸水産」などを中心とする「居酒屋カテゴリー」(2027年2月期にSFPカテゴリーから名称変更)、ベーカリーやラーメンなど専門性の高いブランドを束ねる「専門ブランドカテゴリー」、北米・アジアで展開する「海外カテゴリー」の4つで構成されています。
第1四半期は、居酒屋カテゴリーが主力の「磯丸水産」を中心に既存店が前年割れとなり減益となったものの、CRカテゴリーが大幅増益となったほか、専門ブランド・海外の両カテゴリーも堅調に推移したことで、連結全体では営業増益を確保しました。成長の柱として、ベーグル専門店「Tecona bagel」の大阪出店、関西の洋食ブランド「グリルRON」運営会社の子会社化、都内のラーメン専門店運営会社(株式会社イノセンス)の買収決定、米国での飲食事業(Hazelwood Food + Drink)の譲受など、積極的なM&Aで事業ポートフォリオを広げている点が特徴です。
SFPホールディングスを吸収合併、株主はクリレスの優待に切り替え
同社は4月14日の両社取締役会でSFPホールディングスとの吸収合併を決議。この目的に「経営資源の最適配分による成長の加速」「重複機能やインフラの集約による効率化の推進」「人的資本の活性化」を挙げています。これによってSFPホールディングスは6月29日に上場廃止しています。
クリエイト・レストランツHDを存続会社、SFPホールディングスを消滅会社とする吸収合併で、SFPホールディングス株式1株に対しクリエイト・レストランツHD株式3.2株が割り当てられました。
SFPHDの株主優待については2026年2月の実施分を最後に廃止されています。もっとも、クリエイト・レストランツHD株の割当交付を受けていれば、引き続き同社としての株主優待券がもらえます。
記者コメント
SFPホールディングスとの合併は、7月1日付ですでに完了しており、居酒屋カテゴリーの再編という形で次回以降の決算に反映されます。1Qは主力の「磯丸水産」の既存店回復が引き続き課題である一方、CRカテゴリーや専門ブランド・海外事業が成長をけん引する構図が続いています。
同社はかつての経営戦略の柱として「マルチブランド・マルチロケーション戦略」を掲げてきた経緯があり、現在はこれを「グループ連邦経営2.0」として再定義しています。中期経営計画でも「本質的価値の進化」の重点施策として「料理、サービス、立地の進化」を明記しており、商業施設・駅前・郊外ロードサイドなど立地特性に応じた業態開発力は、今回のSFP統合やM&Aによる事業拡大の土台としても引き続き重視されているとみられます。
また、100株で年3,000円分の優待が届く、ランキング上位常連の銘柄です。権利落ち後の値下がりリスクはあるものの、7万円台で買えるため損失額も抑えやすくなっています。リスクを割り切れるなら、この8月の権利確定をしっかり狙っていきたいところです。
参考
- SFPホールディングス株式会社「有価証券報告書」(EDINET)
- 株式会社クリエイト・レストランツ・ホールディングス「2027年2月期第1四半期決算短信〔IFRS〕(連結)」(2026年7月14日発表)
- 株式会社クリエイト・レストランツ・ホールディングス「株主優待制度のご案内」
- 株式会社クリエイト・レストランツ・ホールディングス「株主優待制度の拡充に関するお知らせ」(2025年7月14日発表)
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- 株主優待の内容や条件などは変更される可能性があるため、必ず公式サイトでご確認ください。
フィスコなどの金融専門誌出身。10年以上にわたり日経QUICKやブルームバーグ等で機関投資家向けの債券市場記事を執筆。企業調査レポートや決算などIR情報の発信に精通し、現在は経済メディア『LIMO』編集部で記事を執筆。
