「厚生年金と国民年金」の平均月額はいくら?
厚生労働省「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、2024年度末現在の平均年金月額は以下の通りです。
※厚生年金の被保険者は第1号~第4号に区分されており、ここでは民間企業などに勤めていた人が受け取る「厚生年金保険(第1号)」(以下記事内では「厚生年金」と表記)の年金月額を紹介します。また、厚生年金の月額には国民年金(老齢基礎年金)部分が含まれています。
国民年金・厚生年金「平均月額や個人差を見る」
国民年金の平均年金月額
厚生年金の平均年金月額
国民年金(老齢基礎年金):平均年金月額
〈全体〉平均年金月額:5万9310円
- 〈男性〉平均年金月額:6万1595円
- 〈女性〉平均年金月額:5万7582
厚生年金(国民年金部分を含む):平均年金月額
〈全体〉平均年金月額:15万289円
- 〈男性〉平均年金月額:16万9967円
- 〈女性〉平均年金月額:11万1413円
※国民年金の金額を含む
国民年金のみを受給する場合は男性が6万円台、女性が5万円台、厚生年金(国民年金部分を含む)では男性が16万円台、女性が11万円台が平均です。
しかし、グラフから分かるように、受給権者の間で年金額には大きな個人差があります。ご自身の年金見込み額は「ねんきんネット」や「ねんきん定期便」で確認できます。
老後の二大不安「健康とお金」に。具体的な老後資金の対策を
これまで生活費や貯蓄額、年金額等を見てきましたが、はじめにご紹介したPGF生命「2026年の還暦人(かんれきびと)に関する調査」によると、還暦以降(60歳以降)の人生で不安に思うことは以下の通りとなりました。
- 1位「身体能力の低下(体の病気や寝たきりなど)」(45.7%)
- 2位「物価上昇」(36.1%)
- 3位「自分の介護」(34.3%)
- 4位「収入の減少(60歳以降の雇用形態の変更など)」(32.1%)
- 5位「判断能力の低下(認知症等脳の病気や車の運転など)」(31.3%)
主に健康とお金に関する内容が挙げられています。
健康とお金に対する対策は多々ありますが、共通して現役時代からコツコツと進めていくことも基本的には可能となっています。特にお金に関しては具体的な対策が立てやすいでしょう。
今回ご紹介したように、老後資金を考える際にはまず「老後の月の家計収支」を試算することが大切です。
早くから自分の老後の家計収支を計算することで、収入の面では「公的年金をどう増やすか」「公的年金以外は何で、いくら備えるか」、支出の面では「固定費のどこを抑えて生活のダウンサイジングをするか」を考え、だんだんと対策することができるでしょう。
公的年金の見込み額はねんきんネットで確認できます。現役時代の加入状況が老後の受給額となるわけですから、まずは公的年金を増やす働き方を検討するのも一つです。
生活費の不足部分は私的年金や貯蓄などで備えるといいでしょう。とはいえ、先ほどの生活費の赤字の平均額は月約4万円でした。老後を25年と仮定すると、生活費の補填だけで約1200万円と大きな金額になります。
まとまった資産を作るには、預貯金だけでなくiDecoやNISAといった制度を利用して資産運用をおこなうのも一つです。リスクがありますが、なかなか平均年収も上がらない現代日本だからこそ、選択肢の一つとして情報を調べてみるといいでしょう。毎月一定額を積み立てる積立投資であれば、リスクはあるものの長期間継続することでリスクを軽減できる場合もあります。
お金は「置き場所」を変えるだけで資産が増える可能性もあり、「お金に働いてもらう」ことも可能です。一度実際に老後に向けてシミュレーションをしてみるといいでしょう。一方でリスク許容度はご家庭によっても異なりますので、自身がどれくらいリスクをとれるかも考えてみてくださいね。
参考資料
野村證券株式会社出身。FP2級・証券外務員一種を保有。国内外株式、投資信託、債券、保険商品まで幅広い資産運用に精通し、現在は経済メディア『LIMO』編集長として記事も執筆。
