執筆者宮野 茉莉子LIMO&ファイナンス編集部 副編集長
18:00

65歳以上全体の平均貯蓄額はいくらか

同じく「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2025年(令和7年)平均結果の概要-(二人以上の世帯)」から、有職世帯も含めた世帯主が65歳以上世帯全体の貯蓄額を見てみましょう。

世帯主が65歳以上の世帯の現在貯蓄高階級別世帯分布(二人以上の世帯)ー2025年ー

65歳以上の貯蓄分布

65歳以上の二人以上世帯の貯蓄額(平均・中央値)

  • 平均値:2564万円
  • 貯蓄保有世帯の中央値(※):1777万円

有職世帯を含めた65歳以上の二人以上世帯における平均貯蓄額は2564万円ですが、貯蓄が0円の世帯を除いた中央値を見ると1777万円にとどまり、平均値よりも約790万円低い結果となっています。

貯蓄現在高の分布を見ると、2500万円以上の世帯が全体の36.3%(約3分の1)と高い階級に広がっている一方で、300万円未満の世帯も14.9%存在しています。このように一部の貯蓄が多い世帯によって、全体の平均値が大きく引き上げられている実態がうかがえます。

※貯蓄保有世帯の中央値とは、貯蓄現在高が「0」の世帯を除いた世帯を貯蓄現在高の少ない方から順番に並べたときに、ちょうど中央に位置する世帯の貯蓄現在高をいいます。

【2026年度】年金額は前年度に比べて増額も、実質目減りに

では、生活費の柱となる公的年金額はいくらでしょうか。

公的年金額は、物価や現役世代の賃金を考慮して年度ごとに改定されるルールです。2026年度分は、法律の改定に基づき前年度より国民年金(基礎年金)1.9%、厚生年金(報酬比例部分)2.0%増額され、4年度連続のプラス改定となりました。

2026年度の年金額例

2026年度の年金額

2026年度の年金額
2026年度の年金額
  • 国民年金(老齢基礎年金(満額)):7万608円(1人分※)
    • ※ 昭和31年4月1日以前生まれの老齢基礎年金(満額1人分)は月額7万408円(対前年度比+1300円)
  • 厚生年金:23万7279円(夫婦2人分※2)
    • ※ 男性の平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)45万5000円)で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準

ただし上記はあくまでも「年金例」です。実際に支給される年金額は、現役時代の年金加入状況により個人差が出ます。

なお、年金額自体は国民年金1.9%、厚生年金2.0%増えていますが、「マクロ経済スライド」の発動により、実質的には目減りしている点には注意が必要です。

物価高は3.2%でしたが、そこまで年金額は増えていないため、実質目減りに。現役時代からある程度老後の家計の目安を把握して老後資金計画を立てることもできますが、物価高についてもあわせて考えておきたいところです。

宮野 茉莉子LIMO&ファイナンス編集部 副編集長

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