どちらを選ぶ? 個人向け国債と地方債の使い分け
10年物の債券を例に、資金の性格や金利の先行き予想に応じた選び方を整理すると、次のようになります。
- これからも金利が上がっていくと予想する人・近い将来に使う可能性がある資金:個人向け国債(変動10年)が向いています。変動金利のため、世の中の金利上昇に合わせて受け取る利息も増えていきますし、1年経過後は元本が保証された形で換金できる安心感があります
- いまの高い利回りをできるだけ長くキープしたい人・当面使う予定のない資金:地方債(固定)が向いています。固定金利のため、いまの水準の利回りを満期までロックできる一方、途中で売却する場合は元本割れのリスクがある点は理解しておく必要があります
「当面は元本保証のある変動国債を持ち、金利がピークに達したと感じた段階で高利回りの地方債(固定)に乗り換える」といった時間差を使った戦略や、「金利の天井はまだ先」と読んで今月はあえて購入を見送るという判断も、それぞれ合理的な選択肢です。
まとめにかえて
半導体関連株を中心に株式市場の値動きが大きくなっているいまは、資産やリスクの分散を考えるうえで債券投資を検討するよい機会です。
また、積極財政への懸念や日銀の利上げを背景とした金利上昇は、住宅ローンを組んでいる人にとっては負担増につながる一方、これから資金を運用する個人投資家にとっては利回りの魅力が高まっているというプラスの側面もあります。
ただし、元本が保証されているのは1年経過後の個人向け国債に限られ、地方債や社債は満期前に売却すると元本割れのリスクがあることは必ず押さえておきましょう。
ご自身の資金の性格(いつか使うお金か、当面使わないお金か)と、今後の金利についての見通しを踏まえて、無理のない範囲で検討してみてはいかがでしょうか。
なお、債券投資にあたっては証券会社が提供する「目論見書」に必ず目を通してください。
参考
免責事項
- 本記事は一般的な情報提供のみを目的としており、特定の株式の購入や売却について助言や推奨するものではありません。
- 本記事上の情報に起因、また関連して生じた損害や損失に関しては一切の責任を負いません。
- 投資判断は最新の決算資料や市場動向などをご自身でご確認の上、自己責任で行ってください。
- 株主優待の内容や条件などは変更される可能性があるため、必ず公式サイトでご確認ください。
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フィスコなどの金融専門誌出身。10年以上にわたり日経QUICKやブルームバーグ等で機関投資家向けの債券市場記事を執筆。企業調査レポートや決算などIR情報の発信に精通し、現在は経済メディア『LIMO』編集部で記事を執筆。
PROFILE
立教大学卒業後、海外専門の旅行会社に就職し、その後旅行業界専門誌の記者に転身。企業決算の記事などを手掛けるうちに金融マーケットに興味を持つようになり、株式や債券の発行市場をカバーする金融専門誌の記者に転職。債券市場の動向や市況について、10年以上にわたって数多くの記事を機関投資家に向けて日経QUICKやブルームバーグ等へ執筆した。その後、株式会社フィスコでアナリストが執筆する企業調査レポートの編集を手掛けるとともに、決算などIR情報の発信業務に携わる。
現在は株式会社モニクルリサーチが運営する『くらしとお金の経済メディア~LIMO(リーモ)~』のLIMO編集部に所属し、LIMOでも記事を執筆している。
