債券投資のメリットとは?
ではさっそく債券投資のメリットについて解説します。
円貨建てなら購入手数料がかからない
円貨建ての債券を購入する場合、株式や投資信託と違って購入時の手数料はかかりません。
ここで言う「債券」は現物であり、投資信託やETFに組み込まれたものではない、いわゆる「生債券」のことを指します。
1万円から購入可能
個人向け国債や地方債は「1万円」から購入できます。
満期まで保有すれば元本が戻り、安定した利息を受け取れる
満期日まで定期的に利息を受け取れるうえ、中途換金せずに保有し続ければ額面金額が払い戻されます。
日々の値動きを追いかける必要がなく、長期でコツコツ資産形成をしたい人には向いた性格の商品です。
株式と組み合わせるとリスク分散になる
株式と債券は「負の相関」にあり、反対の値動きをするとされています。
マーケット環境が良好で投資家がリスクを積極的に取りに行く局面では株式に資金が集中し、債券は売られやすくなります。
反対に、株式市場の調整局面のように投資家がリスクを取りにくくなる場面では、資金が安全性の高い債券に流れ込みやすくなります。
両者を組み合わせて保有することで、相互に補完し合い、資産全体の値動きをならしやすくなります。
まさにいまのような半導体株の調整局面は、その効果を実感しやすいタイミングといえるでしょう。
債券投資のデメリット・注意点
次に債券投資のデメリットについても詳しく解説します。
新NISAの対象外
現物の債券を購入する場合は新NISAの対象外となり、税制上の優遇は受けられません。
NISAの枠内で債券に投資したい場合は、株式などと組み合わせた投資信託やETFを選ぶ必要があります。
もっとも個人向け国債については、新NISAへの組み入れも議論され始めています。
中途換金しにくく、国債以外は元本割れのリスクがある
ここは特に押さえておきたいポイントです。
債券のセカンダリーマーケットは、株式とは異なり、個人が自由に売買できる性質のものではないため、途中で換金する場合は金融機関を通じた取引となります。
- 個人向け国債:発行から1年が経過すれば、国が額面金額(元本)で買い取ってくれる仕組みがあります。直近2回分の利子相当額に相当する金額が差し引かれるペナルティはあるものの、投資した元本そのものが目減りすることはありません
- 地方債・社債(国債以外の債券):満期前に売却する場合は市場での「時価売却」となり、金利の動向によっては購入時の元本を下回る金額でしか売却できない、いわゆる元本割れが生じるリスクがあります。今のように金利が上昇局面にあるときは、既発債(すでに発行済みの債券)の市場価格はむしろ下がりやすい点にも注意が必要です。
つまり「元本が保証されているのは、1年経過後に国に買い取ってもらう個人向け国債だけ」であり、地方債や社債は満期まで持ち切ることを前提に検討するのが基本となります。
発行される債券の種類・発行量が限定的
個人が購入しやすい債券は国債・一部の地方債・社債と、発行量が限られており、なかでも人気の高い銘柄は即日完売となることも珍しくありません。
証券会社のホームページなどで新発債の発行予定をこまめにチェックする必要があります。
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フィスコなどの金融専門誌出身。10年以上にわたり日経QUICKやブルームバーグ等で機関投資家向けの債券市場記事を執筆。企業調査レポートや決算などIR情報の発信に精通し、現在は経済メディア『LIMO』編集部で記事を執筆。
PROFILE
立教大学卒業後、海外専門の旅行会社に就職し、その後旅行業界専門誌の記者に転身。企業決算の記事などを手掛けるうちに金融マーケットに興味を持つようになり、株式や債券の発行市場をカバーする金融専門誌の記者に転職。債券市場の動向や市況について、10年以上にわたって数多くの記事を機関投資家に向けて日経QUICKやブルームバーグ等へ執筆した。その後、株式会社フィスコでアナリストが執筆する企業調査レポートの編集を手掛けるとともに、決算などIR情報の発信業務に携わる。
現在は株式会社モニクルリサーチが運営する『くらしとお金の経済メディア~LIMO(リーモ)~』のLIMO編集部に所属し、LIMOでも記事を執筆している。
