【要注意】8月から届く「公金受取口座登録の意向確認書」とは?誰に届く?
さて、ここからが今後の最重要ポイントです。2026年(令和8年)8月から翌年2月(予定)にかけて、日本年金機構から「年金振込口座の公金受取口座登録に関する意向確認書」という書類が、簡易書留で順次発送されます。
意向確認書は茶色の封筒×簡易書留で届きます
これは、法改正により、現在年金を受け取っている口座の情報をデジタル庁に提供し、今後の給付金などをスムーズに受け取るための「公金受取口座」として国に登録することに同意するかどうかを確認するためのものです。
送付の対象になるのはどんな人?
2026年4月15日時点で65歳以上(1961年4月16日以前生まれ)の、年金を受給している方です。
ただし、すでに公金受取口座をマイナポータル等で登録済みの方や、海外に住んでいる方などには届きません。
送付時期は?
意向確認書は、2026年8月から令和9年2月にかけて、順次送付予定です。
なお、意向確認書にかかる手続き等の詳細については、8月にあらためて公表されます。
手続きの注意点&詐欺に要注意!
この意向確認書について、市区町村の役所や年金事務所の窓口では対応していません。
疑問がある場合は、8月4日から開設される専用の『意向確認書照会専用フリーダイヤル(0120-74-0011)』、または『マイナンバー総合フリーダイヤル(0120-95-0178)』に問い合わせてください。
そして何より注意すべきは、この時期を狙った詐欺です。
新しい公的な手続きが始まると、「手続きを代行する」「手数料が必要だ」と言ってATMの操作を促したり、電話で口座番号や暗証番号を聞き出そうとする詐欺が多発します。
公的機関が電話で暗証番号を聞き出すことは絶対にありません。
少しでも怪しいと感じたら、家族や警察に相談しましょう。
見落としがち?「年金生活者支援給付金」も増額に
公的年金に上乗せして支給される「年金生活者支援給付金」も、2026年4月分から増額されています。
この給付金は、公的年金などの収入が一定基準額以下の方を支援する制度です。
物価の上昇を反映し、老齢年金生活者支援給付金の基準額は、月額5450円から「月額5620円(+170円)」へと引き上げられました。
年額にすると6万7440円となり、家計の底上げに確実に効いてきます。
また、障害年金生活者支援給付金(1級:月額7025円、2級:月額5620円)や、遺族年金生活者支援給付金(月額5620円)も同様に増額改定されています。
受け取るための重要ルール:原則申請が必要
すでに給付金を受給している方は新たな手続きは不要で、6月の振り込み分から自動的に増額されています。
しかし、所得の低下などで今年度から新たに受給対象となった方には、毎年9月頃から順次「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が入った緑色の封筒が届きます。 この給付金は、申請(はがきの返送)をしないと1円も受け取ることができません。
緑色の封筒が届いたら、必ず中身を確認し、すぐに返送するようにしましょう。
まとめ:自分の年金を正しく把握して対策を
2026年は、年金額の4年連続増額、在職老齢年金「65万円の壁」への大幅緩和、そして8月からの公金受取口座の意向確認書発送と、年金を取り巻く状況が大きく動いた年となりました。
しかし、年金額が増えたとはいえ、物価上昇のスピードには追いついていないのが実情です。
まずは「ねんきん定期便」でご自身の受給額を確認しましょう。
そのうえで、NISAやiDeCoなどの税制優遇制度を活用した資産運用で備える、健康を意識しながら長く働き続けるなど、ご自身に合う対策を立てていけたら良いですね。
年金だけで老後のすべてを賄うのは難しくなっています。
まずは「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」をこまめにチェックし、ご自身の正確な受給額を把握することから始めましょう。
その上で、在職老齢年金の見直しを活かして長く働き続けることや、受け取れる給付金の手続きを確実に行うこと、そして新NISAなどを活用した資産形成を組み合わせることが、今後のシニアライフを守る最大の防衛策となるでしょう。
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早大卒。証券外務員二種・相続診断士。15年の書籍校閲で培ったファクトチェック力を武器に、一次資料に基づく「お金と暮らし」の分析記事を担当する編集記者。認知症介護経験をいかし、読者目線に立った情報発信も。
PROFILE
【保有資格】 二種外務員資格(証券外務員二種)、相続診断士、認知症介助士、終活ガイド1級
【経歴】 早稲田大学第一文学部卒業。
二種外務員資格(証券外務員二種)を保有し、15年以上にわたる書籍校閲で培った「ファクトチェック力」を武器に、現在は株式会社モニクルリサーチLIMO編集部に所属、くらしとお金の経済メディア『LIMO』にてパーソナルファイナンス系記事の編集・執筆を担当。
厚生年金保険・国民年金、貯蓄、家計管理など暮らしに不可欠なテーマについて、厚生労働省・日本年金機構・総務省などの一次データをもとに読み解く分析記事を得意とする。
プライベートでは認知症の家族介護に直面し、ビジネスケアラーとして仕事と家庭の両立に葛藤した経験を持つ。大手人材派遣会社の採用管理部門での就業経験もあり、仕事と実生活を通じて「就業と将来設計の密接な関係」を痛感している。
長年の紙媒体で培った編集力に、一人の生活者としてのリアルな実体験を掛け合わせ、読者目線に立った信頼性の高い情報を発信。執筆記事はYahoo!ニュース「経済ランキング」で多数の1位を獲得している。
