【年金】8月から発送「公金受取口座登録の意向確認書」が届くのはどんな人?正しい対応&2026年度の最新ルール
Wako Megumi/shutterstock.com
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【年金】8月から発送「公金受取口座登録の意向確認書」が届くのはどんな人?正しい対応&2026年度の最新ルール

65歳以上の受給者に「茶色の封筒×簡易書留」で順次発送!届いた時の注意点や便乗詐欺への対策、見落としがちな給付金など、知っておきたいリアルな情報【金融・相続の有資格者が解説】

執筆者熊谷 良子編集記者
17:06
【年金】8月から発送「公金受取口座登録の意向確認書」が届くのはどんな人?正しい対応&2026年度の最新ルール
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この記事はここがポイント

  • 2026年8月、65歳以上の年金受給者へ「公金受取口座意向確認書」発送、詐欺に注意。
  • 2026年4月、在職老齢年金の支給停止調整額が月額51万円から65万円に大幅引き上げ。
  • 2026年度年金額、国民年金1.9%・厚生年金2.0%増も物価上昇3.2%に届かず実質目減り。

2026年(令和8年)、私たちの老後の生活を支える年金制度において、いくつかの改定が行われました。

4月には年金額の年度改定が適用され、すでに新しい金額での支給がスタートしています。

さらに、8月からは多くの年金受給者に向けて「公金受取口座登録の意向確認書」という重要なお知らせが順次届き始めます。

この記事では、金融・相続の有資格者である筆者が、今年度の年金額の実態や、一部の働くシニアに関連する制度変更、そしてこれから届く書類への正しい対応について、最新情報をもとに分かりやすく解説します。

今年の年金改定の実態は?

増額の裏にある「目減り」の現実や、8月に届く大事なお知らせも要チェックです!

2026年度の年金額はどう変わった? 4年連続のプラス改定

2026年度(令和8年度)の年金額は、前年度から国民年金(基礎年金)が「1.9%」、厚生年金(報酬比例部分)が「2.0%」の引き上げとなりました。これで4年連続のプラス改定となります。

具体的な金額は以下の通りです。

2026年度の年金額

2026年度の年金額
出所:日本年金機構「令和8年分からの年金額等について」

国民年金(老齢基礎年金・満額):月額7万608円(前年度比+1300円)

※昭和31年4月2日以降生まれの場合。なお、昭和31年4月1日以前生まれの方の満額は、月額7万408円です。

厚生年金(夫婦2人分の標準的な金額):月額23万7279円(前年度比+4495円)

この改定率は2026年4月分から適用されており、実際の口座への振り込みは6月15日支給分からすでに始まっています。

年金額は増えても実態は「目減り」?

支給額が増えたとはいえ、手放しで喜べる状況ではありません。

実は、2025年の消費者物価指数の変動率が「+3.2%」だったのに対し、名目手取り賃金の変動率は「+2.1%」にとどまりました。

現在の年金制度では、物価の上昇が賃金の上昇を上回る場合、年金の支え手である現役世代の負担能力に合わせ、低い方の「賃金変動率(+2.1%)」をベースに年金額を改定するルールになっています。

マクロ経済スライドによる調整イメージ:賃金・物価の上昇率が大きい場合

マクロ経済スライドによる調整イメージ:賃金・物価の上昇率が大きい場合

さらにそこから、将来の年金財政を維持するための仕組み「マクロ経済スライド」が発動し、国民年金は▲0.2%、厚生年金は▲0.1%が差し引かれました。

結果として、「モノの値段は3.2%上がっているのに、年金は最大2.0%しか増えていない」という状態になり、実質的な生活水準は昨年よりも低下(目減り)しているのが現実です。

マクロ経済スライドとは、現役世代の減少や長寿化に合わせて、年金の伸びを物価や賃金の上昇より低く抑える仕組みです。

働くシニアを後押し!在職老齢年金「65万円の壁」への引き上げ

働きながら年金をもらっている方にとって、2026年4月に行われた実務上最もインパクトの大きい変更が、「在職老齢年金」制度の大幅な見直しです。

在職老齢年金とは、60歳以上で厚生年金に加入しながら働く方が、給与(賞与を含む)と老齢厚生年金の合計額が一定の基準を超えた場合、年金の一部または全額がカット(支給停止)される仕組みです。

在職老齢年金のイメージ

在職老齢年金のイメージ
出所:政府広報オンライン「もっと働きたい!に応えて、在職老齢年金制度の基準額が2026年4月から引上げに」

この基準額(支給停止調整額)が、これまでの月額51万円から、2026年度は「月額65万円」へと大幅に引き上げられました。

つまり、給与・賞与と年金の合計が月額65万円以下であれば、年金は1円もカットされずに全額受け取れるようになったのです。

【要注意】8月から届く「公金受取口座登録の意向確認書」とは?誰に届く?

さて、ここからが今後の最重要ポイントです。2026年(令和8年)8月から翌年2月(予定)にかけて、日本年金機構から「年金振込口座の公金受取口座登録に関する意向確認書」という書類が、簡易書留で順次発送されます。

意向確認書は茶色の封筒×簡易書留で届きます

意向確認書は茶色の封筒×簡易書留で届きます

これは、法改正により、現在年金を受け取っている口座の情報をデジタル庁に提供し、今後の給付金などをスムーズに受け取るための「公金受取口座」として国に登録することに同意するかどうかを確認するためのものです。

送付の対象になるのはどんな人?

2026年4月15日時点で65歳以上(1961年4月16日以前生まれ)の、年金を受給している方です。

ただし、すでに公金受取口座をマイナポータル等で登録済みの方や、海外に住んでいる方などには届きません。

送付時期は?

意向確認書は、2026年8月から令和9年2月にかけて、順次送付予定です。

なお、意向確認書にかかる手続き等の詳細については、8月にあらためて公表されます。

手続きの注意点&詐欺に要注意!

この意向確認書について、市区町村の役所や年金事務所の窓口では対応していません

疑問がある場合は、8月4日から開設される専用の『意向確認書照会専用フリーダイヤル(0120-74-0011)』、または『マイナンバー総合フリーダイヤル(0120-95-0178)』に問い合わせてください。

そして何より注意すべきは、この時期を狙った詐欺です。

新しい公的な手続きが始まると、「手続きを代行する」「手数料が必要だ」と言ってATMの操作を促したり、電話で口座番号や暗証番号を聞き出そうとする詐欺が多発します。

公的機関が電話で暗証番号を聞き出すことは絶対にありません。

少しでも怪しいと感じたら、家族や警察に相談しましょう。

見落としがち?「年金生活者支援給付金」も増額に

公的年金に上乗せして支給される「年金生活者支援給付金」も、2026年4月分から増額されています。

この給付金は、公的年金などの収入が一定基準額以下の方を支援する制度です。

物価の上昇を反映し、老齢年金生活者支援給付金の基準額は、月額5450円から「月額5620円(+170円)」へと引き上げられました。

年額にすると6万7440円となり、家計の底上げに確実に効いてきます。

また、障害年金生活者支援給付金(1級:月額7025円、2級:月額5620円)や、遺族年金生活者支援給付金(月額5620円)も同様に増額改定されています。

受け取るための重要ルール:原則申請が必要

すでに給付金を受給している方は新たな手続きは不要で、6月の振り込み分から自動的に増額されています。

しかし、所得の低下などで今年度から新たに受給対象となった方には、毎年9月頃から順次「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が入った緑色の封筒が届きます。 この給付金は、申請(はがきの返送)をしないと1円も受け取ることができません

緑色の封筒が届いたら、必ず中身を確認し、すぐに返送するようにしましょう。

まとめ:自分の年金を正しく把握して対策を

2026年は、年金額の4年連続増額、在職老齢年金「65万円の壁」への大幅緩和、そして8月からの公金受取口座の意向確認書発送と、年金を取り巻く状況が大きく動いた年となりました。

しかし、年金額が増えたとはいえ、物価上昇のスピードには追いついていないのが実情です。

まずは「ねんきん定期便」でご自身の受給額を確認しましょう。

そのうえで、NISAやiDeCoなどの税制優遇制度を活用した資産運用で備える、健康を意識しながら長く働き続けるなど、ご自身に合う対策を立てていけたら良いですね。

年金だけで老後のすべてを賄うのは難しくなっています。

まずは「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」をこまめにチェックし、ご自身の正確な受給額を把握することから始めましょう。

その上で、在職老齢年金の見直しを活かして長く働き続けることや、受け取れる給付金の手続きを確実に行うこと、そして新NISAなどを活用した資産形成を組み合わせることが、今後のシニアライフを守る最大の防衛策となるでしょう。

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熊谷 良子編集記者株式会社モニクルリサーチ

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