貯蓄が多い人と少ない人の違いはどこに?おひとりさまの明暗を分ける3つの行動特性
年代ごとの平均貯蓄額と中央値のデータからは、同じ世代内でも資産状況に大きな開きがあることが見て取れます。
では、おひとりさまで着実に資産を増やせる人と、そうでない人の間には、どのような違いがあるのでしょうか。
私が証券会社時代に多くのお客様、そしての富裕層の方々の資産形成をお手伝いしてきた中で気づいた、「貯蓄が多い人」に共通する3つの行動特性を紐解きます。
1. 自分のお金の状況(現在と将来の数字)を具体的に把握している
貯蓄額に大きな差が生まれる最初の要因は、自分のお金の流れをどれだけ具体的に把握しているかです。
実は、私が担当してきた富裕層の方々ほど、ご自身の資産状況や毎月の支出を驚くほど正確に把握されていました。
「なぜかお金が貯まらない」という状態を防ぐには、まず家計の収入と支出を可視化し、原因を明確にすることがスタートラインとなります。
これは、現在の貯蓄だけでなく「将来の数字」に対しても同じです。
- 現在の総資産額
- 毎月の積立ペース
- このまま継続した場合の将来の資産予測
これらを具体的な数値で把握しておくことが大切です。
さらに、すべてを自分一人で支えるおひとりさまにとって、将来受け取れる公的年金の額は老後資金の命綱となります。
「ねんきんネット」などを活用して自身の受給見込み額を早めに試算し、「現実的な不足額」を知ることが、確実な資産形成へ進むためのモチベーションになるでしょう。
2. 意志の力に頼らず「先取り貯蓄」を仕組み化している
多忙な毎日の中で、「今月は余ったら貯金しよう」という強い意志の力だけに頼っていては、おひとりさまの貯蓄はなかなか進みません。
私がアドバイザーとして多くの方を見てきて確信しているのは、お金を貯めるのが上手な人は「意志が強い人」ではなく「仕組み作りが上手な人」だということです。
給与が振り込まれたら、生活費として使ってしまう前に、自動的にお金が貯まるルートを構築してしまいましょう。
- 給料日に合わせた定期預金への自動積立
- つみたて投資(新NISAなど)の自動引き落とし
このような仕組みを利用して「触れないお金」を最初に確保すれば、残った金額の範囲内で無理なく、かつ確実に資産を増やしていくことが可能になります。
3. マネーリテラシーを高める情報収集を怠らない
資産運用や投資と聞くと、「専門的で難しそう」「元本割れのリスクが怖い」といった理由で、情報収集そのものを遠ざけてしまう人も少なくありません。
しかし、金融知識(マネーリテラシー)の有無は、40代、50代、60代と年齢を重ねたときの資産額の差につながる傾向にあります。
貯蓄が多い人は、「よくわからないからやらない」ではなく、まずは自分に関係のある制度(新NISAやiDeCoなど)から一歩踏み込んで調べる習慣を持っています。
大切なのは、最初から大きなリスクを取ることではありません。
まずは正しい情報を集めて仕組みを理解し、「自分が許容できるリスクの範囲内」で、主体的に判断して一歩を踏み出す姿勢こそが、将来の選択肢を大きく広げることになります。
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SMBC日興証券(旧日興コーディアル証券)出身。証券外務員一種保有。富裕層や法人に向けた資産運用コンサルティングに従事。現在は「LIMO」編集部で金融ライターとして記事の企画・執筆・監修をしている。
PROFILE
一種外務員資格(証券外務員一種)保有。2005年にSMBC日興証券(旧日興コーディアル証券)へ入社し、富裕層や法人に向けた資産運用コンサルティングに従事。現在は、くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」編集部にて、これまでの実務経験を活かし、官公庁の公的データなどに基づいた信頼性の高い金融記事を執筆。新NISAやiDeCoを活用した資産形成、公的年金(厚生年金・国民年金)の仕組み、社会保障制度などをテーマに、読者のライフプランに寄り添う実践的なマネー情報の企画・執筆・監修を行う。
