この記事はここがポイント
- ゆうちょ銀行はMLB契約締結、7月14日より大谷翔平選手を起用したプロモーションを開始
- ゆうちょ銀行は2026年3月期過去最高益5,255億円、2027年3月期配当93円を計画
- ゆうちょ銀行は2027年度から3年継続保有で5,000円相当カタログギフト優待を新設
2026年7月14日の東京株式市場は反発して取引を終えました。
前日の米国市場におけるハイテク株安の流れを引き継いで売り先行で始まったものの、半導体関連銘柄の売買が交錯し、徐々に底堅さを示す展開となりました。
これまでAI関連や半導体関連の特定銘柄に過度に集中していた資金が他のセクターへ分散しつつあるようで、この日は通信やエンターテインメント、小売り、商社、そして銀行など幅広いセクターに買いが入りました。
こうした市場環境のなか、今回ピックアップするゆうちょ銀行(7182)も買い優勢となり、小幅に続伸してこの日の取引を終えています。
同社は前日の13日、メジャーリーグ・ベースボール(MLB)とのパートナーシップ契約を締結し、日本国内におけるオフィシャルパートナーに就任したことを発表しました。
これに伴い、14日からは同社のブランドアンバサダーを務める大谷翔平選手を起用した大規模なプロモーションが全国で一斉に始動しています。
国民的人気を誇る大谷選手を前面に押し出した強力なマーケティング活動は、幅広い世代における同社のブランドイメージ向上に直結しやすく、今後のビジネス展開や企業価値向上に向けたポジティブな材料として株式市場でも関心を集めそうです。
そこで本記事では、14日の株価動向や直近1年のチャート動向、さらには多くの投資家から関心を集める同社の「カタログギフト」株主優待制度の最新情報について、詳しく解説していきます。
2026年7月14日の株価終値は「3,304円」
2026年7月14日のゆうちょ銀行株の取引概況は以下の通りです。
小幅ながら続伸して取引を終えました。
- 株価(終値):3,304円
- 前日比:+0.15%
- 始値:3,254円
- 高値:3,324円
- 安値:3,251円
- 出来高:5,916,400株
- 時価総額:11,814,703百万円
- 売買代金:19,526百万円
- PER(会社予想):17.83倍
- PBR(実績ベース):1.28倍
- 配当利回り:2.81%
ゆうちょ銀行の株価チャート動向
3月時点では地政学リスクにより2,600円台まで調整を挟んでいた株価ですが、5月中旬の「過去最高益・大増配・優待拡充」の3大サプライズを機にトレンドが上向きへと一変しました。
さらに、日銀による1.0%への追加利上げ決定が強烈なカタリスト(株価上昇の契機)となり、メガバンク各社とともに上場来高値圏をうかがう力強い上昇を見せました。
その後、6月23日の株主総会通過など目先の材料出尽くし感やマーケット全体が調整の動きとなり、6月下旬は横ばい圏で推移しました。
7月に入ってからは金利の一段高や、半導体関連銘柄からの資金流入などを背景に、再び上昇基調となっています。
7月7日には3,402円をつけて上場来高値を更新しました。
ゆうちょ株の年間チャート
2026年3月期の本決算:過去最高益を達成し、今期は「93円」への増配計画
株価を大きく押し上げる起爆剤の一つとなったのが、5月15日に発表された2026年3月期通期決算でした。
利上げ局面における資金運用収益が2兆2,708億円(前期比5,206億円増)と大きく跳ね上がり、最終利益は前期比26.8%増の5,255億円を記録し、過去最高益の好決算で着地しました。
また、ポジティブサプライズとなったのが、強力な株主還元姿勢でした。
通期決算と同時に発表した2026~2028年度の中期経営計画では「利益成長を通じた累進的な配当を実施」ことを示しました。
- 2026年3月期(前期): 直近予想からさらに4円増額し、年間74円(配当性向50.3%)
- 2027年3月期(今期予想): 新・中期経営計画の利益成長方針に基づき、前期から19円の増配となる年間93円(配当性向50.1%)の計画を打ち出しました。今期の通期純利益もさらに25.5%増の6,600億円を見込んでいます
次回の四半期決算(2027年3月期第1四半期)は8月7日に予定されており、今期の滑り出しに注目が集まるものとみられます。
優待は「500株以上でもらえるカタログギフト」!
ゆうちょ銀行の株主優待は、選ぶ楽しみと実用性を兼ね備えた「カタログギフト」形式です。2026年3月末の基準日を満たした株主には以下が届いています。
保有株数:優待内容
- 500株以上:3,000円相当のオリジナルカタログギフト(年1回)
届く時期: 2026年6月23日の定時株主総会終了後、6月下旬ごろに「定時株主総会決議ご通知」に同封されて順次発送されました
- 使い方: 同封のカタログ、または専用WEBサイト(約200点掲載)から希望の商品を1点選び、専用ハガキまたはWEBから申し込みます
- 申込期限: 2026年12月31日(木)まで(ハガキは当日消印有効、WEBは同日まで)
カタログギフトの商品ラインナップと「ゆうちょPay」の重要変更
カタログギフトには、以下のような多彩な選択肢が用意されています。
- 郵便局の「ふるさと小包」: 辛子明太子やあまおう苺のスイーツなど、全国各地の厳選グルメ
- 暮らしの品・限定グッズ: インテリア雑貨、食器セット(ストウブ セラミックボウルなど)、自社キャラクター「はりちょ」のオリジナルグッズ
- 社会貢献への寄付: 指定の団体への寄付(期限内に申込がなかった場合も、お届けに代えて一律2,700円が自動的に社会貢献活動団体へ寄付されます)
「ゆうちょPay」選択時の注意点
従来提供されていた自社決済サービス「ゆうちょPay」のポイント(3,000円分)ですが、2026年12月20日をもって同サービスが終了となります 。これに伴い、今期の優待ポイントの申込期限は2026年9月30日まで(特典コード入力期限は10月31日まで)となっています。
【大注目】2027年度から「長期保有優遇制度」が新設!
株主へのさらなる還元と長期保有の促進を目的に、ゆうちょ銀行は株主優待制度の拡充を発表しています。
次回となる2027年3月31日を基準日とする優待から、3年以上継続保有する株主を対象とした「長期保有優遇」が新設されます。
2027年度以降の優待内容(変更後)
【保有株数:500株以上】
- 継続保有期間3年未満:3,000円相当のカタログギフト
- 継続保有期間3年以上(長期保有優遇):5,000円相当のカタログギフト
長期保有の判定条件: 毎年3月31日および9月30日時点の株主名簿に、同一の株主番号で7回以上連続して記録されていることが条件となります。初回の判定は2024年3月31日まで遡って確認されます
証券会社の貸株サービスの利用や、全株売却後の買い戻し、NISA口座への切り替え等を行うと株主番号が変更され、対象外となる可能性があるため注意が必要です。
まとめ
ゆうちょ銀行(7182)は、大谷翔平選手を起用したMLBプロモーションの始動や、過去最高益・大幅増配といった好材料を背景に、株価は上場来高値圏で堅調に推移しています。
さらに、個人投資家から人気の高いカタログギフト優待には、2027年度から最大5,000円相当に拡充される長期保有優遇制度も新設されます。
充実した株主還元と金利上昇の追い風を受ける同行は、中長期的な資産形成の頼れる選択肢として、今後の株価動向から目が離せない存在となりそうです。
参考資料
免責事項
- 本記事は一般的な情報提供のみを目的としており、特定の株式の購入や売却について助言や推奨するものではありません。
- 本記事上の情報に起因、また関連して生じた損害や損失に関しては一切の責任を負いません。
- 投資判断は最新の決算資料や市場動向などをご自身でご確認の上、自己責任で行ってください。
- 株主優待の内容や条件などは変更される可能性があるため、必ず公式サイトでご確認ください。
フィスコなどの金融専門誌出身。10年以上にわたり日経QUICKやブルームバーグ等で機関投資家向けの債券市場記事を執筆。企業調査レポートや決算などIR情報の発信に精通し、現在は経済メディア『LIMO』編集部で記事を執筆。
