アラフィフ会社員の本音「みんな何歳まで働く?」長く働くための準備とは
筆者自身、現在50歳代の会社員として働いていますが、同世代の同僚や友人との会話で頻繁に話題に上るのが「みんな、何歳まで働く?」ということ。
労働力人口比率
実際、内閣府が公表した「令和6年版高齢社会白書」のデータによると、令和5年(2023年)時点での労働力人口比率(人口に占める労働力人口の割合)は、65~69歳で53.5%、70~74歳でも34.5%に達しています。
男女別の就業者割合を見ても、65~69歳の男性で61.6%、女性で43.1%となっており、60代後半でも多くの人が働き続けているという現実を見ると、「定年=完全リタイア」という価値観はすでに過去のものになりつつあると実感させられます。
さらに、長く働き続ける人を後押しするような年金制度の機能強化も図られています。
この春、在職老齢年金の「年金カット基準額」が大幅緩和
働きながら厚生年金を受け取る場合、給与と年金の合計額が一定基準を超えると年金が減額されてしまう「在職老齢年金」という制度があります。
在職老齢年金のイメージ
最新の制度見直しでは、この支給停止の基準となる調整額(月額)が51万円(2025年度)から65万円(2026年度)に引き上げられています。
これにより、「働き損」を過度に気にすることなく、より働きやすい環境が整いつつあると言えるでしょう。
こうした制度の後押しもあり、できるだけ長く働くことが老後不安の解消につながる有効な手段であることは確かです。
しかし、働き続けるための「スキル」や「体力」は、貯金とまったく同じで一朝一夕に出来上がるものではありません。
いざ60歳代・70歳代になってから「働きたい」と思っても、健康が追いつかなかったり、時代に合ったスキルが伴っていなければ、働き口の選択肢はどうしても狭まってしまうものです。
まとめにかえて
40歳代・50歳代は教育費や住宅ローンなどの支出に加え、親の介護や自分自身の健康不安といったライフステージ特有の負担も重なりやすいお年頃。
「貯め時」「使い時」は世帯ごとに異なりますので、他の世帯を過剰に気にせず「わが家のペース」を作っていくことをおすすめします。
まずは、丁寧な家計管理をおこない、お金の出入りを見える化していくことが大切です。
そのうえで、先取り貯金の徹底や、NISAやiDeCoといった税制優遇制度の活用など、使えるしくみを組み合わせてお金を「守り・育てる」こと。
そして同時に、50歳代の今のうちから「長く働き続けるための土台(スキルと体力)」を作っておくことが求められます。
焦らず無理のない範囲で、時間を味方につけながら長期的な視点で準備を続けること。
こうした現役時代からの日々の小さな積み重ねこそが、将来の大きな安心を支える強固な土台となるはずです。
参考資料
早大卒。証券外務員二種・相続診断士。15年の書籍校閲で培ったファクトチェック力を武器に、一次資料に基づく「お金と暮らし」の分析記事を担当する編集記者。認知症介護経験をいかし、読者目線に立った情報発信も。
