【目標2000万円】NISAを活用した2つの運用シミュレーション
老後の備えとして「2000万円」を目標にする場合、投資を使わず貯蓄だけで準備しようとすると、毎月約8万3333円という高額な積立が必要です。しかし、NISA(少額投資非課税制度)を活用し複利効果を得ることで、月々の負担を大きく抑えられます。金融庁のつみたてシミュレーターを使い、期間20年・2つの想定利回りで比較してみましょう。
①想定利回り3%:リスクを抑えて着実に「バランス型」のイメージ
利回り3%は、国内外の株式と債券を組み合わせた「バランス型」の投資信託などで手堅い運用のイメージです。
《目標金額2000万円・想定利回り3%・積立期間20年》
- 毎月の積立額: 6万1190円
- 20年間の元本: 1469万円(運用収益:531万円)
- 貯蓄のみの場合と比べて、月々の負担を約2万2000円軽減しながら目標達成を目指せます。
②想定利回り6%:成長を取り込む「全世界株式」のイメージ
利回り6%は、全世界株式(オール・カントリー)や米国株インデックスなど、株式中心に運用した場合の長期平均に近い設定です。
《目標金額2000万円・想定利回り6%・積立期間20年》
- 毎月の積立額: 4万4108円
- 20年間の元本: 1059万円(運用収益:941万円)
3%運用と比較しても月々の積立額が約1万7000円少なく済むため、浮いたお金を現在の生活や教育費などに柔軟に回しやすくなります。
※シミュレーションは過去のデータに基づいた試算であり、将来の成果を保証するものではありません。投資には価格変動リスクがあることを理解して進めましょう。
まとめにかえて
今回は老後2000万円問題の現在地と、NISAを活用した資産形成について解説しました。
最新のデータからも、年金だけで生活費や介護費用をすべてカバーするのは難しく、一定の自助努力が必要なことがわかります。しかし、NISAのような非課税制度を利用することで、毎月の負担を和らげながら将来の備えを作ることが可能です。
資産運用には価格が変動するリスクが伴いますが、過度に恐れず少額からでも始めてみることが大切です。まずはご自身の家計状況を把握し、無理のない範囲でお金を「育てる」仕組みを取り入れてみてください。
ファイナンシャルアドバイザー。一種外務員資格及びFP2級保有。地方銀行出身。現在はIFAとして、若年層から高齢層までの幅広い世代へ向けたファイナンシャルプラニングから投資信託・債券・保険を活用した個人向け資産運用コンサルティング業務を行う。
日本生命保険相互会社出身。元マネースクール講師、現役FP(CFP®・1級FP技能士)でJ-FLEC認定アドバイザー。保険から年金、資産運用まで幅広い知見を持ち、「お金の先生」としてLIMO&ファイナンス編集部にてわかりやすく信頼できる記事をお届けします。

元生保職員として多くの方のライフプランを見てきましたが、老後資金の準備は早く始めるほど「時間の力」を味方につけられ、月々の負担が軽減されるのではないでしょうか。
とはいえ、将来の不安から今の生活を切り詰めすぎては心が疲弊してしまいますよね。まずは生活防衛資金(約6カ月分の生活費など、すぐに使える現金)を確保したうえで、余剰資金を使ってNISAでコツコツ運用を始めてみるのがおすすめです。