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地方債10年物は3%の大台へ、7月募集の個人向け国債・地方債の利率を徹底比較

6月債から利回りが大幅アップ!「安心の国債」か「高利回りの地方債」か、資金の性格で見分ける選択基準

執筆者高原 祥子LIMO&ファイナンス編集部記者
14:45

【7月募集】個人向け国債:6月対比でさらに好条件に!

債券投資といっても「何から始めたらよいか」と迷う方にまずおすすめしたいのが、1万円から手軽に買えて国が元本を保証する「個人向け国債」です。

7月募集分の金利は、前月(6月)と比較して以下のように軒並みアップしました。

変動10年(第196回)当初6カ月 1.80%(6月:1.74% /+0.06%

実勢金利に合わせて半年ごとに利率が変わるため、今後のさらなる金利上昇も自動で追いかけられます。

「金利のある世界」の恩恵を一番受けやすい大本命です。

固定5年(第184回)年 1.95%(6月:1.86%/+0.09%

5年間、この高い金利をしっかりロック(固定)できます。中期的な運用に最適です。

固定3年(第194回)年 1.56%(6月:1.51%/+0.05%

直近でお金を使う予定があるけれど、普通預金より有利に預けたいという手堅い運用に向いています。

※いずれのタイプも、万が一金利が下がっても「年0.05%」の最低金利が国によって保証されています。

【7月地方債】上乗せ幅拡大(ワイドニング)でついに「3.0%」の大台へ

国債よりさらにもう一歩高い利回りを狙いたい場合の選択肢が、自治体が発行する「地方債」です。

国債に比べると信用力が低いため、その分利率が上乗せされる債券です。

今回は、地方債の基準となる「10年物地方債(標準モデル)」に絞って最新の利率を見ていきます。

地方債の利率は、ベースとなる国債金利に、各自治体のオマケ金利(対国債スプレッド)を上乗せして決まります。 

前月の6月債では上乗せ幅が「+18bp(0.18%)」でしたが、今月の7月債では「+20.0bp(0.20%)」へと拡大しました(これを専門用語でスプレッドのワイドニングといいます)。

「ベースの国債金利が上がった」うえに「上乗せ幅も広がった」というダブルの追い風を受け、3日に条件決定した主要な10年物地方債は以下のように非常に高い利率となりました。

  • 【表面利率 3.000%】
  • 福井県
  • 広島県
  • 【表面利率 2.990%】
  • 千葉市
  • 【表面利率 2.982%】
  • 宮城県
  • 千葉県
  • 【表面利率 2.972%】
  • 札幌市

福井県と広島県でついに「3.000%」の大台に乗ったほか、他の自治体も軒並み3%に肉薄しています。

満期まで持てば、この高い利子が確実に手に入るのは大きなメリットです。

ただし、地方債は原則として機関投資家(プロ)向けが中心であり、個人投資家が購入できるのは一部の銘柄に限られます。

本記事で挙げたすべての銘柄が個人向けに販売されるわけではないため注意してください。

個人向けの販売があるかどうかは、ご利用の証券会社ウェブサイトにある「新発債(新発国内債券)」のラインナップから確認できます。

6月債からはどれくらい上がった?

先月(6月債)と今月(7月債)の利率の広がりを「上限・下限」でシンプルに比較してみましょう。

【利率の下限(一番低い金利)の比較】

6月債:2.729%⇒7月債:2.972% (+0.243%のプラス)

【利率の上限(一番高い金利)の比較】

6月債:2.868%⇒7月債:3.000% (+0.132%のプラス)

ご覧の通り、7月債は「一番低い金利(2.972%) 」であっても、6月債の上限(2.868%)を大きく上回っています。

そして上限にいたっては、ついに「表面利率 3.000%」という歴史的な大台に乗せてきました。

「同じ+20.0bp の上乗せなのに、なぜ2.972%から3.000%まで差が出るの?」と疑問に思うかもしれません。

これは自治体ごとの信用力の差ではなく、値決め(プライシング)の手法や、上乗せのベースとなる国債の基準金利の選び方がそれぞれ異なるためです。

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